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KURU・RIN・PA!4 [製品開発]

ワームにフックを刺す。ただそれだけのことと軽視してはいけない部分です。何故ならワームが曲がってしまったらそれだけで劇的に釣れなくなる。フックは必ずワームが真っ直ぐになるように刺す。それが基本。

だからある程度のレベルのアングラーならば、フックはここから刺して、この位置から抜いて、この辺りから刺し直して、ということが分かっているはずです。

現在オフセットフックの主流となっているのは"針先を一旦出して皮一枚に刺す"スキンセットタイプのフックです。昔はこんなフックは無かった。
このフックのルーツというのは、往年のJBTAで活躍されていた反町裕之プロがオフセットフックの針先をペンチで内側に曲げてスキンセットをしていたものが始まりです。そしてそれを量産品として進化させたものが、河辺裕和プロがデザインした"スゴイフック"です。現在では多種多様なスキンセットタイプのオフセットフックが発売されています。

では、スキンセットタイプのフックをリングリブタイプのワームにセットしてみましょう。さあ、フックの針先はどうなっていますか?
  • リングリブには刺さっていない
  • リングリブに軽く刺さっている
  • リングリブを貫通して針先が出ている
  • リングリブを貫通して、その先のリングリブに刺さっている
  • 複数のリングリブを貫通しているが針先は刺さっていない
  • 複数のリングリブを貫通しており針先もリブに刺さっている

ワームをフックに綺麗に刺せるアングラーだったとしても、リングリブへの針先の干渉具合までは意図的には調整できない。限度がある。ワームによってリングリブの間隔やリブの厚みも異なるのですから。とはいえ、別にそこまで気にしていないという人が多いのではないでしょうか。

でも、スッポ抜けた時によくワームを見て欲しい。針先が複数のリングリブをガッツリと貫通している場合、フックがズレていないことがあることに気付く。フッキングを阻害しているケースが考えられるということです。

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狂輪波ではフックの収まりが良いように背中側にスリットを設けてあります。加えて、スリット部分のリングリブは切り欠きとなっている。これによってオフセットフックの針先がリングリブに干渉することはない。

人によっては意図的にリングリブを利用してオフセットフックの針先を固定しているケースも見られます。ただ、その場合もリングリブへの干渉度合までは調整できず、その場その場でセットしているに過ぎないはずです。けれどもそれではフッキング率にバラツキが生じる。だから狂輪波ではスリット部分からリングリブを無くしました。

あまり目立たない、ちょっとした工夫。それで劇的に結果が変わるとまでは感じられないことと思います。でもそうしたちょっとした工夫の数々、僅かではあっても精度の向上を積み上げていくことで製品の完成度は増していく。いつもそんなことを考えながら製品のデザインを進めています。

(つづく)

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