素晴らし過ぎる剣山チューン [タクティクス]
剣山チューン。このワームのチューニングはたまたまネットで調べものをしている時に知りました。IMAKATSU社フィールドテスターの穂崎裕太さんがYoutubeにて公開されていたものです。自分も昨年の冬からこのチューニングを試み、真冬の戸面原ダムで実戦投入して実績を出していました。
どうしてわざわざ最初に発案者の名前を挙げたかというと、この手の新しいチューニングや釣り方などを公開すると必ずといっていいほど「それ、自分は前からやっていた」といいながらまるで自分自身が発祥であるかのような振る舞いをする人がこの業界には多いからです。
自分も気になって少し調べてみました。ですが穂崎さんよりも先にこのチューニングを公にしていた人はいなかった。正真正銘、このチューニング方法は穂崎さんの発案であることをまず明記しておきたいと思います。自分もこの恩恵に授かり、人真似をしているのに過ぎません。
**********
このチューニングを知った時、自分は物凄い衝撃を受けた。直感的に革新的なものだと理解できた。
塩や味覚成分を含んだワーム。しかしそれらは長時間使うと効果は薄れてしまう。塩や味覚成分は使うほどに抜けていってしまう(ように自分は感じている)からです。だから抜けてしまった分は補充したいところ。そしてそれを補うのがフォーミュラー類の役目です。
が、ワームの表面にフォーミュラーを塗布したところで数投すればほとんど落ちてしまう。だから自分はフォーミュラの自作を試みていました。なるべく粘度を出したりといった試行錯誤を続けていたのです。けれども正直なところ、粘りを出したところでたかが知れているレベルでしかありませんでした。
フォーミュラ側ではなくワーム側に工夫を施し、フォーミュラの保ちを良くする。この発想は「言われてみれば、なるほど」なのだけれども、自分には思いつかなかった。この差が頭の固い爺さんと若い人の発想の違いなのかもしれません。
剣山チューンはワームを剣山で刺しまくる。ただそれだけ。
(写真手前側がチューン後のもの)
刺せば刺すほど、ツルツル・プリプリのワームがやがてジュクジュクのグズグズに変わっていく。ベテランのバスアングラーならこの質感が持つ特別な力を理解できるのではないでしょうか。ゲーリー、旧ズーム、サターン、カリフォルニアパドル。
成型精度が綺麗なものより、表面の質感がザラザラ・ジュクジュクしているワームの方が釣れる。理由は説明できないですが同意してくれるベテランアングラーは多いはず。剣山チューンは、どんなワームでもザラザラ・ジュクジュクの「釣れる質感」へと変えてしまう。
でも、耐久性が不安だと考えてしまう人がいるかもしれない。確かに剣山を刺した場所は著しく耐久性が落ちるのは間違いありません。が、この問題は簡単にクリアー出来る。耐久性を落としたくない部位を避けて剣山を刺せばいいのです。
剣山の針を半分除去した「ハーフ剣山」。これなら細かい範囲にのみ剣山の針を刺すことが出来る。サイズの小さなワームも処理しやすい。
剣山チューンの優れた点の1つとして、部分的にチューンできるという点が挙げられます。例えば、ワームを柔らかくするためにお湯で煮込むといった作業ではワーム全体が柔らかくなってしまいます。これではフックの保ちまで悪くなってしまう。剣山チューンではそれを避けることが出来る。
**********
さて、剣山チューンでザラザラ・ジュクジュクのワームが出来上がった。そのワーム、中はどうなっていると思いますか?実は細かい空洞が沢山空いて、まるでスポンジみたいになっているのです。
(Before:チューン前のBFシュリンプを半分に切ったもの。素材自体に塩が入っているためブツブツしていますが、それ以外はツルツルです)
(After:チューン後のBFシュリンプをちぎったもの)
スポンジ状であること。これがキモです。スポンジ状のものは液体をしっかりと吸い込んで保持することが出来る。
ここで、自分流の剣山チューンドワームの使い方を記しておきます。以下の写真撮影は室内で行っていますが、実際は釣り場での作業となります。
【用意するもの】
ワームの空きパッケージ(チャック袋)、油性フォーミュラー、レイン社セントパウダー、剣山チューンしたワーム(実際にはリグった状態になります)
まず、ワームの空きパッケージにレイン社のセントパウダーを入れます。各種発売されているエビパウダーの中でも、レイン社のものがネバリがあるのでお勧めです。
続いて液体のフォーミュラを入れます。自分は保持力を考慮して油性の物を使っています。
パッケージの外側からフォミューラとセントパウダーを攪拌して混ざり合うようにして下さい。
次にリグった状態のチューンドワームをパッケージに入れます。そしてパッケージの外側からワームをクチュクチュ揉んで下さい。
すると・・・
スポンジ状になったワームの内部にまでフォーミュラが浸透します。そしてフォーミュラと一緒にセントパウダー(エビ粉)も中まで浸透するのです。単にフォーミュラを表面塗布するだけの場合とは異なり、ワーム内部にしっかりと味覚成分が行き渡るというわけです。
30分投げ続けても保つのか?というとさすがにそこまでは保たないですが、それでも数投で抜け切ってしまうというレベルではない。自分の感覚では表面塗布した場合の3倍以上は保っていると感じています。抜けたと思ったらまた補充をすればいいですし。
ワームに味を付けるために液体フォーミュラーに長期間漬け込むという方法も知られていますが、それでは時間が掛かり過ぎるし、臭いはともかく味覚成分がワームの内部にまで本当に浸透しているのかどうかは懐疑的です。でも、剣山チューンをしたワームは味覚成分(エビ粉)ごとフォーミュラを直接内部に吸い込む。これはもう疑う余地がないですよね。
剣山チューン、これは本物です。ワームのチューニングは数あれど、自分の中では間違いなく歴代1位。ただ、二軍落ちしていたワームが一軍に復帰してしまうほどの力があるので、ワームの新規購買が減ってしまってメーカー的にはありがたくないかも?
あっ!自分もメーカーの人間だったわ(汗)。
どうしてわざわざ最初に発案者の名前を挙げたかというと、この手の新しいチューニングや釣り方などを公開すると必ずといっていいほど「それ、自分は前からやっていた」といいながらまるで自分自身が発祥であるかのような振る舞いをする人がこの業界には多いからです。
自分も気になって少し調べてみました。ですが穂崎さんよりも先にこのチューニングを公にしていた人はいなかった。正真正銘、このチューニング方法は穂崎さんの発案であることをまず明記しておきたいと思います。自分もこの恩恵に授かり、人真似をしているのに過ぎません。
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このチューニングを知った時、自分は物凄い衝撃を受けた。直感的に革新的なものだと理解できた。
塩や味覚成分を含んだワーム。しかしそれらは長時間使うと効果は薄れてしまう。塩や味覚成分は使うほどに抜けていってしまう(ように自分は感じている)からです。だから抜けてしまった分は補充したいところ。そしてそれを補うのがフォーミュラー類の役目です。
が、ワームの表面にフォーミュラーを塗布したところで数投すればほとんど落ちてしまう。だから自分はフォーミュラの自作を試みていました。なるべく粘度を出したりといった試行錯誤を続けていたのです。けれども正直なところ、粘りを出したところでたかが知れているレベルでしかありませんでした。
フォーミュラ側ではなくワーム側に工夫を施し、フォーミュラの保ちを良くする。この発想は「言われてみれば、なるほど」なのだけれども、自分には思いつかなかった。この差が頭の固い爺さんと若い人の発想の違いなのかもしれません。
剣山チューンはワームを剣山で刺しまくる。ただそれだけ。
(写真手前側がチューン後のもの)
刺せば刺すほど、ツルツル・プリプリのワームがやがてジュクジュクのグズグズに変わっていく。ベテランのバスアングラーならこの質感が持つ特別な力を理解できるのではないでしょうか。ゲーリー、旧ズーム、サターン、カリフォルニアパドル。
成型精度が綺麗なものより、表面の質感がザラザラ・ジュクジュクしているワームの方が釣れる。理由は説明できないですが同意してくれるベテランアングラーは多いはず。剣山チューンは、どんなワームでもザラザラ・ジュクジュクの「釣れる質感」へと変えてしまう。
でも、耐久性が不安だと考えてしまう人がいるかもしれない。確かに剣山を刺した場所は著しく耐久性が落ちるのは間違いありません。が、この問題は簡単にクリアー出来る。耐久性を落としたくない部位を避けて剣山を刺せばいいのです。
剣山の針を半分除去した「ハーフ剣山」。これなら細かい範囲にのみ剣山の針を刺すことが出来る。サイズの小さなワームも処理しやすい。
剣山チューンの優れた点の1つとして、部分的にチューンできるという点が挙げられます。例えば、ワームを柔らかくするためにお湯で煮込むといった作業ではワーム全体が柔らかくなってしまいます。これではフックの保ちまで悪くなってしまう。剣山チューンではそれを避けることが出来る。
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さて、剣山チューンでザラザラ・ジュクジュクのワームが出来上がった。そのワーム、中はどうなっていると思いますか?実は細かい空洞が沢山空いて、まるでスポンジみたいになっているのです。
(Before:チューン前のBFシュリンプを半分に切ったもの。素材自体に塩が入っているためブツブツしていますが、それ以外はツルツルです)
(After:チューン後のBFシュリンプをちぎったもの)
スポンジ状であること。これがキモです。スポンジ状のものは液体をしっかりと吸い込んで保持することが出来る。
ここで、自分流の剣山チューンドワームの使い方を記しておきます。以下の写真撮影は室内で行っていますが、実際は釣り場での作業となります。
【用意するもの】
ワームの空きパッケージ(チャック袋)、油性フォーミュラー、レイン社セントパウダー、剣山チューンしたワーム(実際にはリグった状態になります)
まず、ワームの空きパッケージにレイン社のセントパウダーを入れます。各種発売されているエビパウダーの中でも、レイン社のものがネバリがあるのでお勧めです。
続いて液体のフォーミュラを入れます。自分は保持力を考慮して油性の物を使っています。
パッケージの外側からフォミューラとセントパウダーを攪拌して混ざり合うようにして下さい。
次にリグった状態のチューンドワームをパッケージに入れます。そしてパッケージの外側からワームをクチュクチュ揉んで下さい。
すると・・・
スポンジ状になったワームの内部にまでフォーミュラが浸透します。そしてフォーミュラと一緒にセントパウダー(エビ粉)も中まで浸透するのです。単にフォーミュラを表面塗布するだけの場合とは異なり、ワーム内部にしっかりと味覚成分が行き渡るというわけです。
30分投げ続けても保つのか?というとさすがにそこまでは保たないですが、それでも数投で抜け切ってしまうというレベルではない。自分の感覚では表面塗布した場合の3倍以上は保っていると感じています。抜けたと思ったらまた補充をすればいいですし。
ワームに味を付けるために液体フォーミュラーに長期間漬け込むという方法も知られていますが、それでは時間が掛かり過ぎるし、臭いはともかく味覚成分がワームの内部にまで本当に浸透しているのかどうかは懐疑的です。でも、剣山チューンをしたワームは味覚成分(エビ粉)ごとフォーミュラを直接内部に吸い込む。これはもう疑う余地がないですよね。
剣山チューン、これは本物です。ワームのチューニングは数あれど、自分の中では間違いなく歴代1位。ただ、二軍落ちしていたワームが一軍に復帰してしまうほどの力があるので、ワームの新規購買が減ってしまってメーカー的にはありがたくないかも?
あっ!自分もメーカーの人間だったわ(汗)。
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