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12年越しのBaby・2 [製品開発]

イカ4インチはスピニングタックル、もしくはベイトフィネス専用リールで扱うことが出来る。ただ、ベイトフィネスの場合は向かい風が強いといった状況下ではちょっと使いづらくなる。一方ファットイカの場合はヘビータックルでも難なく使いこなすことが出来る。でも「強すぎるかな」と感じる時がある。

イカシリーズには、その中間を埋めるものがない。自分がかねてから欲しいと思っていたのはミディアムクラスのベイトタックルで扱うことの出来るイカでした。

例えばオカッパリでロッド1本という場合に、ベイトフィネスだとか、ヘビータックルを持ち出してしまうと、使用出来るルアーの幅が一方に偏ってしまう。ベイトフィネスロッドで難攻不落のヘビーカバーにリグをぶち込むのはちょっと躊躇するし、ヘビータックルでちょっとフィネス要素のある釣りをこなすのにも無理がある。ある程度満遍なくこなしたいと思うのなら、ミディアムパワー位のベイトタックルに12lb程度のラインがいいと思う。そしてそんなタックルで快適に扱うことの出来るイカがあったらそれはもう絶対に重宝する、そう思いました。

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イモ50+フィネススカートから成る私の自作品「ベビーファットイカ」はまさしくジャストでした。ミディアムクラスのベイトタックルで快適に扱えるだけの自重、とりあえずカバーの隙間に入り込んでいけるだけのフォールスピード、そして絶妙の強過ぎず弱過ぎず感。#2/0のオフセットフックがジャストマッチし、フッキング性能も良好でした。

こりゃあイイ。ベビーファットイカは私専用のシークレットベイトとして密かに活躍を続けるのでした。というより、自分の手作業でしか作れなかったため、自分の分しか作れなかったというのが正直なところでした。

しかしある時、私はその存在をつい社内で口走ってしまった。「それ、製品化すれば絶対に売れる」と言ってきたのは水郷エリアを巡回する営業員のN田さんだった。さすがだな。

こうなってしまうともう「聞かなかったことにして下さい」というわけにもいかず、アッという間に専用品として開発することが社内で正式決定するに至りました。あぁ、俺のベビーファットイカが・・・とも思いましたが、新規のモールドを起こして専用ボディーを作るとなれば私自身も手作業での製作にはピリオドが打てる。

やりたい気持ちとやりたくない気持ちの狭間で揺れながらも、どうせやるのなら自作版を超える製品版を作りたいという気持ちも芽生えてきました。しかしこの時はまだ、ベビーファットイカの開発作業が案外難儀なものとなることには気付いていませんでした。

(つづく)

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麸

発売の際には♯286と♯286-156のラインナップを御願いします
by 麸 (2013-08-17 16:42) 

IKE-P

カラーに関しては社内の意見も取り入れながら最終決定することになると思いますが、ファットイカの弟分になりますのでファットイカのカラーラインナップの中から抜粋していくことになると思います。
by IKE-P (2013-08-19 00:01) 

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