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福島県内水面の藻類について・2 [放射能汚染]

先日のニュースを聞いて自分の抱いていた疑問の答えが見えた気がしました。私の疑問というのはこれです。

昨年8月に福島第一原発で実施した瓦礫撤去作業の影響で、20km以上離れた南相馬市の米が汚染された疑いが出ています。さらに、50km離れた相馬市でも8月中旬に、放射性物質の濃度が上昇していたことがわかったそうです。

私が着目していたのは昨年12月に採取した福島県内水面の植物類(藻類)において、前年を上回る放射性物質が検出されていたという点でした。

阿武隈川A ND(不検出)--> 284(bq/kg)
阿武隈川B 19 --> 134
真野ダム 94 --> 620
真野川 0.97 --> 910
秋元湖 4.7 --> 169


素人の私が見ても何かおかしいと疑問を持つ。そんな状況だったというのに、環境省の見解はこうでした。「水域によってばらつきがあり、採取された生物種も同一ではないが、全体の状況と しては、前年同時期調査と比較して、ほとんどの生物種で放射性セシウム濃度の低下 が見られる。」
ハッキリ言います。環境省は見る目が節穴です。


検査地点のほとんどの場所で前年よりも検出値が上昇していた。環境省はこれを見逃さず、原因の究明に努めるべきでした。でないと、一体何のために定期的な検査をしているのかわかりません。

瓦礫撤去作業の際に高濃度の放射性物質が風に乗って飛散していたという話が事実であるならば、上記の疑問に対しても見事なまでに辻褄が合う。

秋元湖においても数値の上昇が見られることから、50km程度は飛散した可能性が高いと判断できます。ニュースでは北方向の相馬市方面が取り上げられていましたが、阿武隈川や秋元湖にも影響が出ていることを考えると、思ったよりも西方向にも飛散している可能性が高いと言えます。

放射性物質が半減期を迎えたり、除染が進められたりといった影響で、徐々にその検出値が下がりつつあると思っていたらまたしても新しい放射性物質が飛散して汚染を広げている。そしてこんな状況が1年近くも経った段階で、ようやく公になっている。それでいて肝心の電力会社はその因果関係が明確でないとして対応が後手に回っている。何とも酷い話です。もし当日の風向きが違っていたら別の地域が汚染されたのでしょうし、もし風が強い日であったのならさらに広範囲に放射性物質が飛散したことが考えられます。

今回、たまたま明らかになったのが米だったというだけで、私が指摘している藻類もそうだし、他にも影響が出ている恐れは十分にあると考えた方が良さそうです。また、原発事故直後がそうであったように、現在は藻類に蓄積されたセシウムが今後は魚類に移行していく可能性も認識しておかなくてはいけないでしょう。

今後も、また同じようなことが起きるかもしれない。おまけに、こんな危険な現状が一年遅れで明らかになるという歪んだ世の中です。どこかの国の総理大臣が、福島原発はコントロール下にあると全世界に向かって大見栄切っていたけれど、そう言ったからにはそれを実現して欲しい。原発の再稼働だなんて、まずは福島第一原発をきちんと管理出来るようになってから議論すべき話でしょう。

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