BF performance・2 [製品開発]
「何かかたちにできるものがあるのなら提示してみてください」との私の問いかけに対して川又プロが具体的な形状として提案してきたのは、簡単に言うとベイトフィネス用のチャンクタイプのワームでした。
確かに、チャンクタイプのテールは水を掴んで大きく波打ち、うねる。このサイズのワームに最大限のアピール性能を持たせようと考えた場合にベターな選択だと思いました。ただでさえシルエットの小さいルアーはアピール力が弱い、特にマッディーウォーターでは魚に気付いてもらえないことも考えられる。小さいけれどアピール力は強い、というのはベイトフィネス系ベイトの1つの方向性としては大いにアリだと私も思いました。
でも川又プロがチャンクテールにこだわっていた理由というのは実はそれだけではなくて、ノーシンカーで使った際にバックスライド出来ることを念頭に置いたものでした。そのため、BFシュリンプのチャンクテールは左右をピッタリ付けずに隙間が空けてあるのです。
BFシュリンプの「BF」は、言うまでもなく「ベイトフィネス」を略したものです。しかし実はそれだけではありません。バックスライドフォールの略、でもあるそうです。
但し、ノーシンカーでの使用となるとさすがにベイトフィネスタックルでも使用は困難です。どうしてもスピニングタックルの出番となり、本来の売りである「ベイトフィネス」の意味合いが薄れるのであえてその点を前面に推し出したプロモーションは予定していません。隠しコンセプト的な位置付けです。
さて、川又プロから提案されてきたフォルムは多少の手直し程度でも十分にそのコンセプトを実現できるだけの完成度を持っていました。しかし、私はどうも性格が素直でないためか、普通のチャンクテールでは満足できませんでした。素直に首を縦に振ることが出来なかった。
ありきたりなデザインだったらすぐに出来る。でもそれならば別にわざわざ作ることの意味が感じられない。何か他とは違う個性、もちろん単なる飾りではなく実戦的なもの、どうしてもそれを加えたかった。例えばスパイニークローラーでいえば、それは「毛」にあたるものです。これまでの製品にはない、それでいてきちんと実戦的な意味を持つもの。それこそが商品価値と呼べるものだと自分は信じているのです。
川又プロも、何とも厄介な開発者とタッグを組んでしまったものです。
(つづく)
確かに、チャンクタイプのテールは水を掴んで大きく波打ち、うねる。このサイズのワームに最大限のアピール性能を持たせようと考えた場合にベターな選択だと思いました。ただでさえシルエットの小さいルアーはアピール力が弱い、特にマッディーウォーターでは魚に気付いてもらえないことも考えられる。小さいけれどアピール力は強い、というのはベイトフィネス系ベイトの1つの方向性としては大いにアリだと私も思いました。
でも川又プロがチャンクテールにこだわっていた理由というのは実はそれだけではなくて、ノーシンカーで使った際にバックスライド出来ることを念頭に置いたものでした。そのため、BFシュリンプのチャンクテールは左右をピッタリ付けずに隙間が空けてあるのです。
BFシュリンプの「BF」は、言うまでもなく「ベイトフィネス」を略したものです。しかし実はそれだけではありません。バックスライドフォールの略、でもあるそうです。
但し、ノーシンカーでの使用となるとさすがにベイトフィネスタックルでも使用は困難です。どうしてもスピニングタックルの出番となり、本来の売りである「ベイトフィネス」の意味合いが薄れるのであえてその点を前面に推し出したプロモーションは予定していません。隠しコンセプト的な位置付けです。
さて、川又プロから提案されてきたフォルムは多少の手直し程度でも十分にそのコンセプトを実現できるだけの完成度を持っていました。しかし、私はどうも性格が素直でないためか、普通のチャンクテールでは満足できませんでした。素直に首を縦に振ることが出来なかった。
ありきたりなデザインだったらすぐに出来る。でもそれならば別にわざわざ作ることの意味が感じられない。何か他とは違う個性、もちろん単なる飾りではなく実戦的なもの、どうしてもそれを加えたかった。例えばスパイニークローラーでいえば、それは「毛」にあたるものです。これまでの製品にはない、それでいてきちんと実戦的な意味を持つもの。それこそが商品価値と呼べるものだと自分は信じているのです。
川又プロも、何とも厄介な開発者とタッグを組んでしまったものです。
(つづく)
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