SSブログ

茨城県内水面の放射能汚染状況・8 [放射能汚染]

震災に伴う原発事故から3年近くが経とうとしている現在、さすがにもう状況は落ち着いているだろうと考える人が多いかと思います。関東のバス釣り場の代表格の1つである霞ヶ浦水系も残念ながら一部にホットスポットがあった。ではそうした地域の現在はどうなっているでしょうか?

おおよそ3ヶ月に一度程度の更新となっていますが、環境省から茨城県内の公共用水域における放射性物質モニタリング測定結果の最新データ(PDFファイル)が1月下旬に公表されました。なお計測時期は昨年の11月のものです。

下記に記したデータは底質の計測結果です。単位はいずれもbq/kg

【北浦水系(流入河川)】

北浦水系では過去に蔵川や流川で1000bq/kgを超える高濃度汚染が計測されたことがあります。しかし現在では巴川の314bq/kgが最高値で、他はそれ未満の数値です。また、多数の計測地点において数値は減少傾向となっています。

【北浦水系(湖心)】

北浦水系の湖心としては、釜谷沖、神宮橋、外浪逆浦、息栖にて計測がされています。しかし残念なことに、その4箇所中3箇所については計測値の上昇となっています。前回(8/7)の計測値と今回(11/6)の計測値を比較すると

・ 釜谷沖 410 --> 980
・ 外浪逆浦 66--> 219
・ 息栖 102 --> 330


流入河川は数値が低下しているものの、湖心においては前回よりも数値が上昇しているということが言えます。また、これらの計測地点においては、計測をスタートさせた時点(2011年9月)よりも数値が上がっています。放射性物質が流入河川から本湖に流れ込み、それが蓄積されている様子が伺えます。

【霞ヶ浦水系(流入河川)】

境川と新利根川を除き数値は減少傾向です。ですが依然として高い検出値が記録される場所があります。

・ 新川 3900
・ 備前川 1360
・ 清明川 940
・ 一の瀬川 880
・ 花室川 790
・ 山王川 730


【霞ヶ浦水系(湖心)】

霞ヶ浦水系では玉造沖、掛馬沖、湖心(中央部と思われる)、麻生沖の4箇所で計測がなされていますが、そのうちの2箇所で計測値の上昇が見られています。

・ 玉造沖 630 --> 770
・ 麻生沖 139 --> 164


玉造沖は2013年に入ってから急速に計測値が上昇しました。それまで200~300台で推移していたものが600~800台に上昇した状態が続いています。他の湖心計測地点と比較しても高い数値であるので、放射性物質の溜まり場になっていると言えそうです。

残念ながら、霞ヶ浦・北浦水系の放射能汚染に関しては3年近くが経とうとしている今でも、まだ収束にはほど遠いのが現実です。周辺環境(河川敷の土壌)の計測値はさらに高い数値が計測されている地点が多いです。これが湖水に流入することを考えると、この状況は当面収束しそうにないというのがわかります。収束してきているのは世の中の関心だけです。

最近はニュースなどでも放射能汚染に関するものはあまり聞かなくなりました。どこかの国の総理大臣が大見栄を切って無理矢理オリンピックを誘致してからと言うもの、福島原発の汚染水問題もあまりニュースで見なくなったのはどうしてでしょうね。

gill-spiny.jpg
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。