グラスティップのエリアロッド、FLNE-62GTS

最近では少なくなりましたが、かつてトラウトの管理釣り場では「ゴルゴ巻き」という方法が多用されていました。ロッドを目線の高さに合わせて構え、リールを巻く。目先でラインと水面との接点を追い、その変化で瞬時にアワセを入れる。向こうアワセとは対照的な、アングラー側から積極的に掛けていく釣りです。

そして最近はロッドを真っ直ぐに構えてリールを巻き、ヒットした瞬間にロッドで下方向に鋭く巻きアワセを入れるというスタイルが多くなりました。アワセは上方向に入れるもの、という概念はそこにはなく、いかに瞬時にフッキング動作に移れるかが全てです。加えて、巻きアワセで掛けていく方がアタリを弾く確率も低くなる。

このアワセも、積極的に掛けていく釣りには違いない。ただ、ピンピンに張りの強いロッドでこれをやると巻きアワセをするまでもなくルアーが弾かれてしまう。だから、魚がルアーを喰った瞬間のほんのコンマ数秒、ロッドティップのタメがあるといい。




今シーズン、フィールドリームに新たに加わるFLNE-62GTSというロッドならそれが出来る。

フィールドリームはこれまでもロッドティップの柔らかさにはこだわりがあり、ソリッドカーボンのティップを採用したり、現行のゼロシリーズのようにあえてグラスロッドをラインナップさせたりしてきました。そして今回のニューモデル62GTSは、ルアーロッドではあまり他に類を見ないチューブラーグラスティップを採用しています。

イメージとしては、グラスティップで一瞬のタメを生み、ベリー～バットにかけてのグラファイトでフッキングさせる、という印象のロッドです。グラスとカーボンのいいところ取りと言えるかもしれません。



なお、グラスティップ部分はあえて未塗装の白地ブランクにしてあり、ティップ部分の視認性でアタリを取ることも可能。ソリッドカーボンの場合はどうしても継ぎ目が目視出来てしまいますが、このロッドの場合は見た目にもテーパー的にも継ぎ目を感じさせない非常に自然な仕上がり。

ただ、グラスティップでは先重り感が出るのは当然のことです。これを軽減させているのはティップ～ベリーにかけて装着されているトルザイトリングガイドならではの軽さです。バット部分はバランスを重視し意図的にSicを採用しています。KRコンセプトガイド仕様。このロッド、もしトルザイトリングガイドが出ていなかったらボツモデルだったかもしれませんね。

以上、あまりエリアトラウトをやらない私が宣伝してみました。でも、実物を曲げてみて、お～っ！と感じたことは確か。釣れる数が伸ばせるロッドであることは間違いないだろうと思います。もし機会があれば是非店頭で確認して欲しいです。

そういえば昔、ウエダさんのバスロッドでネオグラファイトというベイトロッドのシリーズがあったのです。これもグラスティップのカーボンロッドでした。価格も比較的安価で、スイミングワーム系の釣りに人気があったロッドでした。グラスティップによってバイトを弾かず、喰わせ能力に長けていたんですね。

弾いてしまうアタリを少しでも減らしてもっとフッキング率を上げていきたい、というアングラーにはFLNE-62GTSは絶好のロッドだと思います。

【フィールドリームノイエEV　FLNE-62GTS】

・長さ：6ft2in
・自重：91g
・継数：2pcs
・適合ルアー：1～3.5g
・適合ライン：1.5～4lb
・標準小売価格：￥42,000+税

・11月発売予定

コメント 2

すごく魅力的ですけど、高価ですねぇ。
私はバスプロショップスのブロウラー56Lという竿を使用しています。
クランキングテーパー、グラスソリッドティップで乗りは抜群です。
少し(かなり？)重いですけど、US＄19ですからめちゃくちゃ安いです。
ついでにどんなに曲げても絶対折れません。アグリースティック並みの丈夫さです(＾＿＾;)
by とるのん (2014-11-18 11:31) 

アグリースティックを引き合いに出してくるということは、とるのんさんは私と似たような年代ですね（笑）

自分も昔、ブローニングのサイラフレックスやキャストアウェイを所有していたのですが、十分に使い込む前に手放してしまいました。良さは理解できるのですが、自分には軽いロッドの方が向いていると思いました。
by IKE-P (2014-11-18 23:36)