SSブログ

ウグイを釣ったウナギ [他社製品]

季節柄ということもあるし、絶滅危惧種がどうとか養殖がどうとか、ここのところよく耳にするウナギ。

でも、私の場合はウナギといったらコレなんです。

140731-1.jpg

ウナギスプーン、と勝手に私がそう呼んでいるのですが、正式名称なんて多分ないと思います。このスプーンは、昔オリムピックが販売していたルアーセットの中に入っていたものです。確か5個入りのスプーンセットで、他はまとも?なスプーンだったのに対し、コレ1つだけが異彩を放っていた。当時のスプーンの多くはアブのトビーやダーデブルを意識したようなものが多かったのですがコレはどう見ても舶来品の模倣とは思えない。良く言えばオリジナリティがあるとも言えるけれど、このウナギライクなデザインは日本人っぽいセンスと言えるかもしれない。

私がまだ小学生か中学生だった頃だと記憶していますが、父親に連れられて栃木県の川俣湖に釣りに行った。狙いはニジマス。釣り方はトローリング、と言えば聞こえはいいけれど何のことはない、父親がローボートを漕いでルアーを引くという釣り方でした。タックルだってトローリングロッドにレッドコアラインなんて本格的なものを持っているわけでもなく、安物のルアータックルをそのまま使っていました。

しかし、マスの居る泳層までルアーを沈めるために、ラインには何箇所かのオモリを付けて引いていました。そんな原始的な方法ではありましたが、家に土産に持って帰る程度のニジマスはちゃんと確保できたのです。

しかし川俣湖の湖底には立木が多く沈んでいるようで、深く沈めてルアーを引くと、マスが釣れる代わりにルアーのロストも付きものでした。自分が大事にしていたルアーも次々と湖の藻屑と化していった。思うようにルアーを買えない当時の自分としては、それはどうにも我慢がならなかった。

だから自分は深く沈めるためのオモリを取り払った。父親には「それじゃあ釣れないぞ」と言われました。確かにルアー単体ではマスの泳層までは届かないでしょう。少しでも沈めた方がいいには違いないということで、手持ちのルアーの中でも重そうなものを選びました。それがこのウナギスプーンだった。

しかし、このウナギスプーンを引いているとロッドティップがグングンと引き込まれた。キタッ!!マスだ!!それは30cmほどの銀色の魚でした。でもそれはニジマスではなくてウグイでした。

それでも当時の自分は大喜びでした。ウグイだろうが何だろうがルアーで30cmほどの魚を釣った。それだけで、わざわざ栃木県まで釣りに来た甲斐があったと思えました。

釣ったウグイは私の希望で持ち帰り、マスと一緒に塩焼きにしてもらった。自分で釣った魚だから自分で食べたいということで、そのウグイの塩焼きは自分の夜食のおかずになった。
おいしい!まだ子供だったせいか、マスとほとんど遜色ない食味だと思いました。釣れて嬉しかったし、食べてもおいしい。どうしてウグイが軽視されているのか当時の自分にはよくわかりませんでした。


でもこうして、40代半ばのオッサンになった今でもその時の事は鮮明に思い出せる。当時の喜びもです。だからやっぱり、その時にウグイが釣れて本当に良かったと思っています。何せその時のヒットルアーであるウナギスプーン、その時以来大事に仕舞い込んであるほどですからね。上の写真のルアーはその時の現物なのです。

gill-spiny.jpg
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。