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新時代の"A"・5 [プラドコ]

モデルAの中でも05Aは少し異端児だと思います。リップのサイズの割に、ボディーは小さい。この比率で設計されたクランクベイトというのは総じてバランスがシビアです。少しでも左右のバランスが取れていないとルアーの泳ぎが崩れてしまう。

だからヒートン仕様の1stモデルの05Aは真っ直ぐ泳がないものも多かった。

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それがエイトカン仕様の2ndモデルになった際には06A同様に浮力が高過ぎて泳ぎが破綻していたことがあります。ただでさえ微妙なバランスが求められる05Aの形状に軽いスチールウェイトを入れてしまったらそれも当然の結果です。

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やがて2ndモデルのB05AもB06Aと同様にバランスが見直しされたのかいつの間にかちゃんと使えるレベルのルアーに変わっていました。でも、まだ少し浮力が強い気がするのと、アクションレスポンスが今一つかな?あくまで個人的な感想ですが。リップサイズの割にはあまり潜らないとの印象も。

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ですので自分はB05Aはほとんど使わずにいました。好きなルアーではなかった。

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そして新発売となったBMB05A。当然あまり期待せずに投げたのですが、アクションレスポンスが向上している上、直進性がいい!浮力も高過ぎるという印象がなくなりました。
コレって過去に発売された05Aの中で一番いいんじゃないかな?バランスが少し変わったようで、B05Aと比べて少し頭下がりで浮きます。

昔は小さくて扱いにくいと感じていたサイズ感に関しても、今ではリールの性能が上がったことによって何の問題もなく扱える。

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05AがモデルAの中での異端児だと私が考えている理由がもう1つあります。それはベリー部分のエイトカンの位置。04Aや06Aがもっと後方に位置しているのに対して05Aはリップのすぐ後方に位置しています。このような設計をされているクランクベイトはストーム系(ファッツオー、ウイグルワート)、マンズ系(ディープピッグ、クローダッド)、ラパラのRFR4、私自身が手掛けたものではコロットSRが同じ部類です。

この設計は実は諸刃の剣とも言えるもので、フロントフックがリップ側に回り込んでしまうことがあります。けれども、そのデメリットがあったとしてもカバーの回避性能が上がるという素晴らしいメリットが得られます。リップによってフックがガードされるからです(中にはフロントフックがしっかり障害物を回避しているのにリアフックでスタックしやすいものもありますが)。

05Aはミドルダイバーとしての活用よりも、リップのサイズ、そしてリップにフロントフックがガードされるという特性を生かしてシャロー周りのカバークランクとして使っていただくのが私個人のお勧めです。これまた早急にカラーラインナップの拡充が望まれるところですね。

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新世代のBMBシリーズモデルAの紹介は以上となります。自分は古いヒートンモデルの初期型モデルAが優れているだなんて全く思わないし、それがエイトカン仕様に変更された後の製品も、時期によっては改悪だったとさえ思っています(B04Aは例外で、突出して良いです)。
その点、BMBシリーズのモデルAはどれも本当に良い出来映えです。特に05Aは本当に良くなりました。

ベテランバサーの多くはこれまでモデルAは散々使ってきた人が多いと思います。今更モデルAなんて勧められたところで目新しさもないし食指が動かない人も多いでしょう。でも確実に進化しています。あれ?こんなに安定性が良かったっけ?と思うはず。

そしてモデルAを使ったことがないという人にはモデルAのこんな特性に注目して欲しい。日本のクランクベイトの多くがリップを薄くして泳ぎのレスポンスを上げようとしているのに対し、モデルAはリップの厚みを持たせたまま(=強度面の保持)泳ぎのレスポンスを確保しています。酷使してもミスキャストしても壊れにくく、ガンガン使えるクランクベイトです。

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