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釣れればデカいの未来はヤバい。 [物申す!]

自分がまだトーナメンターだった1990年代。河口湖にも随分と行きました。トーナメントの本場でしたから強い憧れもありました。

河口湖は日本でも歴史の古いフィールドの1つです。1980年代はまだ自分は足を運んでいませんでしたが、大きいバスから小さなバスまで幅広く釣れるフィールドだったようです。それがトーナメントが盛んになるにつれて20cm台の魚が多くなっていきました。

若年魚が多いのかと思いきや、河口湖の20cm級は鱗を調べたところ若年魚ではなかったそうです。過度のプレッシャーに晒されたことで成長が止まってしまったのではないかと言われていました。

やがて河口湖ではバスの放流が始まります。養殖魚もいたように思いますが、全国あちこちの湖からバスが持って来られました。

しかし特定外来生物法の施行により生体移動が禁じられたため、以後のバスの放流は養殖魚のみとなります。これが現在に至るまでの河口湖のバスに関する一連の流れです。

どうしていきなりこんな話をし始めたかと言うとですね、先日行われたトーナメントの結果を見て驚いてしまったからなんです。

何と、1kg未満の魚が1尾も釣れていない!

ついつい2kg級の大型が数多く釣れていることに目を奪われてしまうけれど、1kg未満の魚が1尾も釣れていないことにもっと危機感を持つべきではないでしょうか。

だってキーパーサイズが25cmなのに、20cm級も30cm級も1尾も釣れていないんですよ?!100人近いバスプロが2日間釣りをしているにも関わらずです。ちなみに、同時期に開催された過去の大会では少ないながらも釣れていました。それが遂に居なくなった。ゼロになった。

それが何を意味しているかというと、現在の50cm級が寿命を迎えて、次に現在の40cm級が寿命を迎えて居なくなってしまうと、それ以降の魚が全然いないということなんです。

河口湖はバスの放流が出来るんだから補充すればいいだろうという意見が出るかもしれない。けれども養殖バスはほぼ根付くことなく死滅します。だって養殖バスが複数年生き延びる魚だったら今頃河口湖はバスだらけになっているはずです。

今釣れている魚はほぼネイティブと思います。おそらく純血の河口湖産というよりは過去に全国から持ち込まれたバスの血が混ざっているでしょう。元々2kgクラスが釣れるような湖ではありませんでしたから。

現在河口湖では産卵期のみの禁漁区というのが何箇所かあります。ですが残念ながらネイティブバスの自然繁殖が途絶えています。今のままでは数年後に河口湖はバスがほぼ釣れなくなるという可能性があります。養殖バスを放せばいいというのではなく、今生息しているネイティブのバスが今後も繁殖を続けていく湖になってくれないと未来はありません。

河口湖に限った話ではありません。現在のノンキーパーサイズが将来我々の相手をしてくれるバスに成長するのです。ノンキーパーの個体数というのがそのフィールドの未来を示すバロメーターです。ノンキーパーサイズにもっと注目してみて下さい。

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