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いざ、陸前高田へ。 [東日本大震災]

ご注意:以下の内容には「遺体」という言葉が多数出てきます。気分を悪くされる方はこの先を読まないようにして下さい。

かねてから志願していた陸前高田での行方不明者捜索にようやく自分も加われることになりました。今回はスケジュールの都合で2日しか活動が出来ませんが、全身全霊で作業を遂行して来ようと思っています。

今回の陸前高田での行方不明者捜索は8月からスタートしています。その活動結果を聞くにあたり、震災から2年半という年月の重さ、そして捜索の難しさというものを痛感せざるを得ない。

9月初旬にはおおよそ1週間で500人弱のボランティアが現地で活動をしました。1日平均約70名といったところですからそれなりに規模の大きな捜索が続いていると言えるでしょう。それで果たして行方不明者の遺体がどれだけ見つかったのかというと、骨のようなものが6本とのことです。少ない。そしてその全てが遺体の一部とは限らない。

てっきり、行方不明者の遺体が見つかる際にはある程度全身の骨が揃った状態で出てくるだろうとか、当時身に着けていた衣類や貴金属類なども一緒なんだろうと思っていました。でも、もはや一目でそれとわかるような状態では出てこないようです。これまで出て来たのは「骨のようなもの」でしかない。警察に引き渡し、調べてもらわないと果たしてそれが遺体の一部であるのかどうかさえもわからない。それほど、発見は難しい状況になってきている。

2年半の時点でこれだけ難しいのだから、5年、10年と先には遺体を発見するというのは至難の業なのではないかと思います。

陸前高田市では依然として210余名の行方不明者がいます。陸地の捜索はこれまでにもだいぶ進めてきたはずです。残るは海、そして現在では海の一部となっている古川沼です。特に古川沼は復興に伴い防潮堤や道路が作られる関係で部分的に埋め立てが開始されている。まだ行方不明者が埋まっているかもしれないのにその場所を埋め立てるということは遺族の方にとって悲痛な思いがあった。今回、有志団体が大規模な捜索をスタートさせたのはそんな遺族の方々の思いを汲み取ってのことでした。

行方不明になっている親族がまだ生きていると思っている人はさすがにいないと思いますが、このまま行方不明のままで終わって欲しくない。大事な人を探し出せないという歯痒さ、亡くなった方への申し訳なさ、きちんと弔ってあげられない事への無念さ、家族と同じ墓に入れてあげられないという悲しみ、そうした思いから開放されないまま人生を過ごしていかなくてはならなくなる。

行方不明者が出てくるかどうかはわからない。でももし発見できれば、行方不明者をきちんと弔うことが出来る。そうすれば遺族の思いも救われる。だから、行方不明者を捜索することの意味というのはとてつもなく大きい。
また、ある遺族の方は古川沼の捜索で気持ちに区切りを付けたいとおっしゃっている。古川沼は地元でも唯一充分な捜索がなされなかった場所。そこの捜索を終えれば、ほぼ一通りの捜索をしたとも言える。そういうことです。


実際問題、1人の人間が出向いて、たかだか2日間だけ捜索に加わったところで結果が大きく変わるなんて事はありえない。微力もいいところです。
それでも自分は行こうと思う。時間もお金も労力も注ぎ込んで何の結果も得られない可能性の方が圧倒的に大きいけれど、行かないで後悔するより遥かにいい。


自分は神頼みであるとか運なんてものに頼るのは好きではないです。でも今回は、あらゆるものを味方につけて何とか行方不明者の発見に繋げたい、そう強く願っています。

※ しばらくブログの更新を休止します。

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