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茨城県内水面の放射能汚染状況・5 [放射能汚染]

極めて不評でありつつも、このブログでは定期的に霞ヶ浦水系、北浦水系の放射能汚染状況をお伝えしています。そろそろ環境省から年明け以降の調査結果が発表されても良い時期ですが、まだのようです。現時点において公表されている最新の調査結果は昨年12月の調査結果です。

さて、一時期はかなり制限されていた北関東の渓流釣りなども現在ではだいぶ制限解除された河川が多くなりました。これは言うまでもなく、魚類の汚染値が暫定基準値を下回るようになったからです。河川はだいぶ状況が改善されてきたと言えます。例えば栃木県の渓流などは最新の底質モニタリング結果を見る限り、最高で500bq/kg(日光市赤堀川)が検出されているものの、その多くは二桁程度の検出値となっています。

一方、湖沼においては依然として状況の改善が見られないケースがいくつか見られます。赤城大沼のワカサギや中禅寺湖のトラウトなどは相変わらず基準値を上回る検出値が出てしまっているため、釣った魚を持ち帰ることが禁じられています。これは言うまでもなく水域の閉鎖性によるものと見られています。

では、霞ヶ浦水系は?
残念ながら、ここも水が大きく流れていくことがありません。そのため、依然として放射性物質が減らない場所があります。それどころか上昇している場所さえあるのが現実です。


北浦水系において最も注目されるのは、湖心の釜谷沖です。これまで5回の底質調査が行われていますが、
90-->1000-->510-->810-->4400bq/kg
と、昨年12月の調査では、いきなり物凄い数値にまで急上昇しています。ちなみに下流にあたる神宮橋ではさほど大きな検出値は出ていません。


霞ヶ浦水系においては、北西部のいくつかの流入河川が目立って高い数値を記録しているのはこれまでもお伝えした通りです。特に新川、備前川、清明川が突出しています。
新川:5400-->4400-->900-->4000-->2210(bq/kg)
備前川:2600-->228-->4800-->4500-->2800(bq/kg)
清明川:1420-->5800-->2130-->1790-->4100(bq/kg)
清明川はここにきて一気に急上昇へと転じています。
一方、桜川などは数値の低い状況が続いていますので、単に霞ヶ浦北部の流入河川、と一括りにしてはいけないようです。


全体的に見て、依然として検出値は上がったり下がったりを繰り返していて、収束傾向には程遠い印象を持ちます。湖底の汚染状況も一定というわけでなく、極めてスポット的に高い箇所と低い箇所があり、そのために検出結果が都度大きく上下しているのかもしれません。

ちなみに、居住制限区域とされている福島県飯館村を流れる新田川の底質調査の最新検査値は、2月12日時点で4800bq/kgです。認めたくありませんが、霞ヶ浦水系の放射能汚染はそこまで酷い状況になってきているということです。

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ごとう

極めて不評?なんですか?
とても大事な事だと思います。
by ごとう (2013-04-08 10:31) 

IKE-P

この手の話題を出すと、怒る方々がいらっしゃるんですよ。

現実を直視したくない人も多いみたいです。
by IKE-P (2013-04-09 00:17) 

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