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ロッド回顧録 バトラックス [自社製品]

1988年、同時期に発売されたテラミスとバトラックス。テラミスはトーナメントモデルでバトラックスはエンジョイ派向きという一応の方向性の違いはあったものの、バトラックスはガイドがSicでなく、廉価モデルであるのは明白でした。

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それでも、一般的にはバトラックスの方が人気がありました。バトラックスにはピッチングやフリッピングのような専用モデルというのはなく、汎用性の高いモデルを中心にラインナップされていました。特に当時はまだショートロッドが中心だったこともあり、5ft6in、6ftといったレングスのロッドはラインナップがかなり充実していました。

私が所有していたのはBA-56ML、FBA-60Tというモデルです。56MLは言うまでもなく5ft6inのミディアムライト。今ではかなり短いと感じてしまう長さですが、当時はこの程度が標準的でした。バトラックスにはもっと短い5ftのモデルまであったほどです。このロッドは本当にクセのないロッドで1本で何でもこなせるタイプのロッドでした。1/4~3/8ozクラスのクランク、スピナーベイトなどをショートキャストで手返し良く投げていくような釣りにはピッタリという感じでした。

FBA-60Tというモデルはトップウォーター用のグラスコンポジットロッドでした。キャスパーやトレッピー程度のトップウォータープラグを扱うのに丁度良かった。でもたまに、軽めのスピナーベイトなどもこれで投げていました。バットが強くはありませんでしたがノリが良くバレにくいという特性がありました。

なお、バトラックスにはスーパーストライクのトップウォーターモデルを継承するという位置付けでもあり、FBA-60Tを始めトップウォーター用のロッドが5機種もありました。そのうち、FBA-66HL、FBA-66HMというのは言うまでもなくハトリーズスティックの系統ですね。ただ、当時はハトリーズスペシャルのトップウォータープラグさえも売れないような時代でしたから、トップウォーター用のロッドもまた陽の目を見ない不遇の時代だったように思います(自分がバイトをしていたお店でも全然売れませんでした)。

また、所有こそしていませんでしたが私が非常に気に入り、バイト先の釣具店でお客さんに勧めまくっていたのがBAS-70Lというちょっと先調子の2ピーススピニングロッドでした。用途としてはライトリグとミノー用となっていました。

私がバイトをしていたお店は千葉県の市川市にありましたが客層は多彩で、芦ノ湖でトラウトを釣るという人も居ましたし、近場の海でシーバスを狙うという人(エサ釣りのついでにという人が多かった)もいました。そうした人達に相当数を販売したのがこのロッドです。

当時、解禁直後の芦ノ湖というのは大変賑わっていて、時期になるとトラウトを狙いに行くという人が大勢いました。そして岩場をミノーで攻めてブラウンを釣るというスタイルがあり、春先になるとツインクルやブラウニー、ラパラなどが良く売れました。そしてロッドを買いに来るお客さんにはウエダやダイワのトラウトロッドと一緒に「これはバス用ですけど」といって一緒に振ってもらった。そうするとかなりの高確率でこのロッドを選んでいくお客さんが多かった。元々がミノーイングロッドなどだから当然と言えば当然なのですが、これならミノーを快適に扱えるだろうと一振りでわかるようなものだったからです。

思えばミノーイング用のスピニングバスロッドなんていうのもこの時代ならではのラインナップだったかもしれません。

5ft~6ftを中心とした巻き物用ロッド、ワームロッド。そしてミノー用のスピニングロッド。当時はこれが標準で、人気だったのは事実です。今のロッドとはやはりだいぶ違いますね。

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