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市民を守るということ [災害ボランティア]

6/2~3にかけて、台風2号の影響で自分が住んでいる埼玉県南東部にも大雨が降りました。

自分が住んでいるマンションは川からも離れており、水はけも良いのか大した水溜りもない状態で2日夜の帰宅時にも普段通りに帰宅をしました。

ただ、この時点で既に市内の川が避難判断水位を超えてはいました。潮汐の関係でこれからさらに水位は上がってくる。それでいて雨のピークはこれからという最悪の組み合わせ。単純に雨の流入量と潮汐の事だけを考えれば、あと数時間で越水する!

「川の防災情報」で水位の状況を確認しながら不安を感じつつ就寝していましたが、やはり氾濫危険水位を超えてしまったようで夜中に2度ほどスマホからエリアメールが入ってきました。市内では避難指示が出た地域もありました。

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自分はマンションの高階に住んでいるのでスルーしましたが、避難指示が出ていたタイミングはまさに大雨のピーク。この状況下での避難というのもそれはそれで危険なのではないかなと思いました。しかし市内の排水施設などをフル稼働させたおかげで、川の水位は越水をギリギリ持ち堪えたようです。これは防災に関わる関係者の活躍あってのことでしょう。

朝起きてベランダから外の様子を見てみましたが特に変わった様子もなく、いつも通りの朝でした。しかし、市内では冠水した箇所もあったようで幹線道路もあちこちで通行止め。渋滞も起きていたようです。さらには災害救助法を適用することが決まったとも(驚)。自分はそれらをニュースで知りました。そんなに酷かったかな?

ウチの周りは至って普段通りだったのでピンと来ませんでしたが、市内で床上浸水が1件、床下浸水が9件だったとのこと。隣接する市では床上浸水500件、床下浸水2400件だったとのことなのでこちらは被害が幾分大きかったようです。

まず、浸水被害に遭われた方には心よりお見舞い申し上げます。でも、自分はお見舞いを言いたいわけじゃなくてもっと直接的なお手伝いがしたい。災害ボランティアなので。

2015年に鬼怒川が決壊した際には、茨城県の常総市では3日後には災害ボランティアセンターが立ち上がっていました。2019年の台風19号に起因する栃木県佐野市の水害時においても同様に、被災から3日後には災害ボランティアセンターが設立されています。これでも被災者の立場からすれば遅いくらいでしょう。何せ非常時なのですから一刻も早く助けが欲しいと願っています。

それが今回、市内の災害ボランティアセンターが立ち上がる様子はなし。ただ、市内在住者限定で災害ボランティアの登録が2日後から始まりました。勿論自分はすぐに登録をしたのですが何の連絡もない。

そりゃそうです、ボランティアの依頼を受け付けるようになったのが4日後。被災の規模からして、もう大方片付けの目処は付いている頃です。しかも依頼の受付というのが社会福祉協議会のホームページに載せたというだけ。自分の経験から言わせてもらうと最悪手です。必死になって後片付けに追われている人はネットなんて見ません。高齢者の方だと特に。
そして自分の自宅にも本日、被災状況を確認する音声メッセージでの電話が掛かってきました。もう1週間経っているんですけど。

緊急事態に直面している場面でこんなのんびりペースで対応を進めているようでは駄目でしょう。そして対応があまりにも受け身過ぎる。いくら災害に不慣れな地域の社会福祉協議会とはいえこれではいけません。危機感がなさ過ぎる。

過去に自分はこの社会福祉協議会に直接出向いたことがあります。他地域で災害ボランティアとして活動する際、現地でスムーズに活動できるよう、あらかじめボランティア保険に加入するためでした。

事情を伝えると「えっ、栃木県まで行って活動するんですか?!」と驚かれてしまった。ちなみに隣市ではボランティバスを用意して栃木市にボランティアを派遣していましたけど。
あまりの意識の低さに呆然としてしまったと同時に、もしこの場所が被災地になったらここの職員さん達、ちゃんと災害ボランティアセンターを立ち上げて運営していく事が出来るんだろうかと不安を覚えたことがあります。今回はまさにその不安が的中している感じ。

今回は過去の常総市や佐野市のような規模の水害というわけではありません。浸水被害の件数も少ないし、浸水が1mを超えるような規模でもない。既に1週間が経過してもう片付けが済んでいるという被災者も多いかと思います。災害ボランティアとして登録をしている自分の元にも何の連絡もないし、そもそもそれを必要とする要望ももうほとんど来ないでしょう。

災害時のあらゆる対応がとにかく遅すぎる。この先にさらなる大規模災害が起きた際、ここの社会福祉協議会はきっと対応しきれない。こんなことでは市民を守り切ることなんて絶対に出来ないですよ。
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