SSブログ

茨城県内水面の放射能汚染状況・4 [放射能汚染]

以前、NHKの番組で東京湾の放射能汚染が取り上げられたことがありました。その内容は荒川の河口から8kmほど上がった地点が最も検出値が高く、東京湾の汚染は2~3年後がピークになるというものでした。

霞ヶ浦、北浦に関しても、現段階では北部の流入河川が検出値が高いというのはお伝えした通りです。今後は流入河川に堆積しているセシウムが徐々に本湖側へと移動してくることも考えられ、各所の検出値に変化が出てくる可能性があります。しかし残念ながらその数値がなかなか下がらないのは赤城大沼ほどではないにせよ、霞ヶ浦水系の閉鎖性によるところが大きいのでしょう。

それでは閉鎖性とは関係のない河川の場合はどうでしょう。同じ水郷エリアを代表するフィールド、利根川の汚染状況は以下のような推移を見せています。なお利根川の場合は霞ヶ浦、北浦に比べて検査頻度が多くとられています。

■ 底質モニタリング調査結果

【利根川】 単位はbq/kg

栗橋
2回目(2/17) 3回目(6/1) 4回目(6/22) 5回目(7/20) 6回目 8/24 7回目(9/12)
159 52 48 42 18 123


布川
2回目(2/22) 3回目(6/4) 4回目(9/13)
330 320 95


佐原
2回目(2/22) 3回目(5/31) 4回目(6/22) 5回目(7/19) 6回目(8/20) 7回目(9/14)
330 195 202 181 39 140


■ 周辺環境モニタリング結果(河川敷の土質調査)

【利根川】 左岸/右岸 単位はbq/kg

栗橋 
2回目(2/17) 3回目(6/1) 4回目(6/22) 5回目(7/20) 6回目 8/24 7回目(9/12)
212/130 270/216 460/250 460/380 90/400 320/510


布川
2回目(2/21) 3回目(6/4) 4回目(9/13)
1560/430 760/760 1360/1600


佐原
2回目(2/21) 3回目(5/31) 4回目(6/22) 5回目(7/19) 6回目(8/20) 7回目(9/14)
280/1590 205/1210 167/740 340/1150 510/830 490/1180


いずれも、段々検出値が下がってきた・・・と思いきや、9月に実施された最終検査にて再度上昇に転じている箇所が多いのがお分かりいただけると思います。

つまり、通常通り川に何事もなければ検出値は下降線を辿る。けれどもひとたび大雨や台風などにより増水が起きると上流部から再度新しいセシウムが流れてきてしまう、といったところでしょう。

残念ながら北関東もホットスポットとなってしまった場所があるわけで、利根川の上流部にはまだまだセシウムが堆積している場所がある。そしてこれらは大水に乗じて下流域にやってくる。上流部に堆積しているセシウム自体が減らない限りはこの傾向は変わらないでしょう。そしてこの状況が続くということは、現時点での除染作業などはあまり意味を成さないという事が言えます。

ks-vspec.jpg
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。