もう一つのBF performance・2 [製品開発]
スイミングテールを有するスモラバトレーラー。そんなものを作るのはチョロイだろうと思った私は大馬鹿者でした。
カーリーテールには様々な形状があります。円周、幅、伸ばした際の長さ。その他にも様々なアレンジがある。但し、軽量リグで、デッドスローでも良く動くようにするならば「長く」「細い」形状が向く。いわゆるリボンテールと呼ばれるものです。
スモラバというのはそもそも軽量なものだし、ラバーの抵抗により自重以上にフォールスピードが遅い。カーリーテールを機能させるにはなかなか厳しい条件です。そこで私はまず、弱い力でも波打つように動く、長くて細いリボンテールを装着させました。幅に関しては当初にデザインしたものはボディーとのバランスに難があると感じられたので、何種類かの幅のリボンテールを試作しました。開発の方向性としてはこれで間違っていないと思っていました。
しかし、川又プロが実施したフィールドテストでそれらが合格点を出すことはありませんでした。「これ、単体だと本当に良く動くんですが、スモラバトレーラーにすると動き出しが悪いんです」
それはきっとラバーの抵抗でジグがクイックに動かないからトレーラーワームの動き出しも悪いんじゃないのかな。でも、そればかりはこれ以上改善のしようがない。だってこれ以上にデッドスローで動くカーリーテールは出来ないもの。
けれども、あれこれとテストを繰り返すうちにそうではないことに気付かされてきた。1/32oz(0.9g)のジグヘッドならしっかり動く。2gのスモラバにセットすると動き出しが悪い。ちなみに2gのスモラバの方がフォールスピードが速い。あれっ、どういうこと?!フォールスピードが速い方が動きが悪いなんて。
川又プロと私が見出した結論。それはスモラバの後方は「水流が薄い」ということでした。つまり、スモラバトレーラーに水流が当たりにくくなっている。
普通のラバージグならば充分な自重があるのでこうはならない。スモラバの最大の特徴である、自重の軽さ、そしてラバーのボリュームがこうした現象を引き起こしているのは明白でした。スイミングテールを備えさせたスモラバトレーラーの開発がこんなにも難しいものだったとは。数々の試作品を前に、それでも合格点を導き出せない状況に私も川又プロも頭を抱えてしまったのです。
(つづく)
カーリーテールには様々な形状があります。円周、幅、伸ばした際の長さ。その他にも様々なアレンジがある。但し、軽量リグで、デッドスローでも良く動くようにするならば「長く」「細い」形状が向く。いわゆるリボンテールと呼ばれるものです。
スモラバというのはそもそも軽量なものだし、ラバーの抵抗により自重以上にフォールスピードが遅い。カーリーテールを機能させるにはなかなか厳しい条件です。そこで私はまず、弱い力でも波打つように動く、長くて細いリボンテールを装着させました。幅に関しては当初にデザインしたものはボディーとのバランスに難があると感じられたので、何種類かの幅のリボンテールを試作しました。開発の方向性としてはこれで間違っていないと思っていました。
しかし、川又プロが実施したフィールドテストでそれらが合格点を出すことはありませんでした。「これ、単体だと本当に良く動くんですが、スモラバトレーラーにすると動き出しが悪いんです」
それはきっとラバーの抵抗でジグがクイックに動かないからトレーラーワームの動き出しも悪いんじゃないのかな。でも、そればかりはこれ以上改善のしようがない。だってこれ以上にデッドスローで動くカーリーテールは出来ないもの。
けれども、あれこれとテストを繰り返すうちにそうではないことに気付かされてきた。1/32oz(0.9g)のジグヘッドならしっかり動く。2gのスモラバにセットすると動き出しが悪い。ちなみに2gのスモラバの方がフォールスピードが速い。あれっ、どういうこと?!フォールスピードが速い方が動きが悪いなんて。
川又プロと私が見出した結論。それはスモラバの後方は「水流が薄い」ということでした。つまり、スモラバトレーラーに水流が当たりにくくなっている。
普通のラバージグならば充分な自重があるのでこうはならない。スモラバの最大の特徴である、自重の軽さ、そしてラバーのボリュームがこうした現象を引き起こしているのは明白でした。スイミングテールを備えさせたスモラバトレーラーの開発がこんなにも難しいものだったとは。数々の試作品を前に、それでも合格点を導き出せない状況に私も川又プロも頭を抱えてしまったのです。
(つづく)
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