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パイオニアの理想形・3 [製品開発]

私自身が手掛けたロックフィッシュ用のソフトベイト『オーシャンパフォーマー』シリーズは東北地方のロックフィッシュゲームを想定してスタートさせたもので、結果的にソイ類やアイナメを意識してカラーラインナップを構成していったという経緯があります(のちに、ハタ類を狙うアングラーの意見も取り入れていきました)。

近年は日本の各所でグルーパーゲームも盛んになりましたが、一口にハタといってもキジハタ、オオモンハタ、アカハタ、マハタ、アオハタ、ヤミハタ・・・と色々です。さらにデイゲームで狙う場合とナイトゲームで狙う場合があります。そして地域によっても支持されているカラーに差異があり、私としてもカラー展開には頭を悩ませることが多かったです。

一方、辻本さんが手掛けるグルーパー専用ワームに関してはそのカラーラインナップも全て辻本さんにお任せすることにしました。辻本さんが想定しているターゲットはメインにキジハタ、そしてアカハタ。OFT社時代から辻本さんとの繋がりがあるS内さん曰く、辻本さんはグリーン系好きですよ、との話も聞いていました。そういえばオーシャンパフォーマーにグリーン系カラーを加えて欲しいとのリクエストをいただいたこともありました。

さて、辻本さんはどのようなカラーラインナップを提案してくるのだろう?楽しみでもありました。

そして辻本さんからのカラーリクエストが届きました。周囲のアングラーの意見も聞き、とても悩んだそうですが、最終的には辻本さん自身が「これは良く釣れる」と感じているカラーを厳選してきたようです。より具体的に記すと「日本海側のデイゲームでよく釣れる色」と「瀬戸内のナイトゲームでよく釣れる色」を基に構成されているそうです。

ここでは最終的に採用されたカラーに関して説明を加えます。

01.ウォーターメロンペッパー
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バスアングラーである私はナチュラルカラーの筆頭だと考えてしまいますが、瀬戸内のナイトゲームでの高実績カラーとのことでした。

02.グリーンスパークル
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実はこのカラーの試作に関しては、当初パンプキン/グリーンフレークを作るはずでした。それが試作の過程で緑味が強いカラーが出来てしまった。それを見た辻本さんが気に入り急遽路線変更してこれを正規採用したという経緯があります。外海のデイゲーム向きとの事です。

03.スモーク・レッドフレーク
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バスアングラーの私に言わせると「昔に流行った色」という印象です。今時の色ではない気がしてしまいますが、OFTで販売していた「キラーシャッド」での実績カラーなのだそう。瀬戸内のナイトゲームで効くカラーとのことです。

04.クリアー・レッドフレーク
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スクリューテールグラブの同色をそのままラインナップして下さい!との辻本さんの要望でラインナップに組まれています。やはりロックフィッシュにとって赤という色は特別なものであるらしい。

05.ピンキーオレンジ
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ロックフィッシュ用のワームで「オレンジ」「ピンク」いずれも支持があるカラーではありますが、これはその両方の要素を併せ持ったカラー。実はワームの工場というのは発色の得手不得手があり、こちらが意図したオレンジやピンクを上手く表現できない工場もあります。このカラーは、そんなボツカラーの中から辻本さんが「これは良い!」とのことでチョイスしたもの。

06.ブラウンシュリンプ
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辻本さんがスミスに移籍してきた際、あまり信用せず根魚大将のブラウンシュリンプを使ってみたらその釣れ具合に驚いたのだそう。オーシャンパフォーマーのブラウンシュリンプをグルーパー用ワームにも入れて欲しいという事で、カラーラインナップに組んでいます。これは絶対に外さないで下さい!と言われたカラーです。

07.ホログラムスパークル
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艶魚にラインナップしているカラーですが、辻本さんのお気に入りなのだそう。外海デイゲームでの実績カラーとのこと。

08.スキンピンクホロ
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オーシャンパフォーマーシリーズにラインナップしているカラーの転用です。こちらも外海デイゲームでの高実績カラーだそうです。確かにこの色、元々そのような用途でオーシャンパフォーマーにも入れたという経緯がありました。

51.FTシュリンプ
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正直、えぇ~!と思いました。自分にはとてもソルト向きのカラーとは思えなかったのです。実際、カラー見本として辻本さんが見せてくれたのはYUMのバス用のワームのファイヤータイガーカラーでした。ラインナップ中で最もハイアピール性を持たせたカラーです。

52.モルトシュリンプR
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OFTで販売していた「ロッキンホッグ」からの転用カラー・・・のはずでした。しかし、試作に際し私がミスを犯しました。ロッキンホッグのモルトシュリンプカラーは背中がブルーパールで腹側がスモークペッパーなのですが、うっかりこれを逆にして試作をしてしまった!ラミネートカラーは腹側がパール系、という思い込みが生んでしまったミスでした。
辻本さんに謝り、再試作を進めようとしたらストップを掛けられました。こっちの方が理に適っているのでこれにしましょう!とのことでした。RはReverse(反転)の頭文字です。オリジナルのモルトシュリンプを反転させているので、モルトシュリンプRというわけです。瀬戸内のナイトゲーム向けとの事です。

ナイトゲームというとグロー系もしくはハイアピールカラーを多用するのかと思いきや、薄めのナチュラルカラーを用いるケースもあるようで驚きました。やはり実際にその釣りをやり込んでいる人に決めてもらうのが一番ですね。

(つづく)

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パイオニアの理想形・2 [製品開発]

辻本さんから届いたデザイン案を見た自分は思わず絶句しました。

形状と構造があまりにも複雑過ぎる!普通の生産工場では即答で断られるレベルです。しかも、左右のアームとボディー内にエアーホールを設けるようにとされている。これを成型するための金型の構造が想像できない・・・。

この時点で「さすがにこれは無理です」と回答しても良かったかと思います。ただ、リクエストを出したのは自分側なので、無下に却下なんて出来ない(汗)。

開発依頼をぶつけようとしている工場は、これまでバス用のワームでも比較的複雑な形状をこなしてきた高い技術力のある生産工場なので、10中8、9駄目だろうけども駄目元で試作を依頼してみることにしました。

その試作にあたり図面を製作しましたが、通常のワームの5倍の手間と時間が掛かりました(汗)。自信の開発経験の中でも間違いなく過去イチ複雑な図面となりました。でも、これだけ苦労して図面を描いたけれど、きっと工場に断られてボツになるんだろうな。

却下はしなかったものの、辻本さんには次のように伝えていました。「一応は試作依頼を出してみますが、形状と構造が複雑すぎるのでおそらく試作も出来ないと思います」と。

ところがその後工場からの連絡が来ませんでした。図面を確認したらすぐに「出来ません」と言ってきそうなものなのに。

そして数ヶ月後のこと。私の元に荷物が届きました。これ、何だっけ?と思いながら開封してみると、何とあの超絶複雑構造のワームのサンプルが入っているではありませんか!

よく成型出来たなぁコレ。ただただ感心することしきり。金型代や製品単価はその分高そうだけど(汗)
でも、まさかカタチに出来るなんて思わなかった。改めてこの生産工場の技術力に驚いた出来事でした。辻本さんも、私から散々「断られる可能性大」と言われ続けてきたので、実物のサンプルが出来上がったことは大いに喜んでくれました。

但しこれはあくまで1st.サンプルに過ぎません。確かに図面通りに出来上がってはいましたが、実際に辻本さんにフィールドテストをしてもらい、何箇所かの修正を繰り返す必要がありました。具体的にはフックを刺している部分の直径、リブの位置、エアーホールの大きさ、空気孔の位置、カーリーテールの形状修正等々。
このうちの何点かは図面作成段階で不具合が出ることを予想していたのですが、最初から自分が色々と口出しをしてしまうとどんどん自分寄りのデザインになっていってしまうので、最初はあえて何も言わず進めさせていただきました。カーリーテールの形状がどことなく根魚大将っぽいのは少し私のデザインテイストが入っていますね。

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少し時間が掛かりましたが、ようやく完成形を見ることになりました。自分で使い込むとあれこれ口出ししたくなってしまうもので、あえてフィールドテストは全て辻本さんにお任せしました。

(つづく)

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3/19 今日の戸面原ダム [釣行記]

もうすっかり春めいてきてしまいましたが、本日は戸面原ダムに行ってきました。

朝の水温は11度台(昼には13度を超えました)。もっと高いかと思っていましたが、前日の雨で下がったと思われます。まぁ、先月来た時は6度台でしたからね。
今日は日曜日という事もあってヘラ釣りの例会も2件入っていましたし、バス釣りのボートも20艇ほど出払っていました。釣り人の活性も俄かに上がってきているようです。

はっきり言って自分は厳寒期の方がやりやすいです。越冬場所は絞り込んでいるし、やる事は決まっているから。これが中途半端に暖かくなってくると色々な可能性を模索していかなくてはいけません。但し、過去の経験上この時期はまだ冬寄りの釣りの方がベターなはず。

実は今日はルアーのスイムテストも兼ねていました。4種類もあって、3つは海外ブランドの新製品で、1つは自作のバルサ製のもの。全てハードルアーです。シャローに上がっている魚が居たらもしかすると釣れちゃうかも?と思って浅い場所の魚が居ないかどうか探してみましたがバスの気配は完全無でした。カバー周りのパワーフィネスでもノーバイトだったので、バスがシャローに上がってくるのはおそらくまだ少しだけ先の事になるのでしょう。3月末頃には一気に上がってくると思います。

じゃあディープのダウンショットならイージーに釣れるのかというと、なかなか難しかったです。厳寒期の越冬場所からは抜けつつあり、かといってディープフラットでフィーディングしている魚もほぼいない。どうにも掴みようのない釣りになってしまいました。

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今日は7バイトを得て5尾を釣ったのですが、釣ったのは水深4m前後で倒木が点在しているような場所でした。厳寒期のように1点シェイクで喰わせるというよりは少し早めに横方向に動かして釣っていきました。

なお今日はヘラ釣りの人達が爆釣状態でした。ヘラブナもいわゆる「巣離れ」をして動き始めたようです。ただ、タナはかなり深いようでした。

冬モードの釣りはもうお終いかな?ちょっと寂しい。

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パイオニアの理想形 [製品開発]

仕事柄、その道のエキスパートと一緒にタックルの開発を進めることがあります。ある意味かなり役得と言っていいでしょう。勉強になることも非常に多い。

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辻本ナツ雄(通称ポッキン)さん。言わずと知れたハタゲームやメバルゲームの大ベテラン。メディアで目にする機会も多かったですから自分もかねてより存じ上げていました。ちなみにハタ釣りを普及させようとした際に「グルーパーゲーム」と称するようにしたのは辻本さんのアイデアなのだそうで、その点においてもまさしくグルーパーゲームのパイオニアと称して差し支えないと思います。

自分が辻本ナツ雄というアングラーに対して抱いていた印象はというと、様々なリグを駆使する「リグ職人」ということと、与えられたモノを自分の持ち駒にしてしまうスキルの高さです。具体的に言うと、レーベルのクローフィッシュプラグを駆使してチヌを釣ったり、ヤムのクリーチャー系ワーム(もちろんバス用)でハタを釣ったり、というところです。何でも器用に使いこなして自分の武器に出来てしまう、スキルの高いアングラーなんだろうなと思っていました。

そして、辻本さんにとっても不本意な出来事だったのに違いありませんが、元々のメインスポンサーだったOFTさんが消滅し、ご縁がありスミスに移籍することとなった。自分もまさか辻本さんと一緒に仕事ができるようになるなんて思ってもみませんでした。

これだけ知名度の高いエキスパートアングラーですから、自分としては早々に辻本さんのノウハウを生かした製品作りに取り掛かりたいと思っていました。たまたまOFTさんで開発途中だった案件があり、その開発案件ごとスミスで引き継いだものがありました。それはPKミノー、PKポッパーというメバル用のプラグでした(これは私以外の人が担当しました)。

しかしその後、辻本さんから「こんなものを作りたい」という声がなかなか上がってこない。何か作りたいものはないのですか?と聞くと「僕はまだスミスの中では新米だから・・・」と謙虚な答えが返ってきました。辻本さんは誰に対してもとにかく物腰が低い人で非常に驚きました。知名度のあるアングラーになると、結構上から目線の人も少なくない世界ですから。

そして数年後。痺れを切らして自分の方から辻本さんにリクエストを出しました。「既存の製品をベースにしたようなものではなく、辻本さんが理想とするワームを白紙状態から考えてみて欲しい」と。

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OFTさんから発売されていた「ロッキンホッグ」は辻本さんが手掛けた製品ではあったのですが、私から見ればYUM社のクリーチャーベイトの発展型と言えるものでした。というのも、辻本さんが元々愛用していたYUM社製品が廃番となってしまったのでその代替になるものを、との経緯があったようです。

しかし自分が辻本さんにリクエストしたのは、何かの既製品をベースにするのではなく、辻本さんが白紙状態から考えた理想のグルーパー専用ワームでした。一体どんなモノを理想として考えているんだろう?興味が尽きませんでした。

そして遂に、辻本さんからのデザイン案が私の元に届きました。

(つづく)

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ラトリンログARB1200スミスリミテッドカラー 再販 [プラドコ]

2021年の春に発売となった、ラトリンログARB1200のスミスリミテッドカラー。その際、販売店からの注文が生産数を上回り、自分の分が買えなかったという苦い思い出が(涙)。これらのカラーは限定生産としていたため、入手の機会を逃すとそれっきりでした。

そのスミスリミテッドカラー、大人の事情で急遽この春に再発売することとなりました。大人の事情の詳細はここに記せないのですが、スミスではなく生産側の事情とだけ。事情はともあれ、個人的には嬉しいです。

05 Yellow & Black Striper
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88 Yellow Chrome/Green Back
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225 bone/orange belly
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SRL1 Green Clown
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SRL2 Pink Clown
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SRL3 Blue Head / Olive Back White Belly
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今回は生産数も比較的多めなので慌てて買わなくても大丈夫なはず。なので今度こそ自分の分も買えると思ってます。ログ、もう一杯持っているんですけどね(汗)

・3~4月発売予定

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12年 [東日本大震災]

あれから12回目の3.11を迎えました。とても遊びに行く気になんてなれない日ですから、自宅に籠り、2:46には黙祷を捧げました。

ボランティアとして現地で活動をしていた自分ですが、被災地ではあまり子供達と接した経験がありません。自分が周っていた仮設住宅でも高齢者の方がほとんどでした。

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今では当時の子供達も成人し、地域の力になるような仕事に就いている人もいるようで、驚くと同時に立派な生き方だと感服の思いです。そして12年という時間が経ったことが何だか信じられない気持ちになります。

福島原発が爆発を起こし、もしかしたら東日本に人が住めなくなるんじゃないか?関東に居ながらにしても頻発する余震や輪番停電の中、ニュースを見ても不安材料ばかりで、この先の東日本はどうなってしまうんだろうという不安を感じていたのがつい先日のことのようです。とてもレジャーどころではないという状況に、自分は職を失うかもしれないという不安も充分現実味があるものでした。

あれから12年が経ち、今では総理大臣を始め、原発を推進しようという方向性に舵を切っていることに強い嫌悪感しかありません。原発の安全神話が完全に崩壊した12年前、当然の結果として世論は反原発が主流でしたし、以後の各政党も反原発を公約に掲げていました。
12年もの歳月が人々の記憶から当時の危機感を消し去り、政治も掌を反すように原発推進に舵を切り、事故の加害者とも言えるべき電力会社による料金設定が世論をも変えてしまうという嫌な現実を突きつけられている気がします。

隣国の原発にミサイルを撃ち込んだりする国があったり、近いうちに大きな地震が来る可能性が高まっていると言われる中、何か間違った方向に進んでいる気がしてならないです。

災害に対する日頃からの備えは出来ているか?もし地震に見舞われた時の避難経路は想定できているか?家族との連絡手段は決めてあるか?それらは各人がどれだけ災害に対する危機感を持っているかに掛かっていると思います。

12年の間に、日本という国は平和ボケが進んでしまったと感じます。12年前の3.11のことを記憶に留め続けることが大事だと思います。
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埼玉県柴山沼で釣りをされる皆様へ・2 [物申す!]

今週に入って間もなく、私の元に何件かの問い合わせがありました。でもこれだけは言っておきたい、自分は問い合わせ窓口ではないということを(苦笑)。

「柴山沼が釣り禁止になるって本当ですか?」

その情報元、一体どこなのよ・・・しかしSNS上ではそのような話が広まっているのだとか。

皆さんにお願いです。出所が不確実な情報を拡散するのはどうか止めて下さい。 関係各所、問い合わせの対応が大変なはずなので。

結論をここに記しておきます。
現時点で柴山沼を釣り禁止にするという話はありません。日釣振埼玉支部及び、白岡市に確認済です。

が、白岡市が柴山沼を様々な面で活用していく予定があるのは本当です。昨年実施されたSUPの体験試乗会の時のように、部分的に釣りの制限をお願いされるケースは今後もあるかと思います。

2023.3.13追記:3月末までに釣りマナー啓発の看板を柴山沼の5箇所に設置予定です。これは昨年春に白岡市と日釣振埼玉支部との会合で決まったもので、日釣振側から提供するかたちとなります。

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また昨年も記しましたが、釣り人に対する様々な苦情が出ているのも事実です。外道の陸上放置、駐車問題、ゴミ問題、等々。これが改善されない限り、周りから「釣りを禁止しろ」という声は必ず出てくる。そして市民の声を聞くのが行政の仕事です。

とりあえず釣り禁止にならなくて良かった・・・なんて決して慢心しないことが重要です。釣り場のキャパシティを超えるほどの釣り人を誘致してしまうようなSNS等での情報発信もこうしたフィールドでは自粛することが必要ではないでしょうか。人が集まるとどうしても一定数はマナーを守れない人が混ざってしまうし、人が多いこと自体により様々な問題が起きやすいのも確かです。
ちなみに、柴山沼公園内での無許可撮影(収益が発生するもの)はNGです。ご注意下さい。

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さて、埼玉県内の内水面漁場管理というのは実に複雑で、担当地区の漁協が管理している水域以外に、漁協が観光協会に貸し出している水域、漁協が民間企業に管理を任せていた水域などもあったりします。そして柴山沼はそのどれにも当てはまらない、少し変わった経緯があります。

古くから柴山沼で釣りをされていた人は「昔は500円徴収された」と言います。どうやら管理組合なるものが存在していたようなのです。そしてそれがいつの間にか無くなったと。この管理組合に関しては漁協関係者も、白岡市の役所関係者でさえ詳しく知っている人がいないようです。この点について調べてみたことを記します。

柴山沼は元々は元荒川の河川跡が沼になったものだそうです。水害による周辺の田園への被害があったことから、1977年(昭和52年)に現在に至る沼のかたちに整備されたとのことです。そして1982年(昭和57年)、白岡市では「柴山沼管理条例」を策定します。この条例では、白岡市が沼及びその周辺の清掃と、魚貝類を計画的に放流することを規定しています。元々は市が釣り場として積極的に活用する姿勢だったわけです。
そしてこの規定についての管理を、市は地域住民で組織する団体に委託するとしています。管理団体には市長の承認を受けた団体が認可されたようです。

つまり当時、白岡市市長から柴山沼の管理を受託され、魚の放流や管理をしていた管理団体というのは正式なかたちで存在していたようです。魚の放流や沼の管理をしていたわけですから500円を徴収していたということにも合点が行きますし、埼玉県北部漁協の管轄下から外れていたことにも合点が行きます。

前述の条例は2004年(平成16年)の時点まで有効であったことがわかっていますが、団体員の高齢化により自然解散になったのではないか?というのが漁協関係者の見解でした。一方で柴山沼は1992年(平成4年)より県の施策により公園化が進んでいきました。結果的に、現在は白岡市の街づくり課によって公園として管理されるに至っています。

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昨年、外道放置が引き金となって釣り禁止が検討されたことをきっかけとして、現在は日釣振埼玉支部が白岡市と連携・協力してくれています。今年は桟橋上に救命浮輪が設置されましたが、これは日釣振埼玉支部が提供をしたもの。

釣り場を守っている人・団体があるのです。それをしっかりと認識して、くれぐれも問題になるような行為やマナー違反は慎んでいただきたい。問題行為がなくならないようなら本当に釣り禁止になりますよ!それを求める声というのはあるのだから。

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イカの確保はお早めに [ゲーリーヤマモト]

2023年、スミスでは取り扱いのゲーリーヤマモト(現ヤマモトベイツ)製品の販売アイテムを縮小しました。それは以前に記したフラグラブを始め、イカシリーズもカタログ落ちとなったアイテムがあります。

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・イカ4インチ
・イカ4インチFS
・タイニーイカ
・ヘビーカバーファットイカ

が2022年を以て販売終了となりました。
販売継続となるイカシリーズはファットイカとベビーファットイカのみとなります。

ちなみにアメリカ本国においても、生産が継続しているイカシリーズはファットイカのみとなっていますので、それ以外のアイテムは今後の入手は難しくなります。無くなると困る!という方は今のうちに店頭在庫・市場在庫をしっかり確保しておくことをお勧めします。

ゲーリーヤマモトのイカシリーズを日本で展開させた張本人は私なので、非常に残念なことではあります。金型自体は残っているので、またいつか復活できる日がくれば良いなぁと思っています。

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