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廃れないで欲しい釣り [その他]

2022年のカタログをご覧になったという方の何名かにこう言われてしまった。「フライ用品が無くなっている・・・」と。
既にカタログが公開されている今となっては隠す必要もありませんが、一部のマテリアルやインジケータ類を除いて2022年のカタログからほとんど全てのフライ用品がカタログ落ちとなりました。

元々ルアーとフライは「ルアー&フライ」というジャンルで一括りにされることが多かったです。「疑似餌の釣り」「海外の文化」という点では確かに共通ですし対象魚もほぼ共通なのでそのような括りだったのでしょう。その名残として、老舗のプロショップなどはルアー&フライプロショップと称していたお店も多かったです。

メーカーにしてもティムコさん、アングルさん、OFTさんなどスミスも含めて当時から存在していた会社はルアーとフライの両方の用品を取り扱っていたところがほとんどです。

当時、特にトラウトに関してはルアーを経験したら次はステップアップしてフライに、という風潮がありました。どちらかというとフライフィッシングの方がルアーよりも上級者向きの釣りとされていました。

30年以上前、自分は東山湖や豊島園でフライマンの人達に圧倒的な釣果の差を見せつけられてしまっていました。当時はコンデックススプーン3gにナイロンの4lbラインという釣り方でスプーンを投げていたのですが、フライの人達がひっきりなしに魚を掛けていたのに対し、自分のスプーンには数えるほどしかヒットがありませんでした。

その時に痛感したのが「ルアーではフライに到底敵わない」ということでした。

当然の如く、自分もフライに手を出すことになりました。一通り道具も揃えてタイイングもやりました。大して場数を踏んでいませんのでレベル的には初級者に毛が生えた程度かと思いますが、管理釣り場でも70尾を超える釣果に恵まれたこともあります。ようやく思い通りの結果が出せるようになったことにはとても満足していました。バスやブルーギルをフライで狙って釣るようにもなりました。バスはやっぱりルアーの方が面白かったですけれど。

今は管理釣り場でも来場者のほとんどがルアーになりました。昔はあれだけいたはずのフライの人達もすっかり見かけなくなった。数年前に日光の湯ノ湖に行ったらここにはちゃんとフライの人達が残っていて少しホッとした気分になったりしましたが、それでも全体的に見ればフライの人は減ったなぁと思う。

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スミスも2022年からフライタックルの取り扱いが終了となりました。マリエットMRフライリール・マリエットプレシジョンロッドの愛用者としては何とも寂しい気がしますが、そもそもアンタそれらの道具をもう何年使っていないのよ?と言われてしまうと返す言葉もありません。

フライはある意味で究極の疑似餌釣り。虫系のワームで反応がなくてもバスバグを投げれば簡単に釣れてしまう。i字系のルアーを見切るバスですらストリーマーなら疑うことなく喰ってくる。ルアーでは越えられない壁をフライならば容易にクリアしてしまうことは少なくありません。完全に餌だと思って食う魚って、こんなにためらいなくフライを口にするんだと。これはルアーしか経験のない人が実際に体感するとかなり衝撃を受けるレベルです。

疑似餌を極めていくとフライに行き着くケースは少なくありません。プラスチック、ウッド、塩ビ、そうしたもので作られた疑似餌では到底フライには敵わない。投げられるだけの自重を持たせた時点で勝負がついている。

個人的には衰退して欲しくない釣り。ちょっと敷居が高いと感じる人が多かったかな。ルアーでは釣るのが難しい魚もフライではちゃんと釣れたりするので(オイカワ、コイなど)ルアー以上に身近な釣りとしても悪くはないと思うんですが。

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