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ザラゴッサJr. [ヘドン]

今日はフィッシングショーで初公開となったヘドンのザラゴッサJr.について書きたいと思います。
このプラグは1980年代にスミスの特注として1度だけ発売されたことがあります。よって日本だけでしか販売されたことがなく、アメリカのコレクターの間では人気のあるアイテムになっているものです。

・・・という私の説明、ハッキリ言って受け売りです。だってその当時、自分はまだ中学生ですもの。その当時の自分はこんな高価なプラグとは縁がありませんでした。知識として知ってはいましたが、実物を所有したことはありません。
のちにウッドクラシックシリーズのザラゴッサが復刻発売されたため大いに期待をしつつ購入することになったのですが、どうもこれは往年の物には程遠い駄作であったようでザラゴッサ本来の良さというのは私も体験できずにいたのです。とはいえ、ザラファミリーのルーツなのですから悪いわけはないのですけどね。

今回のザラゴッサJr.の復刻に関して、そのアクション調整に関しては往年のザラゴッサJr.を熟知する社内のシニアバサーの人が中心となって入念なテストを進めていきました。かなりシビアなウェイトセッティングをプラドコ社に要求していたので、その完成度は確かなものだと思います。

私自身はカラーリング段階で若干関わりましたが、往年の現物サンプルが少なく困りました。カラーラインナップに関しては社内プロジェクトチームの意見を集約することとなりましたが、まず往年のザラゴッサに存在していたもの、ザラゴッサJr.に存在していたもの、それに加えて定番色やスミスカラーも入れて構成されることとなりました。

私自身はカラーも含めて往年の製品を忠実に再現したいとの思いが強かったため、特に力を入れたかったのは往年のカラーです。けれども、既にスミスに現存するサンプルも数が少ないばかりか、プラドコ社においても古すぎる色に関しては現物はおろかそれを知るエンジニアさえもがいなくなっており、結局は見送らざるを得ないカラーが数色あったのが残念と言えば残念です。カラーは全てで17色あるのですが、本当はもう少し多くなる予定だったんですけどね・・・。
けれども、何色かは往年のザラゴッサカラーが実現できましたのでシニアバサーにはニンマリしてもらえるものと思います。

そしてこのザラゴッサJr.にはものすごいこだわりのパーツがあります。それはグラスアイです。
実は、プラドコ社では往年のグラスアイを現在は持っておらず同じものを再生産するのは不可能な状態でした。しかし、この部分を妥協してしまってはザラゴッサJr.の表情が変わってしまいますし何よりヘドンファンにガッカリされてしまうでしょう。
一方スミスにはかつてグラスアイを製造した際の国外の業者へのツテがありました。ところがこの業者へ何年かぶりに打診してみたところ、何と既に廃業されてしまっていました。けれども、どう考えてもザラゴッサJr.のグラスアイを作れるのはそこの業者で働いていた職人さん以外に考えられません。
駄目元で打診を続けていたところ、何とリタイアしていた職人さんを探し出すことに成功し、なんとか製造の了解を得ることが出来たのです。結果、その職人さんの個人製作によるグラスアイとなったため極めて生産効率は悪いものとなりましたが、その出来栄えはさすがの一言に尽きました。

今回復刻するザラゴッサJr.は、プラドコヘドンエンジニア、スミスプロジェクトチーム、そしてグラスアイ職人さん、それぞれの熱意の結晶としてようやく復刻にこぎつけたものです。早ければ5月下旬頃に発売を予定していますので是非ともお試し下さい。


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