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新利根川の特殊性 [物申す!]

2019年の秋に関東に上陸した台風によって新利根川の魚が大量死しました。他の水域でも魚が死んだという話は聞いていますが新利根川が突出していました。あれから2年が経過し少しづつ回復してきたようにも思いますが、まだまだ元の状況に戻ったとまでは言えません。今でもまだ影響が強く残っています。

日本の気候はだいぶ変わりました。夏の暑さは尋常でないレベルになり、日本からほど近い海上で台風が発生するようになった。強い勢力のまま日本付近に来るようになったし、辿るコースもだんだん変わってきています。つまり、また大型台風が関東に上陸してもおかしくはない状況になっています。
ということは、この先も霞ヶ浦水系で魚が大量死する可能性は十分にあります。それが何度も連続したら、もう釣りなんて成立しなくなるかもしれない。

ではなぜ、台風による増水で魚が沢山死んでしまったのか。一般的に言われているのが農薬を含んだ水が川に流れ込んだ可能性です。TV番組で報道されたこともあってか、特にネオニコチノイド系の農薬の使用が疑問視されつつあります。

確かに農薬の種類も一因なのかもしれない。でも、それならばどうして新利根川での魚の死滅が突出していたのか。他の流入河川と何が違ったのか。

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自分は霞ヶ浦水系の岸釣りも随分とやり込んでいました。その頃に意識していたのは、まだあまり人に知られていないような自分だけのポイントを持ちたいということでした。そのためにあちこちの水路でも釣りをしてみました。結果、そうして見付けた良い場所というのももちろんあります。その反面、絶対に釣れそうなのに何故か全然釣れない場所があったのです。

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1つは新利根川沿いを流れている水路。

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そしてもう1つは八筋川です(横利根川から与田浦に通じる川も八筋川と呼ばれることがありますが、ここでは洲の野原に通じる側の川を指しています)。

この両者の共通項は「常時強く濁っている」ということです。魚は全くいないということではないのですが、極端に薄い。

さて、大雨が降って周辺の田んぼの水が川に流れ込むとします。新利根川はこの際の水の流れ込み方が他の川とは違うのです。

周辺の田んぼや畑から流れ出した水は、一旦水路に流れ込む。水は水路に溜められる。水路に溜まった水は、人為的な操作により各所の排水機場から新利根川に流れ込む。
上述の「新利根川沿いの水路」がまさにその水路であり、八筋川も同様です。八筋川の水は新利根川の河口部にある排水機場から流れ込む。何らかの要因でバスが棲めない水が新利根川と洲の野原に流れ込むというわけです。

ではその何らかの要因とは?それは水質検査をしてみないと何とも言えないけれども、田んぼから排出された水が長期間に渡ってプールされることにより、何らかの物質が濃縮されているのではないか?だからあの水路には魚がいないんじゃないか?
そしてその魚の棲めないような水が一気に新利根川に流れ込むことによって魚が大量に死んでしまったのではないか?というのが私の見解です。

自分の見解も何か間違っていることがあるかもしれない。ただ、新利根川が他の流入河川と何が違うのか?をよくよく考えてみると、「周辺水路に一旦プールされた水が排水機場によって一気に流れ込む」という部分が違う。

でも、もしそうであればですよ?仮に周辺水路の水を無毒化(魚にとって)させることが出来れば周辺水路にも魚が増えるし、大水が出た際に新利根川に水路の水が大量に流れ込んでも魚が大量死するようなことがなくなるかもしれない。

ここでは問題提起のみに留めておきますが、もしかしたら魚の大量死を事前に防ぐことが出来る可能性はあるのかもしれません。

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