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1月下旬 イモグラブで狙う伊勢湾のロックフィッシュ [釣果報告]

昨年から中部・北陸でソルトゲームにイモグラブが大流行!!その発信源となっているYoutuberのM野さんから新しい釣果報告と動画が届きました。今回はイモグラブの最大サイズであるイモ60を使ったロックフィッシュゲームです。

この度は伊勢湾のゴロタ場にてイモグラブ60を使ってクロソイ釣りを試みました。

通常、ロックフィッシュゲームではジグヘッドやテキサスリグといった仕掛けで釣りをする場合が多いですが、今回のポイントは根が荒く、しかも浅いため、一般的なジグヘッドなどを使うとあっという間に根がかりしてしまいます。

そんな時、頼りになるのがイモグラブのノーシンカーリグ。

ノーシンカーなので、滅多なことでは根がかりしません。

イモグラブはワーム単体でも重量があるため、ノーシンカーリグでもぶっ飛んでいきますし、結構な速さで沈下していきます。

まさに、シャローエリアのゴロタ場などでは最強のルアーの一つだといえます。

また、私個人的な経験ではクロソイやガシラのようにターゲットを一気に吸い込んで捕食する魚は60サイズが最も反応良い場合が多いと感じております。

そこでイモグラブ60をキャストして、ゆっくり動かす⇒しばらく止める。

といった感じの動かし方でクロソイを誘うと、どんどん釣れます!

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クロソイは他の根魚と違って、どちらかというと、完全にボトムよりも、少し浮かせた方が釣れる傾向にあります。

まさに、イモグラブと最も相性の良い魚と言えるでしょう!

そしてノーシンカーリグの強みとしまして、今回も根がかりゼロでした。
環境にも優しい釣り方ですね。

この度はイモグラブ60のおかげで楽しく釣りが出来ました。
ありがとうございます!

【当日の模様はこちら】



動画内で触れているのですが、攻めている場所は干潮時には陸上になってしまうほどの超シャローだそうです。バスアングラーが超シャローを攻めようとすればノーシンカーをチョイスするかもしれませんが、ソルトゲームの人でノーシンカーをチョイスしようとする発想はなかなか出てこないでしょう。

それにしてもこれだけ良型のクロソイやタケノコメバルがこんなにハイペースで釣れるなんて驚きです。海でもノーシンカーってこんなに効くものなんですね。

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PRADCO 2021年廃盤予定品 [プラドコ]

PRADCO社からお知らせが届きました。今年いっぱいで生産中止とする予定の製品リストということです。中をチェックしてみたら・・・えぇ~っ!!という感じでした。

以下の製品がカタログ落ちとなる予定だそうです。おそらく7月以降のデジタルカタログ(2021年度版)から無くなると思われます。

【BANDIT】

Footloose
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知名度も高いフットルースが無くなるというのはちょっとビックリ。でも、アメリカでは日本ほどの人気はないと聞いたことがあります。いずれにせよ現行型は・・・でしたので、もしまた復活することがあれば旧型での復活を願いたい。

【BOMBER】

Model A 02A
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ボーマーのモデルA(02A)がまさか廃盤になるだなんて。自分は、廃盤になるとしたら05Aの方じゃないかなと読んでいただけに意外でした。01A、03Aは既になく、これでモデルAのラインナップからシャローランナーは全滅することになります。

Fat A B05F
Fat A B06F
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ファットAはB05F(3/8oz)とB06F(5/8oz)の2サイズありましたが2サイズとも無くなります。でも正直言うとまたかという印象。廃盤になって、復活して、また廃盤というパターン。ですのでまた復活という可能性もないわけではないのですが、それが一体いつになるのかということまではわかりませんから、無くなる前に買っておきましょう。

Long A B14A
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長年販売されてきたロングAの14Aが廃盤というのは驚きです。昨年の13Aに続いての廃盤となりました。ただ13Aに関しては需要も薄く、仕方ないだろうなぁと思いましたが14Aはそれなりに需要もあったのではないかと思っていたからです。近年も新色などが追加されたりしていましたし。

Suspend Pro Long A B14AP
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【BOOYAH】

Streak4
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【HEDDON】

Pop'n Image Jr.
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ヘドンのポップンイメージJr.は不人気でしたがもったいないですね。昨年は霞ヶ浦水系のトーナメントでも実績を叩き出し、一瞬ではありましたがよく売れました。ヒロ内藤さん、スミスのT越専務が溺愛するルアーでもあります。それだけ使いやすくて良く釣れるという事です。

【NORMAN】

Heavy DD22
Silent DD22
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ヘビーDD22というのはノーマルモデルのDD22(5/8oz)よりも重量を増した(1oz)モデル。サイレントDD22というのはその名の通りサイレントモデル。どちらもDD22の派生モデルですね。なお、オリジナルのDD22は健在ですのでご安心を。

【REBEL】

Trackdown Minnow TD57
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【SMITHWICK】

Top 20 Rogue ADRD5
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エリート8ログ、パーフェクト10ログと並ぶ新世代ログの一角ですが廃盤です。

他にもPRADCOの廃盤品は多数あるのですが日本で需要があるのはこんなところでしょうか。

PRADCO社からは、必要なものがあったら早く注文出して!と言われていますので現時点ではまだPRADCO社に在庫はあるものが多いようです(モノによっては既に品切れている可能性あり)。いずれにせよ、お好きな方は早目に確保しておくようにして下さい。

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復活のガンシップシェル [スミスルアー]

自分は昔、とあるトラウトの管理釣り場でバッセルのマイクロスプーンを使っている人が周囲を圧倒している釣果を出しているのを目にしたことがあります。周りは大して釣れていないのにその人だけ延々と入れ食い!!!
もちろん、ルアーではなくてその釣り人自身の技術が素晴らしかったのかもしれないけれど、当時の自分はバッセルすげぇ、アワビってすげぇ、となりました。ただ、アワビシートを貼ってあるルアーは値段もすげぇ、でしたけど。

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ガンシップにナチュラルシェルシートを挿入したガンシップシェル。以前に一度発売され、その後に生産中止となっていたのですが強い要望があって今年再販となったものです。厳密に言うと36Fと36SSのシェルは再販。その再販に合わせて45Fと45SSのシェルも販売することになりました。45サイズは初登場ということになります。

カラーは新規のラインナップに変更されています。開発担当者曰く、あくまでシェルの輝きを活かすためにカラーリング自体は意図的に塗装面積を抑えてあるのだとか。

07.クリアーグリッターSP-G
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08.レッドグリッターSP-G
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09.チャートオレンジベリー
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10.ピンクチャートベリー
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11.ブラックバック
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【ガンシップ36Fシェル】
・全長:36mm
・自重:2.3g
・フローティング
・¥1,350+税

【ガンシップ36SSシェル】
・全長:36mm
・自重:2.5g
・スローシンキング
・¥1,350+税

【ガンシップ45Fシェル】
・全長:45mm
・自重:4.0g
・フローティング
・¥1,400+税

【ガンシップ45SSシェル】
・全長:45mm
・自重:4.3g
・スローシンキング
・¥1,400+税

今ではすっかり一般的になったメバルのプラッギングゲーム。シェルの輝きで一味違う結果を期待してみるのもいいかもしれません。

・2月発売予定

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シンクスパイダー 真っ直ぐ落ちていく・3 [製品開発]

今現在「沈む虫」ブームとなっていますが、自分はこれをあまり「虫」だと思い込まないことが使いこなす秘訣ではないかと思っています。使う時期やリグなどもとても幅広いものだからです。イメージ的にはむしろエビの方が合っているのではないでしょうか。ノーシンカーだけではなくてダウンショットリグで使ってみても悪くないです。

ただ、シンキングインセクトベイトならではの強みを最大限に発揮できるのはノーシンカーのサイトフィッシングだと思います。自分はその道の達人ではないですけど。

見えバスを発見!早速、狙った場所にワームを撃ち込んでみる。
こうした魚は大概はスレッカラシなので、アプローチに失敗すると警戒心を増してしまいチャンスを逃してしまいます。一発で決めることが肝要です。

見事、狙った場所にワームが落ちた。さぁ、喰え!心臓が高鳴る瞬間です。
が、必ずしも思い通りになるとは限らない。
  • ワームが思わぬ方向にスライドして沈み、魚の視界から離れてしまった。
  • ワームが斜めに傾いた姿勢で沈み、バイトに持ち込めなかった。
  • ワームが沈んでいく間にバスがどこかに泳ぎ去っていった。

こんな経験をされてきた人も少なくないはずです。

釣りなんて自然を相手にした駆け引きですから必ずしも思ったように行かないのは当たり前。ただでさえ釣るのが難しい相手ですから、最高のアプローチが出来たのに口を使わなかったというのならばそれは仕方がない。でもせめてアプローチは成功させたい、それが前提条件だと思うから。
そのためにも、使うワームには
『狙った位置に真っ直ぐ沈んで欲しい』
『水平姿勢を崩さずに沈んで欲しい』

そしてそれが出来るインセクトベイトを求めて試行錯誤を繰り返してきました。シンクスパイダーはその集大成です。

ノーシンカーのフォーリングの釣りをやり込んでいる人だったらきっとその重要性はわかってくれていると思います。ワームの沈下姿勢が水平であるものほど良く釣れる。頭下がり、尻下がりよりも水平姿勢の方が断然喰う。中層レンジで頭下がりや尻下がりになっているベイトフィッシュなんていないですものね。

ストレートワームのように長い形状のものはワッキーリグでセットすることにより水平姿勢でフォールできます。一方、インセクトタイプのように短い形状のものはオフセットフックを使用すればおのずと水平姿勢にはなります。フックの自重による影響が大きいので、あまりワーム自体の性能には差異が出ないというのが正直なところです。

そしてもう1つ重要な事。ワームが傾かずに正しい姿勢で落ちること。上下左右がブレずに沈むことです。でも、これもまたオフセットフックをセットすれば余程バランスが悪くない限りは問題のないレベルになることがほとんどです。

オフセットフックをセットすれば、ワーム自体のバランスはあまりシビアでなくてもいい。極論すれば、余程おかしな形状でもしていない限り水平姿勢で沈んでいくし、左右のバランスもそうそう崩れるものではありません。だからシンクスパイダーも適当に、それらしくデザインしました・・・なんてワケがない。

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シンクスパイダーはワーム単体、つまりフックをセットしていない状態でも水平姿勢を維持しながら、バランス良く沈みます。無理矢理おかしな姿勢で沈めようとしても出来ません。クルッと自力で体勢を立て直して水平姿勢に戻ってしまいます。これがシンクスパイダーの大きな特徴である「セルフレベライザー機能」です。

(つづく)

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縦アイオフセットがダウンショットを変える? [タクティクス]

最近はワームフックの種類がメチャクチャ多くなったなぁと思います。選択肢が増えるのはいいことなのですが、販売店も全ての種類・サイズを揃えるわけにはいかないので店頭に並ぶ種類は限られる。そうなると自分の欲しい品番・サイズがなかなか見付からずあちこち探す羽目に・・・。そして見付けた時は可能な限り買い溜めとなります。

でもこれだけ多種多様のフックが出回っているけれど、自分が欲しいフックは未だに市場に無かったりするんですよねぇ。

自分が今、猛烈に欲しいのはズバリ、縦アイのライトリグ用オフセットフックなのです。

え?それどうやって結ぶの?という意見があると思います。通常はラインをアイにユニノットで結束し、ラインの余剰分をアイの上から下に通してリーダー部分にするのが一般的ですよね。もちろん自分もそうすることがほとんどです。

ただ、消波ブロックなどを攻めたりするとよくわかるのですが、ダウンショットの場合はシンカーが根掛かりするケースの方が断然多い。極力回収に努めることは当然として、どうしてもそれが出来なかった際のことを考慮するとどうでしょうか。
場合によってはリグ全体をロストしてしまうことになりかねない。だってメインラインもリーダーも同じ太さなのですから、フックよりも上でラインが切れてもおかしくない。そうなると環境的にも良くないし、再度リグ全体を作り直す羽目になる。

幸いにもリーダー部分が切れてシンカーだけロストした場合。シンカーの直前でラインが切れていればまだしも、リーダーが短くなってしまう事も多々ある。するとやっぱりリグ全体を作り直すことになる。

そんなこともあって、ちょっとダウンショットリグの構成自体を見直してみようかと思って色々試しているのです。

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その答えの1つが縦アイのオフセットフック。メインラインは当然フックのアイ(上側)に結ぶ。そしてリーダーもフックのアイ(下側)に結ぶ。縦アイは結び目が横方向にはズレないので不快な糸ヨレも生じにくい。それに縦アイの方がリグ自体の安定度は増すはずです。

そしてリーダー側はメインラインよりも1ランク細くする。これでリグ全体が根掛かりロストすることは防げる。

リーダーが切れてしまったらリーダー部分のみを作り直すことになります。メインラインはそのまま。とはいえ結び直す箇所が2箇所という点は変わりませんけど、ラインをアイの上から下に通すという作業だけは省略できます。なかなか悪くないシステムだと思っているのですが、どうでしょうか。

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で、現行で縦アイのオフセットフックというのはオーナーばりさんのカルティバマルチオフセットB-99くらい。でもこれはダウンショットリグを想定して縦アイにしたフックではないようです。写真の物はB-99をベースに自分自身で針先を少し外側に向けたもの。B-99自体は針先が内側を向いており、その点がどうしても自分好みではないのです。

でも、いちいち曲げるのも面倒臭く、曲げる最中に折れてしまったりもするのでどこかの針屋さんが縦アイのダウンショット用オフセットフックを作ってくれないかなぁと思っている次第。

アンタが作っちゃえばって?いや、フックの特注って1サイズに付き最低10万本作らなくてはいけないので、とてもじゃないけど消費できないのですよ。どこかハリ屋さん、一緒に作りません?

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良くも悪くもダーデブル [他社製品]

自分が幼少の頃は、小遣いで買える範囲のルアーにはまともなものがありませんでした。輸入品としてはラパラ、アブ、ヘドンなどがありましたがとても小中学生の手が届くものではありませんでした。

でも、手持ちのルアーが数個しかなかったら話になりません。そこで手が伸びたのが国産の100円ルアー。SPORTSMANというブランド名でスプーンやスピナーが売られていました。とはいえそのいずれもがどこかで見たようなものばかり。スプーンはダーデブル、トビー、クサモンといった辺りでスピナーだったらアグリア、ブラックフューリー、ドロッペン、リフレックスといった辺りを模倣したものでした。

100円ルアーでもちゃんと魚は釣れました。でも、大人になったら本物のルアーでボックスの中を満たしたいなぁと子供心に思っていたものです。

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当時、スプーンの代名詞といえば何と言ってもダーデブル。それも赤地に白のS字が入っているカラーです。だから当時はやたらとこのカラーの国産品も多かったです。前述のSPORTSMANルアー然り、ダイワのスプーンにも同じようなカラーがありました。当時、スプーンと言えば赤白だったのです。これは完全にダーデブルの影響でした。

それが今となっては、赤白なんてどこに行っちゃったんだろう?と思うくらい見なくなりました。そしてダーデブルのスプーンも。自分はてっきり、もうエッピンガー社は潰れてしまっているんだろう位に思っていたほどです。

しかし先日、横浜の某店でダーデブルが山ほどあるのを発見!!デッドストックなどではなくて現行品のようです。後日調べたらまだちゃんとエッピンガー社も存在しました。パッケージはだいぶあか抜けた感じがします。

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赤白があれば文句なしでしたが、あいにく見当たらず。やむを得ず黒白を購入(笑)。サリーちゃんパパと評されるデビルプリントもちゃんと健在。

昔ながらのスプーンとしては、アブのトビーなどは生産拠点を台湾に移した以後の物は全くの別物になってしまいました。だから昔のスウェーデン製トビーを探している人がいます。その点、ダーデブルは良くも悪くも昔のまま。

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相変わらずサイズに見合わないデカいスプリットリングと、交換必須の昔ながらのトレブルフック(汗)。完成度の高い本体をそのまま残しているのは正解だと思うのですが、パーツは変えた方がいいと思いますけど(汗)。

モノとしては良いだけに、この先も生き残って欲しいところです。

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SS4-custom47UL [自社製品]

一昨年の秋に突然亡くなってしまった本山博之さん。自分はその2日前まで連絡を取り合っていたので未だに信じられないです。

私自身が本山さんと開発を共にしたのはバイメタルスピンアシストシアラーのみだったのですが、他の開発担当者とともに様々なアイテムの開発を進めていました。そして中には開発途中だったものもありました。私としても発売を楽しみにしていたものもあった。でも残念ながらそれが世に出ることはないと思います。

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さて、近々SS4カスタムの47ULという機種が発売されます。SS4カスタムというのは渓流ベイトフィネスのフラッグシップモデルのシリーズで、今年はこれに最も短い4ft7inのモデルが加わるというわけです。

どうして故人のプロデュースしたモデルに今頃新製品が出てくるのよ?!という意見があるかと思います。

SS4カスタムは元々3機種にて開発が進められていたものです。既に発売となっている49UL、51UL、そして今回追加となる47ULです。そして47ULも含めた3機種が完成していました。

但し、発売するにあたり高額商品でもあったため、ひとまずは2機種を先行発売。発売後の反響を確認し、多くの支持が得られたならば47ULを市場に追加投入する。こうした予定が元々あったのだそうです。

それにしても4ft台のベイトロッドですよ。バスアングラーだと想像できないですよね。現在はベイトだけでなくスピニングも、渓流では4ft台~5ft前半が主流となっているのです。昔は渓流ルアーって5.6ft~6ftが普通だったはずです。そこからだいぶ短くなりました。
そもそもベイトフィネスというと、バスの世界ではむしろ若干長めのロッドでピッチングして使うというイメージですが、渓流では逆です。ショートロッドでビシバシ撃ち込む。ロッドが短いとサイドハンドでもアンダーハンドでもフリップキャストでも自在に決まる。開けていない場所もある渓流では大きな武器になります。
自分も撮影業務で本山さんの釣りを現場で見たことがありますが、リズミカルかつハイテンポなのが印象的でした。

このモデルが本山さんの最後の遺作。渓流ベイトフィネスのショートモデルをお探しの方は是非。

【SS4-Custom47UL】

・4'7"(仕舞寸法39.5cm)
・82g
・適合ルアーウェイト:1~7g
・適合ライン:2~6lb
・標準小売価格:¥54,000+税

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シンクスパイダー 真っ直ぐ落ちていく・2 [製品開発]

モッサがパラシュートドライフライであるならば、シンクスパイダーはソフトハックルのウェットフライやウーリーバガータイプのニンフフライです。

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ウェットフライはハックルが少なめに巻かれています。これを多く巻いてしまうと浮力が発生してしまい沈下の妨げになる。
そしてウェットフライはリトリーブして使うものです。だからハックルは少量を縦に巻く。リトリーブに伴ってハックル自体がフワフワ開閉して魚を誘う。
テールも重要なパーツ。これがあることで水平姿勢を維持できる。

以上が沈めて使うためのフライが持ち合わせているディティールです。

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シンクスパイダーは
・まばらに生えた脚
・多方向に生えた脚
・テールの役割を果たす後方の脚
・微細に動く長さ、細さ、形状を兼ね備えた脚

モッサとは一線を画すシンキングインセクトベイト専用のデザインディテールを纏っています。
そしてもちろん素材も違います。モッサは微細な泡を多く含んだフォームPVCという素材で、シンクスパイダーは高比重のソルトインマテリアル。

とても不思議なことですが、ドライフライが水を吸って浮かなくなってしまうと釣れなくなります。見た目は大してウェットフライと変わらないのにです。だからフライの世界では、ウェットフライの代わりにドライフライで代用しようなんて人はいない。それぞれ専用のものを使う、それが最良というわけです。シンキングインセクトベイトに関しても、沈めて使うためのディティールがあってこそ最大限の効果を発揮できるものと考えています。

フローティングインセクトベイトとシンキングインセクトベイト。もし純粋に「虫」を意識して使うのだったら浮く方が断然いいです。その理由は水面に「置きっぱなし」に出来るから。
ここぞという場所があったらそれこそ提灯釣りでひたすらチョンチョンしてもいい。魚を寄せて喰わせることが出来るし、魚をじらしてバイトに持ち込むことも出来る。

一方、シンキングインセクトベイトは一点で誘いをかけることは苦手です。水面でチョンチョンやるのだったら浮く方が使いやすいですし。
では、フローティングでは出来なくてシンキングに出来ることとは何か?それはワーム自らバスの近くに向かっていけることです。だからこそ、ここぞという場所に撃ち込む際に重宝される。サイトフィッシングなどで多用される所以です。

流行っているから沈む虫、ではなく、それぞれに有効なシチュエーションを理解して使い分けることで武器になります。見た目が同じような感じだったとしてもフローティングとシンキングでは全く用途が違うルアーと認識した方が正しいかもしれません。

(つづく)

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スパイニーシャッドテール?! [他社製品]

自分が開発を手掛ける製品において最も重要視していること。それは
・オリジナリティがあること
・そのオリジナリティが実釣面での効果を伴っていること
です。

とはいえ、中には外部からの要望によって進めていくプロダクトもあるので必ずしもそれが満たされているとは言えないものもありますが、少なくとも企画立案段階から自分自身で進めているものに関しては重視している事項です。

では、開発を手掛けたワームの中で最も素晴らしいと考えているものはどれか?というと、それはスパイニークローラーです。

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全身をボディーハックル(毛)で覆ったストレートワーム。これほど強く水を押しながらうねるというストレートワームは他にはない。濁りのある水域、特に水深2m以浅をじっくり探るのであればこれほど釣れるストレートワームは他にないと思う(ただ、速いペースで探りたい、深い場所を攻めたいというのであれば他のワームの方がいいと思います)。

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なお、ワーム本体から毛が生えているというアイデアはスパイニークローラーが元祖ではなく、古くは40年以上前のWORTHやBURKEの製品などにも見られたものです。ただ、高密度で短い毛が全体に生えているというのはスパイニークローラーならではのアイデンティティで、ここからさらにカクータス、スパイニーアックス、スパイニーシャッドといったアイテムにも取り入れました。

ですが日本のバス釣りは常に新しいものばかりが注目され、発売してから年数が経過したものは忘れ去られていく傾向があります。幸い、スパイニークローラーやスパイニーアックスはその有効性を認識しているユーザーが居てくれるため、ギル神田店さんなどのように今でも定番在庫を置いて販売して下さっているショップがあるのはとてもありがたいことと思っています。

スパイニークローラーも発売してからかなりの年数が経過しました。スパイニークローラーは2010年~、スパイニーアックスは2011年~なのでもう10年選手のワームです。何度も再生産をしましたが今となっては売れるペースはかなり落ちました。だから現在のメーカー在庫が品切れたらもう再生産はしないつもり。だって今度再生産などしようものなら、完売するまでに5~6年はかかりそうだから。とはいえ自分自身にはなくてはならないものなので、自分で使う分は箱単位で確保済。

このような状況の下、日本では風前の灯火になりつつあるスパイニーデザインですが、何と中国ではこのスパイニーデザインの製品があれこれと出回っています。

昨年のフィッシングショーでのこと。中国のワーム生産工場の人がスミスに売り込みに来ました。ウチの工場の製品の出来栄えを見て下さい!とばかりに手渡してきたのがコレ。

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スパイニーシャッドテール?!

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ボディーハックルの密度や8列に生えているという点もスパイニーそのもの。スパイニーのデザインは私が作ったものなのに、よりによってその本人にこのサンプル渡してくるか?!と思わず苦笑い。意匠や特許を取っているわけでもないので文句も言えないんですけどね。

でも実は私もスパイニーボディーのシャッドテールは作りたいと思ったことがあるのです。このサンプルは私の理想と異なる部分があるけれど、改良すればきっと物凄く釣れるものになる。
当然、その後にこの工場と取引するという事はありませんでしたが、デザイン使用の見返りとしてこのワーム山ほどくれないかな(笑)

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2020年釣り業界を予想する [物申す!]

横浜で開催された釣りフェスティバルは昨年よりも来場者が僅かながらも多かったそうです。とても良いことですね。ではこれからさらに釣りは盛り上がりを見せるのでしょうか?自分はそんなことはないと思っています。

フィッシングショーなどで釣り業界の人同士が顔を合わせる機会の多くなるこの時期。その際に最も多い会話というのは「(商売的に)最近どうですか?」というもの。

メーカーさんによってそれぞれ力を入れている分野が違えば、その見解にもまたある程度の違いがあるのかもしれません。しかし昨年の後半、東日本のメーカーや小売店はどこも状況は悪かったでしょう。

昨年でいうと
  • 東日本を中心に台風で甚大な被害が出た(内水面、沿岸部など)
  • 東京湾ではタコが大発生。サワラ、タチウオなども良く釣れた
  • 琵琶湖のバスが釣れなくなった
  • 消費税が上がった

といった要因がありました。

では今年はどうなるでしょうか。
  • 昨年秋の台風の影響が残る。山間部の渓流などでは解禁して初めてその痕跡に気付くことがあるかもしれない。林道や橋が通れない、川が遡行できない、など
  • 養魚場が台風で被災したため、川魚の供給に難が出る恐れがある
  • 雪が少ない地域が多いためダムや河川の渇水が懸念される
  • 外来種に対する取り決めが厳格化される恐れがある
  • 東京オリンピックの影響で東京湾の釣りが制限される可能性がある
  • 中東地域の治安が一層悪化すればガソリン代がさらに高騰する恐れがある

昨年の東京湾のタコのように、海であれば何かが大量発生して一時的に盛り上がりを見せる可能性はある。でもそれもほとんど運任せな話ではあります。そしてそれ以外の部分であまりにもネガティブな要素が多過ぎるのが2020年です。これに天災や猛暑が加わればより一層状況は悪くなります。

釣り業界というのは何故だかとても楽観的で、悪く言えば危機感に欠けている業界ではないかと思っています。娯楽の世界なので悲観的な見通しを立てるよりも楽観的な見通しを立てたいところですけどねぇ。

でも、これを機に違う釣りに手を出してみるというのはいいかもしれない。川釣りが厳しければ湖へ。近場の海域が規制されたら少し遠征してみるなど。状況は悲観的な見通ししか立てられないけれど、各々がそれを認識し、前向きにその打開策を考えつつ楽しんでいけばいい。それが本意でなかったとしても、何か新しい世界が開けるかもしれません。

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