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ブルーフレークの最終結論、三郎さん。 [ゲーリーヤマモト]

シナモン/ブルーフレークというのは昔からあったカラーの1つ。スライダーにも、サタンワームにもあった。そして当時はそれなりに支持も受けていました。もちろん私も多用していた。しかし時代の流れと共にシナモン/ブルーフレークは廃れていったのです。

その一方で、霞ヶ浦水系においては根強い支持もあった。霞ヶ浦水系に生息しバスのベイトとなっているゴリ系の魚を模すのにはシナモン/ブルーフレークがいいと言われてきました。地元のプロショップ、K'sさんでもテナガホッグやファットイカの特注カラーを販売し、それなりの生産数量だったにも関わらず短期間で完売してしまった。それだけ、霞ヶ浦周辺での需要はあった。

ただ、全国的に見ると「売れない」部類のカラーでした。最も売れるグリーンパンプキンの半分ちょっと、売れるか売れないかといったところです。私自身がテナガホッグやイカ系のカラーに採用する際にも社内ではあまり歓迎されませんでした。それでも、自らが生み出したスパイニーシリーズにも当初からシナモン/ブルーフレークを採用しているのは、私自身その必要性があると思っているからです。

それが今ではシナモン/ブルーフレークはグリーンパンプキンと並ぶほどのセールスを記録するようになった。昨年7月のTOP50北浦戦がそのターニングポイントとなったのは言うまでもありません。私も大会会場に出向いていましたが、表彰式において複数の上位入賞者の口からこのカラーの名が挙がった。インタビュアーの人(大会冠スポンサーの方でした)が気付くことなくスルーしていたら、火は点かなかったかもしれない。私自身もその時はまさかここまで流行るだなんて思いませんでした。個人的には、ずっと昔から霞ヶ浦水系におけるブルーフレークなんて当たり前の事で、特にあえて目新しいものでも何でもなかったからです。

ゲーリーヤマモトブランドのカラーラインナップの中にも何色かのブルーフレークのカラーがあります。スミス取り扱い品の中においても、イカ4インチ、ファットイカ、イモグラブに採用している#131(シナモン/ブルーフレーク) テナガホッグ、オケラに採用している#215(シナモン/スモールブルーフレーク)。その他、ポパイカラー発祥の#341(ダークブラウンブルーギル)、ティムコさんのオリジナルカラー#338(グリーンパンプキン/ブラック&ブルーフレーク)等々。当然、アメリカのゲーリーヤマモト社においても、その注文内容から気付いたのでしょう。日本でブルーフレークが大ブレイクしていることに。

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そして昨年7月のI CAST SHOWにおいてゲーリーヤマモトブランドから最新のブルーフレークカラーが発売となりました。カラーNo.363(グリーンパンプキン/ブラック&スモールブルーフレーク)です。私は見た瞬間にビビッ!と来た。コレでしょう、日本のフィールドにマッチしたブルーフレークは!何せ、大勢のアングラーが信頼するグリーンパンプキンをベースとして、スモールブルーフレークをミックスさせてあるのですから。

アメリカではセンコーとD-Shad(日本名DDD-Shad)に採用されました。このうちDDD-Shadについてはゲーリーインターナショナルさんより日本国内でも販売されています。

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私はこの最新のブルーフレークカラーを一目で気に入り、スミスにて取り扱うゲーリーヤマモトのアイテムに採用することに決めました。イモグラブ、テナガホッグ、ファットイカ、ヘビーカバーファットイカの4アイテムです。ファットイカ及びヘビーカバーファットイカに関してはチャーリューステールと組み合わせた、#363-156としました。

最新にして最強のブルーフレーク、今後はこの「三郎さん」(363)カラーがブルーフレークの新スタンダードとなるでしょう。

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ゲーリーヤマモト マジックカラー [ゲーリーヤマモト]

昨年の春、アメリカでセンコーの新色が何色か発売されました。その中に面白いコンセプトのカラーがありました。その名はマジックカラー。

【#354:ウォーターメロンマジック】
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【#355:グリーンパンプキンマジック】
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マジックカラーは、ブラックフレークと、スモールホロフレークをブレンドさせたカラーです。

オイカワでもブルーギルでもワカサギでも良いのですが魚の「輝き」をフレークで表すとしたら何色が良いでしょうか?最も手堅いのはシルバーフレークでしょう。多くの魚は基本的に銀色です。でも、厳密に言えばそれだけじゃない。見る角度、光量、周辺環境などによっても魚の放つ輝きは変わってくる。魚自体の体色にしてみてもオイカワなら赤や青、ブルーギルなら青、紫、黄、オレンジ、ワカサギなら青、紫といった色要素を持ち合わせています。

つまり、単色で表現できるようなものではない。それじゃあってんで、何色もフレークをミックスさせるというのも1つの方法ではあるのですが、場合によってはワーム素材自体の色を相殺してしまう。でも複数のフレークをブレンドさせずとも、もっと単純な方法で複数色の反射光を表現することが出来る。そうです、ホログラムフレークを使うことです。

一般的なフレークは「光る/光らない」の機能しかない。一方、ホログラムフレークは「変色する」という機能がある。ホログラムフレークは虹色に輝く。見る角度によってあらゆる色に変貌する。これをワームにミックスさせるとほんの僅かにワームが動いただけで、反射光の色が変調する。そもそもプラグではホログラムカラー(箔転写)の有効性なんて当然のように実証されているわけです。ワームにおいてもその有効性が皆無であるはずがない。

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これまで、ホログラムフレークはほとんどその特性を前面に押し出すかたちで用いられるケースが多かった。例えば私が手掛けたスミス・ヴィヴィッドライブのホログラムスパークルカラーではギラギラと輝くベイトフィッシュのイメージでこれを採用しています。もちろんこれは採用方法としては王道であるのは言うまでもありません。

しかし、マジックカラーにおいてはホログラムフレークがその主役ではない。あくまでウォーターメロンやグリーンパンプキンといったナチュラルなベースカラーありき、です。ホログラムフレークはそれらのベースカラーの色合いを損なわない程度の少量のミックスに留められています。スパイス的な要素なのです。ただ、よく効きそうなスパイスではあります。

マジックカラーはワーム本来のナチュラルな色合いを損なわない範囲でホログラムの有効性をミックスさせた。ここが最たるキモであり、これまでありそうでなかった要素なのです。

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マジックカラーはアメリカではセンコーの専用色として販売されています。スミスでは、取り扱いのゲーリーヤマモトアイテムにこれらのマジックカラーを新色として取り入れることにしました。イモグラブ、テナガホッグ、ファットイカ、ヘビーカバーファットイカの4アイテムです。

日本初登場となる「ゲーリーヤマモト・マジックカラー」。特にブルーギルの居る水域ではお勧めです。

・ 3月発売予定

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ファットイカ・ライトバージョン [ゲーリーヤマモト]

今やすっかりマッディーシャローの定番となったファットイカ。ノーシンカーワームをベイトのヘビータックルで使うというスタイルを切り拓いたのは実に斬新なことでした。それまでヘビーカバーを攻めるとなるとテキサスリグが常套手段。でも、それでは浮き気味の魚は取れない。ファットイカでしか取れない魚が多く居たということに多くの人が気付き、驚いた。

ファットイカはその自重ゆえ、ノーシンカーであってもカバーの奥にまで入り込んでいく。スライドフォールするからなおさらです。えぐれたアシの根元やオーバーハングの下、複雑なテトラの隙間などにもスルスルと突き進んでいく。真下にしか落とせないテキサスリグとは、そこが違う。

やがて、ファットイカだからこそ実現できるシャローカバー撃ちの威力に多くのアングラーが魅了されることとなった。ファットイカの10g超という自重がこの特性を生み出しているのです。

しかし、ファットイカが万能なのかというと、そうではない。時にはその自重が仇となる時もある。ファットイカはその自重ゆえ、着水直後からもの凄い速度でスライドフォールする。結果として手返しを上げる事に繋がってはいるけれど、それで喰わない魚もいる。水深が浅すぎる場所にフォールスピードが早過ぎるワームは向かない。プレッシャーの高いバスに対してはスローフォールで喰わせた方がいい時がある。そんな時には、ファットイカのスライドフォール性能はそのままに、沈下スピードはもう少し抑えて、じっくり、繊細に攻められるものがあればいい。

そんなことを考えてゲーリーヤマモト社にお願いして作ってもらったのがイカ4インチFSです。

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が、ノーマルのイカ4インチにしても然りですが、私は元々スピニングタックルで使っていました。オーバーハング下へのスキッピング等、スピニングタックルだからこそ繰り出せる技もあり、未だにスピニングタックルと組み合わせる機会は多い。

が、レボLTXでイカ4インチFSをピッチングした瞬間に自分の世界観は変わってしまった。タックル全体がライトにこそなってはいるけれど、これはまさにファットイカのカバー攻めそのものじゃないか!

スピニングタックルによるイカ4インチの釣りは効果は高いけれど、ベイトタックルによるファットイカでの釣りとは感覚的に全く異なるものでした。ライトリグとテキサスリグぐらい違う。でも、ベイトフィネスタックルによるイカ4インチの釣りはヘビータックルによるファットイカの釣りそのものを全てライトバージョンにしたといった感覚です。

違和感がない!こりゃ面白い!

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しかも、今までファットイカでは少々「強い」かな?と感じていたスポットに、イカ4インチFSはバッチリとハマる感覚があります。

ファットイカの釣りは好きだけれど状況によってはもう少しライトにして攻めたいという人には間違いなく気に入ってもらえる釣りだと思います。一度使ってもらえれば納得出来るはず。

スモラバやワッキーリグに使われることの多いベイトフィネスタックルですが、私はその多くをスピニングタックルでこなしてしまうことから、その存在意義があまり感じられていませんでした。でもイカ4インチFSを使ってみたら、これはまさしくベストマッチじゃないか!と興奮しきり。実に楽しい釣り方を見付けてしまった気分です。これは当分マイブームになってしまうかも。

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1st.フラグラブ [ゲーリーヤマモト]

部屋の整理をしていたところ、てっきりどこかに消えてしまっていたと思っていた古いワームバッグが出てきました。そしてその中は昔のワームのオンパレード。ほとんど価値のないようなものばかりではありましたが、無くしたと思い込んでいた大事なワームも入っていた。ゲーリーヤマモト・フラグラブの1stモデルです。

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(写真上:1st.フラグラブ 写真下:現行品)

おおよそ30年近くも前の製品です。日本にゲーリーヤマモト社の製品が入ってきたのは1980年代半ばのことで、スミスが輸入販売したこのフラグラブがそのルーツなのです。

当時は台紙にワームが並べられ、ラップをかけられて販売されていたものです。ボディーに塩は入っておらず、テールも厚く全体的に硬い感じがします。フラスカートに関しては現行品より一回り細いものが装着されています。これはこれで今でも良いのでは?!

それにしても、当時の人気者だったスライダーも、サタンワームも、ギドバグなども今やすっかり廃れてしまったというのに、フラグラブはまだまだ現役バリバリです。この先もきっとロングセラーとしての地位は不動のものであるのに違いありません。

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FINESSE SKIRT EVOLUTION・9 [ゲーリーヤマモト]

既にスミスの公式サイトにも情報が掲載されましたが、イカ4インチFSの概要をお知らせします。

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・ カラー全8色
 020-020(ソリッドブラック)
 194-194(ウォーターメロンペッパー)
 206-206(シナモン/グリーンフレーク)
 214-214(スモーク/ブラック&ブルー&ゴールドフレーク)
 297-297(グリーンパンプキンペッパー)
 305-305(ベビーバス)
 297-156(グリーンパンプキンペッパー - チャートリュースペッパー)
 323-015(ウォーターメロン/ゴールドフレーク - チャートリュース)


・自重:約4.6g(個体差あり)
・標準小売価格:¥1,575(税込)
・10本入


イカ4インチFSは、通常のイカ4インチのノーシンカーリグではあまり満足できなかった方に強くお勧めしたいと思います。流行のベイトフィネスで使ってみたいという人にもうってつけですし、スピニングタックルでビシビシとスキッピングを決めていくような釣りにもバッチリ決まります。

さて、ここまで読んでいただいて、もしかしたらフラグラブFS、イカFSの購買意欲を高めている人もいるかもしれません。でももしあなたのタックルボックスに通常のフラグラブやイカが入っているのなら、あえて新たに購入する必要はないと思います(こんなことを書いたら各方面から怒られそうですが)。

決して安いワームではありませんし、自分自身のスタイルに合うかどうかは試してみないとわからないものです。だからもし、手持ちに通常のフラグラブやイカを持っている方なら、まずはそのフラスカートを間引いて使ってみて下さい。そしてその間引き具合で、ワームの持ち味がガラリと変わることを実感して下さい。それがフィネススカートのメリットそのものです。

コレは使える!と思ったら、ぜひフィネススカートモデルを購入して下さい。その方が無駄がありませんから。

フラグラブFS、イカ4インチFSともに、9月発売予定。もう間もなくです。秋のシーズンに活躍すること間違いなし!

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FINESSE SKIRT EVOLUTION・8 [ゲーリーヤマモト]

ゲーリーヤマモト・イカには独特のパワーバランスがあります。それらのバランスによって、イカのポテンシャルは最大限に引き出されているのです。逆刺しノーシンカーリグにおいては、どれかが欠けたら成り立たない。

【沈下力】
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これは言うまでもなく高比重素材の本体とフックの自重から来るもの。

【定位力】
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これはフラスカートがボワッと開くと、その抵抗で水をガッチリ掴んで、不要な移動を抑えるブレーキ力。

【復元力】
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開いたフラスカートが元通りに戻ろうとする際に作用する力。フラスカートの弾力により生み出される。

よく言われるキックバック性能というのは、この中の沈下力と復元力の2つの力によって引き起こされる。フラスカートを持たない単に後方重心フォルムだけのワームがほとんど真下に沈下してしまうのは、復元力というファクターに欠けているからです。

そして大事なことは、それぞれの力は相互関係にあるという事です。

ファットイカ。このワームは3つのパワーバランスに最も長けた製品です。一体どういうことかというとまず、自重が重い。つまり沈下力が強い。沈下が速いという事は、それにブレーキが掛かった際の反動も大きいということ。これによりフラスカートが瞬時に大きく開くため定位力が強く働く。

そして再度ラインテンションを緩めると、再び沈下力が働くことに加え、フラスカートの開きが大きかったために「復元力」も強く作用する。

つまりファットイカでは、全てのパワーバランスがそれぞれ強く作用し合うことで成り立っているのです。

しかしこれがイカ4インチの逆刺しノーシンカーとなると自重の軽さゆえに、沈下力がさほど強くない。沈下にブレーキを掛けたところで反動も弱く、フラスカートが開く力が弱い。定位力もおのずと弱い。フラスカートの開きが弱いのだから、復元力も弱くなる。

しかし、イカ4インチのパワーバランスを高める方法はあります。最もお手軽なのは、軽量ジグヘッドを併用して使うこと。そしてもう1つは、もはや言うまでもなくフラスカートの間引きです。もしくは新たに発売される、イカ4インチFSを使う事です。

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イカ4インチFSはフラスカートの抵抗にさほど阻害されずにフォールするので自重の割りに沈下力が高く、フィネススカートは軽い力でフレアーするので定位力が強く、大きくフレアーしたフラスカートの弾力により復元力を生む。ノーマルのイカ4インチでは成し得なかったパワーバランスが、フィネススカートにより実現できた。

そうです、ファットイカが高次元で実現してきた機能が、スモールボディに凝縮されているのです。これからは何のためらいもなく、イカ4インチも逆刺しノーシンカーで使えるようになる。ファットイカでは少し大きいかな?と感じられる時、イカ4インチFSがその救世主となってくれるはずです。

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一体成型フラグラブ [ゲーリーヤマモト]

フラグラブやイカは高価なワームです。それは何故かと言うと、手作業でフラスカートを溶着させているからなのです。要は工賃ということです。

しかしゲーリーヤマモト社にも、フラスカート一体成型の技術がないわけではありません。その証拠に、往年のイカのオリジナルモデルは一体成型。そして実は一時期、フラグラブにこんなものがあった。何と、こんなフラグラブが販売されていたことがあるのです。

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違いがわかるでしょうか?フラスカートと本体の境目部分に注目して下さい。写真上のフラグラブは通常の溶着品、写真下のフラグラブは、何と一体成型されたものです。

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(通常のゲーリーワームの金型は頭部から素材を注ぎ込む仕様ですが、このフラグラブはフラスカート部と本体部分にそれぞれ1箇所ずつ注ぎ口がある特殊構造の金型を用いたようです)

確か10年以上前の事だったと思います。いつも通りにスミスに入荷してきた製品の中にちょっと違和感を感じるものがあった。「あれっ?このフラグラブ、一体何だ?!」よくよく観察してみると、何とフラスカートとボディーが一体成型されているではありませんか。写真は020-020ですが、この他にも128-128など同色のものはこのような仕様になっているものがありました。もちろんこの仕様、スミスが指定したわけではありません。

フラスカートとボディーが異なるカラーである場合は手作業の溶着以外に手段はないのでしょうが、同色の場合は、今後一体成型になるんだろうとこの時は思いました。でもほどなくこの一体成型バージョンは姿を消し、再び元通りの溶着フラグラブに戻りました。だからこの一体成型バージョンは、ほんの一時しか市場に流通することはなかったものです。

一体何だったんだろうと、今でも思います。製品改良を試みている途中だったのか、はたまた、他社へのOEM生産品か何かがたまたま混入したものなのか。私自身もその真相は知らないのです。

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FINESSE SKIRT EVOLUTION・7 [ゲーリーヤマモト]

ゲーリーヤマモトのイカは、私の強い意向によって日本での販売が開始されたワームです。元々アメリカでは通常商品として販売されていたものです(但し、日本での発売開始と共にモデルチェンジしました)。

元々イカは、アメリカではジグヘッドリグやテキサスリグで使うケースが多かったようです。実際に、ゲーリー氏とアリゾナのレイクパウェルで釣りをしたという人もジグヘッドリグでの使用を勧められたと言っていました。

しかし私の目論見としてはジグヘッドリグではなく、ノーシンカーでの使用をと考えていました。イカというのは中空ではないものの、形状としてはファットギジットに近い。私自身も発売前にイカでの実釣テストを行っていたわけですが、スキッピングでのシュート力、フォール姿勢など、これは充分に使えると思っていました。ギジットはその特性上ジグヘッドを使うしかありませんがイカはノーシンカーで使える。これはいいと思った。

だから私が想定していたリギングは頭部が前で、フラスカートが後。そしてこのリギングのイカは、想像を超える威力だった。オーバーハングや桟橋、ヘラ台の下へもスキッピングでビシビシ撃ち込める。多くはフォールで喰わせられるし、一度軽く引いてから再度落とすのも効果的だった。フワッとなびくフラスカートの動きもバスにとってはたまらなかったのに違いない。

しかしやがて、日本では逆刺しノーシンカーが主流となります。なるほど、そうすればキックバックフォールも実現するし、フラスカートのフレアーアクションも際立つ。でも、私自身は今一つ納得がいきませんでした。何か違う。逆刺しノーシンカーのファットイカでは何も感じないのに、イカ4インチではちょっと違う気がした。それはフラスカートのアクションレスポンスにありました。

ただでさえ自重のあるファットイカは沈みも速い。だからフォールする力の反動も大きく作用してフラスカートが機敏にフレアーする。一方のイカ4インチも決して駄目というわけではないのだけれど、フラスカートの機敏性がない。自重がファットイカの半分以下しかないイカ4インチの場合は、フラスカートを機敏にフレアーさせるだけの力が働きにくいのです。

自重が半分ほどしかないのに、フラスカートはファットイカと全く同じ。これを全く同じようにフレアーさせようという方が難しいのは明らかでした。

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ではどうしたらいい?その答えはフラスカートの本数自体を減らすこと、そして1本1本の間を空けることによってスカート同士の干渉を極力避けることです。だから私はフラスカートを間引くようになった。時には半分(12本)に、またある時は1/3(8本)にして使っていた。それだけでイカ4インチの逆刺しノーシンカーは見違えるほどに生き生きとした動きとなる。

これまで、本当の意味でイカを使いこなしていた人は私の知る限りほとんどいません。それは、ファットイカは何もせずにそのまま使っても充分な効果が発揮できるのに対し、イカの場合は必要に応じて手を加えなければ本当のポテンシャルが引き出せないことにありました。

ここまで書けば勘の鋭い人ならもうおわかりでしょう。私はイカ4インチにも、フィネススカート版を作ることを決めたのです。

(つづく)

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FINESSE SKIRT EVOLUTION・6 [ゲーリーヤマモト]

まだ発売前ではあるのですが、おかげさまでフラグラブFSのオーダーが殺到している状況です。ショップや問屋さんからの受注を開始するや否や、ほんの数日で当初の見込みを大きく上回る注文が集まった為、ゲーリーヤマモト社に急遽追加オーダーを出したほど。それだけ皆さんの期待は大きいのだと思います。

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そんな、前評判の高いフラグラブFSですが、私のもとに何件か問い合わせが入っていますのでここで返答させていただきたいと思います。

Q.フィネススカートモデルは4インチだけなんですか?

はい、4インチのシングルテールと、ツインテールの2種類です。5インチのモデルはありません。そもそも、フィネススカートモデルのコンセプトにはより軽いリグでフラグラブとしての機能を生かせること、というのがあります。4インチモデルの方がテールの幅や形状的に、このコンセプトに合致しているからです。

Q.従来のフラグラブはもう売らないんですか?

いいえ、従来のフラグラブもこれまで通り販売していきます。フットボールジグ、アーキーヘッドといった釣り方では従来のフラグラブの方がベターですのでこちらをお使い下さい。但し、当面は併売する考えですが、将来的にどちらかが著しく需要が無くなった場合はその限りではないかもしれません。市場の販売動向次第ということです。

それでは最後に、フラグラブFSの製品概要を紹介しましょう。

【フラグラブ4インチFS/フラグラブツインテール4インチFS】
・ 自重:シングルテール約4.4g ツインテール約5.2g
・ カラー:全6色
  #020-020 ブラック
  #194-194 ウォーターメロンペッパー
  #214-214 スモーク/ブラック&ブルー&ゴールドフレーク(ブルーギル)
  #240-240 プロブルー
  #297-297 グリーンパンプキンペッパー
  #297-156 グリーンパンプキンペッパー - チャートリュースペッパースカート
・10本入り ¥1,650
・ 8月末頃発売予定


(つづく)

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FINESSE SKIRT EVOLUTION・5 [ゲーリーヤマモト]

ルアーというものは水の抵抗を受けて動きを発生させます。だから、どんなルアーにも最適なスピードが存在するし、これ以上ゆっくりだと動かないという限界値があります。どんなに良い動きを起こすクランクベイトがあったとしても、それをナメクジのようなスピードで引いたら動きません。

カーリーテールタイプのワームの場合も水の抵抗を受けることで初めてアクションを発生します。横方向に動かす場合はリトリーブスピードが大事ですが、縦方向の場合はフォールスピードに左右されるのでシンカー(ジグヘッド)ウェイトが重要になります。

特にフラグラブの場合はフォールスピードがフラスカートの受ける水の抵抗に相殺されるため、限界値がやや抑えられてしまいます。この点が、これまでのフラグラブに軽いジグヘッドを組めなかった最大の理由です。

ではここで、フラグラブの限界点を検証してみましょう。それぞれを1g台のジグヘッドでフリーフォールさせてみます。

【フラグラブ4インチ(シングルテール)】
着水後、数秒間はワームが水平姿勢をとります(その間に軽くバックスライドを起こします)。やがてジグヘッドのある頭部を下に向けて沈下し始めますが、完全に真下は向かず、斜めの姿勢を保持したままゆっくりとフォールしていきます。フラスカートはほとんど開きません。


【フラグラブツインテール4インチ】
シングルテールとは異なり、着水後早い段階でジグヘッドのある頭部を下方向に向けて沈下していきます。これはダブルテールが受ける水の抵抗によるもの。真下を向いてフォールしていくので、フラスカートも一応は開きます。


というわけで、同じウェイトのジグヘッドであってもその限界値に近い軽量ウェイトの場合はシングルテールとツインテールではそのフォール姿勢に大きな差があるのです。この違いを知っていた人は、相当なワームマニアです。

ただ、いずれにせよフォールスピードはかなりスローなのでラインテンションの緩急に対するフラスカートのレスポンスはあまり良いとはいえません。なぜなら、フラスカートのフレアーアクションを起こす要素の1つは「反動」だからです。速く落ちていくものをパッと止めるとその反動で瞬間的に大きくフレアーする。ゆっくり落ちていくものは、それだけの反動を得られない。

ですので、通常のフラグラブに関して本来の機能を引き出して使うのならば、1/8ozが最低ラインだと自分は考えています。

ちなみに、1/32ozクラスのジグヘッドではともにユラユラと揺れながらゆっくり沈んでいくのみ。フラスカートのフレアーアクションも、テールのアクションも発生しません。それで釣れる魚がいないわけではないのでしょうが、フラグラブ本来の機能は働いていません。1/32ozではフラグラブには軽すぎるということです。

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フラグラブFS及び、フラグラブツインテールFSは1g台のジグヘッドでもフラグラブ本来の機能が損なわれることがない。限界性能がそれだけ高い。ジグヘッド自体の構造(ガードの有無等)によって同ウェイトでも差異があるので一概には言い切れませんが、1/16ozクラスであればほぼ問題はありません。実験済です。

個人的な意見になってしまうかもしれませんが、1/8oz以下のリグにはフラグラブFSを。それ以上のリグには通常のフラグラブ、という使い分けがベターであると思います。どちらが優れているということではなく、どちらも必要。ただ、現状の日本のバス釣りにおいてはフラグラブFSの出番はかなり多いはずです。

(つづく)

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