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ヘドン スロープノーズ [ヘドン]

ジェームス・ヘドン氏が初めてルアーを発売したのは1902年のこと。ドワジャック・エキスパートというプラグです。このルアーは通称「スロープノーズ」とも称されていました。

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その開発には1897年頃から取り掛かっていたようで、当時のプロトモデルが残されていたようです。

スロープノーズの特徴の1つが、シャンプーハットと呼ばれる金属製のエリマキです。これに関してはのちに発売される210サーフェイスの方が馴染み深いという人が多いかもしれません。このエリマキは単なる平板ではなく微妙な湾曲が付けられていることに気が付くはずです。これは意図的に水を掴み、飛沫や音を立てて魚にアピールすることを狙いとしたものです。障害物を乗り越えてクリアーするという特徴もありますね。

そして時代が時代ですから、当時のスロープノーズは当然の如くウッドプラグでした。

スミスでは以前に210サーフェイスの復刻販売をしました。210サーフェイスは日本でも人気があり、その要望が非常に高かったためです。他のプラグにはない機能を持ち合わせており、今でも愛用されている方は多いことでしょう。
しかしスロープノーズはその時代があまりにも古いため、これを知っているという人は一部のマニアに限られています。そのため、私自身もその復刻要望は耳にしたことがありません。

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ですが2020年、スロープノーズが発売となります。これはスミスによる復刻品ではなく、ヒロ内藤さんの強い希望によりPRADCO社としての復刻販売ということになります。よって、日本だけではなくワールドワイドでの発売となります。日本ではヘドン・サポートショップ以外の販売店様でもお買い求めいただけるようになります。

復刻販売という表現をしましたが、誤解のないように説明させていただくと「現代に蘇った新スロープノーズ」という表現が最も相応しいと考えています。スロープノーズの特徴はそのままに、より使いやすいプラグとしてプラスチック製での発売となるからです。それによりサイズ感も変わっています。フィールドテストはヒロ内藤さんを中心に進められ、ようやく完成に至ったというわけです。

【アクション】

レスポンスの良いテーブルターンをしますが、エリマキに水を受けるため都度ブレーキが掛かります。大きくスライドしていくような動きは出ません。移動距離を抑えつつ、水飛沫を伴う左右のターンで誘う使い方が向いています。広範囲のサーチベイトではなく、ここぞという場所で誘って食わせるプラグです。エリマキに水を上手く当てるように心がけ、サウンドも意識して使ってみると面白いはずです(エリマキの板厚が薄く出来ており、好みで調整することが可能)。

また、トレブルフックを標準装備していますが210サーフェイスがそうであったようにダブルフックに換装してあげるとエリマキとの相乗効果で障害物の上も難なくクリアー出来ます。但し、フッキング率はかなり落ちるのでケースバイケースで使い分けて欲しいところです。

【タックル】

フロリダでヒロ内藤さんと一緒にテストを行ったスミス社スタッフによると、日本から持参したトップウォーターロッドでは非常に使いづらかったそうです。エリマキに強い水の抵抗を受けるため、強めのロッドでないと負けてしまう上、手首にもかなり負担が掛かるとのこと。内藤さんのおすすめは張りのあるファーストテーパーのショートロッドだそうです。

BH
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※これのみエリマキの色が赤になります

B
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SS
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M
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J
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L
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BONE
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※カラーサンプルを確認した限り、素材がボーンというわけではなさそうです

GRA
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JMP
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GLDRB
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自重:20.5g
長さ:120mm
(自重及び長さはスミスでの実測値。今後、PRADCO社の公称値と差異が生じる可能性有)

発売予定は、現時点におけるPRADCO社からの情報では4~5月とのことですので、私の個人的な予想としては7~8月くらいになるんじゃないかと(苦笑)。

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