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スモール・シンクスパイダー [製品開発]

イモグラブもそうですが、バルキーでショートボディー(要はポッチャリ体型)のワームはある程度フックを選びます。これが合っていないと、バスが甘噛み傾向にある状況下ではスッポ抜けが多発します。

シンクスパイダーの開発時においても、マッチさせるフックというのは常に試行錯誤を繰り返していました。結果的に、市販されているいくつかのフックがシンクスパイダーにマッチすることがわかったため製品化に漕ぎつけたのです。

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私がテスト段階で多用していたフックはがまかつの322(#2)、ハヤブサの951(#2)。ショートシャンク&ワイドゲープでその加減が絶妙な形状です。

但し、シンクスパイダーの小型版を開発したとしても果たしてそれに合わせられるフックがあるかどうかがネックでした。私が多用するがまかつ322は#2が最小サイズなので合わせられない。そんな理由もあって、シンクスパイダーは2.2インチよりも小さいサイズを作るのは止めておこうと思っていました。開発するつもりはないと人に話したこともあったはずです。

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2020年1月、横浜釣りフェスティバルにてシンクスパイダーを発表。多くの来場者にシンクスパイダーを見ていただくことが出来ました。「これは釣れそうですね!」と大勢の方に言っていただき非常に嬉しかったのですが「もっと小さいものを作る予定はないですか?」という声も非常に多く驚きました。それはフィッシングショーOSAKAの会場でも然り、発売後のユーザーさんからの意見としても無視が出来ないレベルでした。

さすがの私も、それだけの要望をいただいているのならということでひとまずサンプル製作に着手することにしました。ただ、この時点で幾つかの難題にぶつかるであろうことは容易に想像出来ましたのであまり気は進みませんでしたが・・・。

ちなみに、浮く虫系である「モッサ」も1.6インチと2.2インチの2サイズ展開です。どちらの方が売れているのかと問われれば1.6インチの方が売れています。シンクスパイダーも2サイズ展開にすれば小さい方が売れるのは間違いないところではありました。

(つづく)

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リップの窪みが伊達じゃない [プラドコ]

日本メーカーの発売するルアーは販売期間が短く、アメリカンルアーの販売期間は長い。そんなイメージを持っている人も多いことと思います。

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でも近年発売される海外製品に関しては必ずしもそうではないものもあります。コットンコーデルの「シャローミノー」「ディープミノー」なんてその最たる例。2018年の7月に発売され、2020年の秋にはカタログ落ち。なんと2年ほどしか販売されなかったという不遇のルアーです。

同一ボディーにリップの大小で深度を分けるというのはラトリンログのバリエーション展開と同じ手法です。

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実際にリップのサイズ感を比較してみると、シャローミノーはASDRB1200、ディープミノーはエリート8ログとほぼ一緒。チャリチャリした感じのラトルが入っているのもラトリンログに極めて近い。

そしてそのサイズ感はARA1200とARB1200の中間に位置しています。プライス的にはラトリンログよりも安価となっています。

ブランドの違いこそあれ、この製品は明らかにラトリンログの人気に便乗しようとしているのではないかな?と思えました。ただそのサイズ感はログにはない規格で、日本で使う事を考えても悪くはありません。

ところで、ログの良さの秘密ってどこにあるのでしょうか。連続してジャークするとどんどん下方向に押し下がっていこうとするあの感覚。表面がディンプル状になっていることでボディー全体で水を掴むだとか、僅かに撓むリップが効いているということもよく言われます。

でもそうした表面上の特徴はシャローミノー、ディープミノーにはない。

実際に使ってみると、比較的浮力が大きいこともあってかただ巻きでもレスポンス良くキビキビと細かく動くミノーでした。トゥイッチすると移動距離を抑えつつ左右を向く。左右に大きくダートしたりはしないです。ログほどではないと感じますが、下方向に水を押す感覚もあります。

全然悪くない、というか、むしろかなりいい。ちょっと軽いけれど。

でもログと違ってボディー表面はツルツルですし、リップ素材が柔らかいわけでもない。この性能はどこから生まれているのかというと多分ここです。

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リップの左右が局所的に窪んでいるのです。ラパラのように全体が窪んでいるのならわかりますが、このような左右の窪みを持ったミノーなんて見たことがない。物凄い視点でルアーの開発をやっていると思いませんか?まさかリップの窪みに特性を持たせてミノーの動きを実現しているなんて。

でも、こんな物凄いギミックを持たせてある製品なのにPRADCO社が発信する製品情報には何の説明もありませんでした。自分も買ってから気が付いたほどです。あぁ勿体ねぇ、だからたった2年で消えてしまうんだよ・・・

気に入ったので、例によって何色かは箱買い(笑)。だってもう廃盤品なんだもの。人気が出ずに消えてしまったものだから再販なども期待できないでしょう。だったら今のうちに買っておくのが得策と思いました。

オイ!商品を勧めるのだったら生産中止になる前に言えよ!という声が聞こえてきそうですが、だって私自身もまさかこの製品がこんなに早く生産中止になるだなんて思わなかったんです。気になる方は今のうちに店頭在庫を探してみて下さい。スミスにもまだ若干の在庫はありますが無くなるのは時間の問題でしょう。

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この艶めかしさは越えられない。 [Biwaa]

2018年、日本のルアーフライ業界の老舗の1つであったOFT社が廃業され、スミスでは販売商品の幾つかを引き継ぎました。Pisizブランドのアクセサリー類(プライヤー等)、スクリューテールグラブもそうです。また、PRADCO製品も全般を扱うようになりました。

そして当初は引き継ぐ予定がなかったものの、のちに販売店等からの要望が高く取り扱うことになったものも幾つかあります。フランスのルアーメーカー・Biwaa社のマルチジョイントスイムベイトもその中の1つです。スミスでは2019年より販売がスタートしました。

スミスでは当時ビッグベイトの類は販売していませんでした。私自身も決して得意なジャンルではありませんでしたが市販品を購入して自分好みの改造を施すといった程度の事は行っていました。ただ、決して安価なジャンルではないもので気になるルアーを数個購入しようとするといとも簡単に諭吉が飛んでいくのには閉口していましたが(苦笑)。

取り扱いを始めるにあたり、商品に関する問い合わせなどを受けることもありますのでBiwaa社のスイムベイトを一通り試してみました。恥ずかしながら、自分はそれまでBiwaa社の製品に関しては全くの無知でした。そして実際に試してみると、自分のイメージとは大きく異なる製品群であることがわかりました。

日本のスイムベイトと大きく異なる点としてはシンキングモデルを主力としている点でした。それも比較的沈むのが速い(Sトラウト、セブン)。これはバスのみならず、パイクやソルト系のターゲットも想定しているからだと思います。実際に海外の動画などを見てみても、グリグリとリトリーブして使っている印象でした。

確かにこれはこれで深いレンジも探れるのだろうし1つの使い方には違いありませんが、日本ではもっとスローに、ポーズを織り交ぜて誘うという使い方をされる方が多い。だから日本メーカーのスイムベイトにはフローティングモデル、シンキングにしてもスローシンキングという仕様が多いわけです。

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Biwaaにもほんの一握りのアイテムにのみフローティングモデルがありました。Sトラウトの7.5インチフローティングがそれです。

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ただ、どう見ても絶滅寸前アイテム。Sトラウトは4サイズ展開なのにフローティングモデルは1サイズにしかなく、しかもニジマスカラーしかない。これ1色のみ。おそらくこれが最後のストックでこれを完売したらフローティングモデルはスッキリと廃止するつもりなんだろうなと思えました。

で、あまり期待はせずこのSトラウト7.5インチフローティングのニジマスカラーを購入してみました。もし駄目でも、チューニングベースにするにはシンキングモデルよりも向いているでしょうから。



そしてフィールドで泳がせてみると・・・な、何だコレ!!全然期待していなかったのに、その艶めかしい泳ぎにビックリ。こんな滑らかな泳ぎのスイムベイトはこれまで見たことがない。まさしく鳥肌モノでした。

日本のアングラー向けにはシンキングモデルよりも絶対こっちだ!と直感するとともに、もしこれが廃盤になってしまったら実に勿体ないことだと思いました。

(つづく)

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スカッパノンに染太郎 [タクティクス]

自分が開発を手掛けるワームにはほぼ確実にスカッパノン(コーク)のカラーラインナップがあります。ズバ抜けて売れる色というわけではないですが、その必要性を強く感じるためです。

でもAR-Wピンテールは私が開発に関わっていないこともあってスカッパノンのラインナップがないのです。欲しいなぁ~AR-Wピンテールのスカッパノンカラー。

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ということで作ってみました。スカッパノンカラーのAR-Wピンテール。あくまで自分用ですけれど。

スカッパノンカラーを作るには2通りの方法があります。クリアーレッドを黒インク(薄める)で染める方法と、スモークを赤インクで染める方法です。AR-Wピンテールはスモークカラーがありますのでこれに赤インクを加えてスカッパノンカラーに仕上げます。

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うむ、いい感じ(笑)。

でも折角の休日、道具いじりなんかしていないで湖に繰り出したかった・・・

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指針のない釣りは面白い [その他]

20数年前、転職を機に都内から埼玉県に引っ越しました。ちょっとした空き時間にでも釣りに行けるようにと、中川のすぐ側のアパートを借りました。ところがバスは一向に釣れず、ディプシードゥやミスティー、果てはウィードマスターのスピナーベイトでさえ釣れてくるのはシーバスばかり。どういうこっちゃ?!
結局、埼玉の河川でシーバスを狙うようになりました。当時は一様に「埼玉でシーバスだって?!」と言われていました。河口付近であればまだしも、海から30km近くも上流でシーバスが釣れるわけはないと思われていた時代です。

誰もそのような釣りはしていなかったのでポイントも自分で開拓するしかありませんでしたし釣り方も自分で模索するしかありませんでした。ただ、それがたまらなく面白かった。結果が出た時の達成感が半端じゃありませんでした。

但し、埼玉県内でシーバスを狙って釣るというのは私は元祖ではありません。現ロデオクラフト社スタッフの松本幸雄さんと当時のキャスティング店員Tさんによる新方川でのシーバス釣りがTACKLE BOX誌に掲載されたのが元祖だったはずです。そして今では一般化した「ドブシーバス」という言葉はこの時に生まれたものです。

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真冬の水郷は岸釣りが良く釣れる。二桁は当たり前に釣れるよ。30年近くも前、そう言っても誰も信じてはくれませんでした。まず冬のバス釣り自体が釣れないと言われていた時代。ウインターバッシングと言えばボートで沖をメタルジグで攻めるとされていました。冬場は岸近くなんかにバスはいないと考えられていた時代です。

まだ当時はGoogle Earthもなく、地図を頼りに車であちこち周りました。現地に行ってみなくては何もわからなかった。そんな努力の末に何箇所か良い場所を見付けては一人ほくそ笑む日々(笑)。ポイントのバッティングなど考えられず、のんびりと現地に10時着で釣り始めるなんていうペースでした。
もっと良い場所はないか?水郷エリアのあらゆる河川や水路を徹底的に調べまくった。垂直護岸際が硬いのかどうかを調べるためにロッドでボトムを突きまくり、何か沈んではいないかとタングステンシンカーを引きずり回していました。苦行といえば苦行でしたが、夢中になってやっていたのは確かです。

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つくづく、自分は誰もやっていない釣りを自力で組み立てていくのが好きなんだなぁと思います。そういえば学生の頃に、鯉をルアーで釣る方法を見出そうと必死だったこともあります(笑)。

今はネットですぐに情報が手に入る。場所もルアーもすぐに真似ができる。でも自分はそれはほとんどやらない。つまらないと思うから。フィールドが被るアングラーのブログやSNSなどはむしろ見るのを避けているくらい。自分の釣りがブレてしまう恐れがあるためです。情報は必要最小限にした方が釣りの楽しみ自体は増すと思っています。

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でも近年はなかなか「誰もやっていない釣り」というのがありませんでした。そんな中、水郷バスボートシーバスは久々にときめいた!!夢中になって試行錯誤していた昔を思い出しました。来シーズンもきっと新しい発見があるに違いない。楽しみで仕方がありません。

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スミス50周年記念商品 プランキングバサースプークPL [ヘドン]

スミスは1970年に設立されました。満50年となった2021年、スミス50周年ということで幾つかの記念商品を発売します。

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その中の1つ、ヘドンのプランキングバサースプーク(X8450)。既に雑誌広告にも掲載され、12月下旬より情報公開OKとなりましたので簡単に紹介します。

プランキングバサーは1934年に発売となったプラグです。オリジナルはウッド製。今回、スミス50周年記念商品としてABS成型品にて復刻販売されます。

この製品、かねてからスミスが復刻の要望をPRADCO社にぶつけていたのですがなかなかその了解が得られず、最終的にはスミスの役員が渡米、直接PRADCO社に出向いて直談判を行い、その復刻の了承を取り付けてきたというシロモノです。

発売時期は未定。早ければ春に発売する可能性もありますが、毎度の如く夏頃にまでズレ込むんじゃないかな?というのが個人的な予想です。
現在はカラーの試作を進めている段階ですが、スミスの指示内容があまりにも細かい箇所にまでうるさいらしく、現場のサンプル製作担当者がギブアップ寸前の模様(苦笑)。まだ合格レベルに達していないカラーがあるということです。これが全て合格にならないと生産がスタートしません。

発売予定のカラーは以下の通りですが試作段階で出来栄えの悪いものは見送りとなるかも?なお、全て反射板入りのカラーとなります。
RH,XRY,XRG,XBWS,S,YCDS,RHF,XS,SUN,SOB

スミスでサンプル計測したスペックといたしましては 自重:約17g 全長:89mm となります。

オープン価格となりますが、ウンデッドスプークと同程度の価格となりそうです。

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今こそフローティングレベルワインド [リール]

ソルトの世界では当たり前となったPEライン。バスではパワーフィネスとフロッグ用には普及しました。アブ使いの私としてはフロッグのスキッピングを上手く決められるセッティングがなかなか見い出せずにいましたが、レボ4SXをチューニング(AMO製シャロースプール換装、マグトラックスブレーキに変更)してようやく現時点での結論に到達できた印象です。

でもまだパーフェクトとは思っていない。どうしても飛距離に若干のバラツキが出る。その原因はキャスト時のレベルワインドの位置。これが端に寄っているとPEラインとの接触角度がキツくなるタイミングでスムーズなライン放出が阻害される。

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そして秋にチャレンジしたシーバスのコノシロパターンの釣り。レボビーストXにPE3号をセットしました。王道セッティングでしょう。慣れるに従い少なくなりましたが、少しスイングを速めて投げるといきなりラインの出が止まってつんのめるような時があります。細糸だったらルアーが切れて飛んでいくこともあります。いわゆる高切れと呼ばれている症状です。ベイトリールにPEラインを巻いてキャストすると高切れが起きることがあるので2号以上のラインが推奨されているケースが少なくありません。

これはとても勿体ないことです。通常、スピニングタックルでのシーバス釣りに用いるPEラインは0.8~1.2号程度が多い。飛距離も出るし、メタル系ルアーも素早く沈められる。そうしたラインに慣れている人であれば、とても2号のPEラインなんて使う気にはなれないと思う。PEの細糸でもトラブルなくキャスト出来るベイトタックルがあればその可能性はもっと拡げられるはずです。

自分は使ったことがないのだけれど、ダイワさんのTWS装着機はPEの細糸を使うソルトゲーム愛好者の間で高い評価を得ているそうです。如何にレベルワインドとの接触抵抗がPEラインでのキャストを阻害しているかの表れだと思います。

ダイワさんは昔、ゼロフリクションレベルワインドという画期的な機構を開発しました。クラッチを切ると同時にレベルワインドが左右にパカッと開くのです。キャスト時のレベルワインドとラインの接触抵抗が皆無なのは明らかでした。
初めてゼロフリクションレベルワインドを搭載したファントムEX20を見た時は心底驚きました。開発した人は天才だなと。以後、PT-E、PT-Z、ファントムZEROといった機種に次々と採用されていったゼロフリクションレベルワインドでしたが、故障がとにかく多かった。
以後、PT-33シリーズからは通常のレベルワインドに戻り、TD-Hiシリーズ、TD-Zといったヒット作へと繋げていきました。つまり結果だけで言えば、ゼロフリクションレベルワインドは決して成功例とは言えなかったのです。

そんな一連の流れを知っているだけに、TWS機構を搭載したT3シリーズが発売された際には「また同じことの繰り返しになってしまうのではないか?」と懸念を抱いたものです。

一方のアブは、ウルトラマグという機種を発売した際(1982年)にフローティングレベルワインドという機構を採用していました。クラッチを切ると同時に、レベルワインドもフリーとなって左右に動くという仕組みです。発売時期としてはダイワさんのゼロフリクションレベルワインドよりも数年早かったと記憶しています。

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フローティングレベルワインドはウルトラマグ、ウルトラマグXL、ウルトラマグXLT、ライトFLといった機種に採用されていきました。私自身もXLTとライトFLは所有していました。ただ、キャスト時においてもラインが出るのに合わせてフリーになったレベルワインダーが追従して左右に動くといったことはありませんでした。これはおそらく当時のリールのスプール幅が比較的ナローだったこと、使用しているラインがナイロンやフロロだったため滑りが良く、レベルワインドとの接触抵抗が低かったためにレベルワインドを動かすほどの抵抗がなかったからだと思います。

実際にフローティングレベルワインド搭載機と非搭載機(XLTフリッピングvs521XLT、ライトフリッピングvsライトプラス)で投げ比べてみても、フローティングレベルワインド搭載機の方が良く飛ぶという感覚は全く感じられませんでした。

それに加えて、フローティングレベルワインドも故障をしやすい機構でした。実際、自分が使っていたXLTとライトFLもこの機構が壊れました。結局はダイワさん同様、アブもまた通常のレベルワインドに戻ることになります。

当時の自分はそれで良いと思いました。複雑な機構のレベルワインドなんて必要がないし、むしろ故障の要因となるのでいらないと思っていたからです。

でも近年、PEラインの普及に伴って事情が変わってきたようにも思います。PEラインはレベルワインドの停止位置によって接触抵抗が大きく、その使用感にバラツキや支障が出る。スキッピングも、ビッグベイトのフルキャストも。だから今こそフローティングレベルワインドの再採用を再考しても良い時期ではないかと思うのです。勿論、壊れないように設計の見直しは必要でしょうけど。

それさえ出来ればデザインを犠牲にしてまでロングノーズ化する必要もないし、ベイトリールで細PEを使えるようにもなると思うのだけれどな。

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ABUの全てがここにある! [リール]

中古で購入したリール。人から譲り受けたオールドリール、或いは海外モデル。特に中古品や古いリールは箱や袋といった付属品はないということもありがちです。

そうしたリールをメンテしたいのだけれども、分解図がないのでバラす自信がない。

「池島さん、ウルトラマグフリッピングの分解図ありません?」

「古いリールだなぁ・・・でもあります」

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「アンバサダーUSA BASSって知ってます?」

「日本での正規販売はなかった海外モデルですね、あるわけ・・・あります」

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「1044シンクロマッチの分解図なんてありませんよね?」

「通好みのリールだなぁ・・・ありますよ!」

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いやいや、別に自分が分解図を持っているわけじゃないんです。古いリールから最新のリールまで、日本では売っていなかった海外モデルなども、ほぼ全てのABUリールの分解図はここにあるんですよ。

https://www.abugarcia.com/pages/abugarcia-reel-schematics

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膨大な数の機種の分解図が掲載されています。アブのリールって知らないモデルもこんなにあったんだ、と思います(ただ、日本市場向けモデルの分解図はありません)。

アブリールの分解をする機会があるような人は覚えておくと便利です。

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上下に誘うカーリーテール [スミスルアー]

自分はサターンワームの3インチが大好きでした。一時期、ジグヘッドもキャロもサターン3インチばかり使っていたほどです。スミスに入社した当時、まだ開発業務には携わっていなかったのですが無理を言ってMGリングワームに2.75インチを作ってもらいました。これも良く釣れました。

最近はサターンの出番もめっきり減ってはいますが、今でもキャロをやるとしたらサターンを使います。レインさんのGテールサターンも気に入っているワームの1つです。

そんな折、故・本山博之さんがAR-Wピンテールに続いてカーリーテールのARシリーズを手掛けていると聞いてその完成を心待ちにしていました(開発担当者は私ではなかったです)。だってAR-Wシリーズのリングリブボディーにカーリーテールって釣れる気しかしないですから。

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そしてようやく発売されたAR-Wカーリーを入手し、早速試した時のこと。「何だこれ・・・」というのが正直な感想でした。キャロで引くとテールがちっとも動かない。ゆっくり引いても駄目。ダラーンとテールが後方に伸び切っているだけ。期待が大きかった分ガッカリ。このワームはこれっきり使うことはないな、と封印したのでした。

それを本山さんや開発担当者に伝えることはしませんでした。気分を害される結果になるかもしれないと思ったもので。でも本山さんにしろ開発担当者にしろ、そんな駄作を発売するとは思えない。おかしいな、と疑問に思いつつもそれ以後にAR-Wカーリーを再登板させる機会がなかったのは事実です。人にも勧めなかった。

そして今シーズン、待ちに待ったウインターバスフィッシングの季節がやってきました。AR-Wピンテール2.75インチを補充しておかないと・・・
ところが何と、AR-Wピンテールの在庫を見てみるとよりによって自分が多用するブラックとジューンバグだけが欠品中。誰だよ!ブラックとジューンバグばかり宣伝していた奴は!!・・・自分だわ(汗)

ここで致し方なく、代打としてAR-Wカーリーのブラックの出番が来たわけです。ただ、このワームに良い印象を持っていなかったのは変わらず。とりあえず繋ぎになってくれれば、と思いダウンショットにセット。ボート際で軽くチョンチョン動かしてみると・・・

どわっ、何だこりゃ!!
フワフワ、ウネウネ、クニャクニャとテールがランダムに動いているではありませんか。テール自体が左右にロールしながら波打つ感じ?こんな動きをするワーム、今まで見たことがない。このワーム、上下に動かして誘うワームだったんだ!!と今更ながらに理解しました。

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そうとわかればこっちのもの。うわっ、やっぱり釣れるわコレ(汗)。既に発売から数年経っているワームなのですが、気付くの遅いよ自分。すぐに本山さんに使い方を教えてもらっていれば良かったのに・・・

自分はサターンの延長で期待をしてしまっていたから、このワームの良さを見抜けなかったんですね。まるで別物のワームでした。この冬は、レッグワーム、AR-Wピンテール、オケラ、そしてAR-Wカーリーで行きます。きっと期待に応えてくれると思っています。

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1/3 今日の戸面原ダム [釣行記]

三賀日中にその年の初バスを釣る。普通に考えれば失敗する可能性も無きにしも非ずですが、ここ数年は戸面原ダムで無難にミッションクリアしています。もはや釣れるのは当たり前なのでどこまで数が伸ばせるか?が問われるところ。

というわけで今年の初釣行も戸面原ダムへ。朝の気温は-1度でしたが無風だったので寒さは感じませんでした。水温は7~8度台。

タックルは5本準備していますが結果から言えばダウンショット用タックル以外は使いませんでした。

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釣り始めて1時間以上ノーバイトでしたが、7:40に微かなバイトを捉え今年の初バスゲット。水深5mのオダ、レッグワーム(黒)でした。その後は5日前に数本キャッチした湖流をプロテクトする5mフラットのエッジ部分を攻めましたが今日はかすりもせず。タイミングなのかな。

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上郷方面の水深4mのオダを攻めて1尾追加。この時期の付き場としては少し水深が足りないので複数バイトは出せない印象です。

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そして別のワンド内の5~6mディープを攻めて2尾追加。ここまでの釣果はレッグワームです。3種類のワームをローテーションさせていたのですがレッグワームにばかりバイトが出ました。

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午後は水深4.5~5mに点在する小さなオダを数ヶ所周ってみました。小さなオダですので釣れても単発で終わりなケースがほとんどですが、何箇所か周ってみることで確率を上げようという魂胆です。ここではAR-Wピンテールがドンピシャだったようでどうにか3尾をキャッチしました。

本日は7バイト7フィッシュ。アテが外れたエリアもあったことで5日前よりもキャッチ数が減ってしまいましたが、今回もノーミスなので良しとしておきましょう。

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