SSブログ

FINESSE SKIRT EVOLUTION・5 [ゲーリーヤマモト]

ルアーというものは水の抵抗を受けて動きを発生させます。だから、どんなルアーにも最適なスピードが存在するし、これ以上ゆっくりだと動かないという限界値があります。どんなに良い動きを起こすクランクベイトがあったとしても、それをナメクジのようなスピードで引いたら動きません。

カーリーテールタイプのワームの場合も水の抵抗を受けることで初めてアクションを発生します。横方向に動かす場合はリトリーブスピードが大事ですが、縦方向の場合はフォールスピードに左右されるのでシンカー(ジグヘッド)ウェイトが重要になります。

特にフラグラブの場合はフォールスピードがフラスカートの受ける水の抵抗に相殺されるため、限界値がやや抑えられてしまいます。この点が、これまでのフラグラブに軽いジグヘッドを組めなかった最大の理由です。

ではここで、フラグラブの限界点を検証してみましょう。それぞれを1g台のジグヘッドでフリーフォールさせてみます。

【フラグラブ4インチ(シングルテール)】
着水後、数秒間はワームが水平姿勢をとります(その間に軽くバックスライドを起こします)。やがてジグヘッドのある頭部を下に向けて沈下し始めますが、完全に真下は向かず、斜めの姿勢を保持したままゆっくりとフォールしていきます。フラスカートはほとんど開きません。


【フラグラブツインテール4インチ】
シングルテールとは異なり、着水後早い段階でジグヘッドのある頭部を下方向に向けて沈下していきます。これはダブルテールが受ける水の抵抗によるもの。真下を向いてフォールしていくので、フラスカートも一応は開きます。


というわけで、同じウェイトのジグヘッドであってもその限界値に近い軽量ウェイトの場合はシングルテールとツインテールではそのフォール姿勢に大きな差があるのです。この違いを知っていた人は、相当なワームマニアです。

ただ、いずれにせよフォールスピードはかなりスローなのでラインテンションの緩急に対するフラスカートのレスポンスはあまり良いとはいえません。なぜなら、フラスカートのフレアーアクションを起こす要素の1つは「反動」だからです。速く落ちていくものをパッと止めるとその反動で瞬間的に大きくフレアーする。ゆっくり落ちていくものは、それだけの反動を得られない。

ですので、通常のフラグラブに関して本来の機能を引き出して使うのならば、1/8ozが最低ラインだと自分は考えています。

ちなみに、1/32ozクラスのジグヘッドではともにユラユラと揺れながらゆっくり沈んでいくのみ。フラスカートのフレアーアクションも、テールのアクションも発生しません。それで釣れる魚がいないわけではないのでしょうが、フラグラブ本来の機能は働いていません。1/32ozではフラグラブには軽すぎるということです。

110714-1.jpg

フラグラブFS及び、フラグラブツインテールFSは1g台のジグヘッドでもフラグラブ本来の機能が損なわれることがない。限界性能がそれだけ高い。ジグヘッド自体の構造(ガードの有無等)によって同ウェイトでも差異があるので一概には言い切れませんが、1/16ozクラスであればほぼ問題はありません。実験済です。

個人的な意見になってしまうかもしれませんが、1/8oz以下のリグにはフラグラブFSを。それ以上のリグには通常のフラグラブ、という使い分けがベターであると思います。どちらが優れているということではなく、どちらも必要。ただ、現状の日本のバス釣りにおいてはフラグラブFSの出番はかなり多いはずです。

(つづく)

fukkou.jpg
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。