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2018-05-20 [製品開発]

先日、若手のソルトゲームフィールドテスターの人からこんな要望が来ました。

とあるメバル用プラグを***な使い方をしたら特徴的な面白い動きになった。しかもこの動きに対するメバルの反応が非常にいい。この動きをするプラグを開発してもらえませんか?というもの。

よくあのルアーをそんな使い方しようだなんて考えたねぇ!と感心しきり。やっぱり若い人の発想は柔軟で面白い。

ただ、その使い方をすると動きは面白いかもしれないが致命的な欠点が生じる。単純にそれを真似てカタチを起こしたところで欠点は解消しない。欠点を解消しようとすると動きの良さは失われてしまう。
そもそも、カタチが特異過ぎて売れそうもない。ソルトの場合は特にそれが顕著な分野でもあるので。

だからこのルアーの開発に関しては前向きな返答を出さなかった。その場でハッキリと断ってもいいレベルだったかもしれない。開発の方向性が今一つハッキリとは見えないし、それを実現したところで売れるものになるという気がしない。

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でも何となく心に引っ掛かるものがあり、自宅でバルサを削り始めた。この程度のモノだったら30分位で手軽に作れます。塗装は面倒ですけど。

提示された形状のものとは全くの別物ではありますが、同じ動きが出せればいいわけだよね。これで上手くいけば提示品に存在した致命的な欠点も発生しない。

幾つか試作をしてみて、動きが出せなければボツ。もし狙い通りの動きが出せて、フィールドテストの結果もいいとなれば、製品化するか否かを会社に判断してもらうことになる。

ただ、こうした案件はルアー造りをする立場の人間としてはなかなか面白い。ドコドコの製品が良く売れているから似たようなものを作れ、などと商売的な事を言われてしまうと気持ちが萎えてしまいますが、ルアーの動きがこうだと魚の反応がああで、というものを目指すというのが気持ち的には一番燃える。開発案件としては一番難しいんですけどね。

ただまぁ、製品化に繋がる可能性は10%くらいかな。

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