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2013-03-11 [東日本大震災]

3.11。2年前のこの日は多くの人の人生を変えた。

両親も九州出身ということもあって、自分には東北地方の親戚はいない。若い頃にスキーに行ったり、裏磐梯でバス釣りなどをしたことはあるが、基本的に自分にとって東北地方はあまり馴染みのない土地だった。

でも今は違う。常に東北の人達への想いが自分の心の中にある。仕事という責任を負わされている立場でなかったら、今頃きっと自分は東北人になっていただろう。

自分は周囲と比べてかなり浮いている方だ。自分の周りには、ある程度自分を犠牲にしてでも他人を助けたいという想いを持つ人間はいない。でもおそらく、関東圏に住むほとんどの人はそんなものなんだろう。だから自分にとって、今の環境はとても居心地が悪いのだ。本来いるべき場所ではないのに違いない。

それがしっくりくる場所は被災地にあった。おそらくは私と同じように日常生活では周囲から多少浮いているのであろう人達がそこに結集していた。見返りなんて何もないのに、来るだけでもお金が掛かるのに、時間も労力も費やす羽目になるのに、それでも好き好んで被災地に集ってきている人達がいた。

馬鹿だなぁ、自分は人のこと言えないけれど。でも自分はそんな人達が大好きだ。同じ想いを持った人達とは何かしっくりくる。心の底からの仲間意識を共有できる人達だと思った。

そんな彼らも、そして自分も、今はそれぞれの生活へと戻った。居心地の悪い世界へと戻ってきた。復興が遅れていると言われる被災地。確かに復興が進んでいるとは言い難い地域も依然として数多い。けれどもそこにはもう、同じ想いを共有する人達が集う場所はない。とりあえず、私達はある程度の役目を終えた。それはきっと多少なりとも復興が進んだ証でもあるのだろう。であれば、これは私達にとって本望とも言えるべきものであるはずだ。

でも自分の中で何か釈然としないものがあるのはなぜだろう。

それはきっと自分が被災地の住民を少なからず知っているからだろう。まだ終わりにしていい時期じゃない。自分の目で見てきているからこそそう思えるのだ。

用意された場所はもうない。これからは自分の力で行くべき場所を作っていかなくてはいけないのかもしれない。でも自分はやる。終わりにしていいと思えないからだ。

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