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BF performance・3 [製品開発]

チャンクテールのデザインというのはなかなか奥が深いものです。適当にデザインしても大きく失敗する可能性は低いのですが、本当に納得のいくデザインを施そうとするとキリがない。例えばチャンクテールの根元は太くても機敏性が薄れるし、あまり絞り込みすぎると力が一点に集中してしまい滑らかな波打ちアクションが出にくくなる。

そして、薄さ。通常は薄くする方がテールの動きは良くなりますが薄くし過ぎると水を押す力は弱くなるし、カバー攻めを考慮するならカバーに絡まないだけの張りも欲しい。だから通常のテキサスリグでの用途を考えるのならば、適度な厚みが必要になる。この厚さの基準ベースとなるものは、想定されるリグ(シンカー)のウェイトにある程度比例してきます。

しかし、BFシュリンプの場合は軽量のスモラバやシンカーと組み合わせることになる。ただでさえ沈下する力は弱いし、スモラバのラバーが生む抵抗によって、トレーラーワームに掛かる沈下力はさらに相殺される。と、リグが軽い点だけを考慮するなら薄いテールがいいということになります。

でも狙いどころはある程度のカバーが考えられる。となると、薄過ぎるテールはトラブルの元になる。例えばアシに絡み付いてしまったりとか、そういうことです。となると、ある程度の厚みがあった方がいいとなる。

ベイトフィネスは「軽いもの」を「きわどい場所」に撃つ事が多い。つまり、釣り方自体にもかなり相反する部分があるわけです。となると、その専用ワームにおいても、相反したことを両立させなくては本当のベイトフィネス専用ワームとは言えないわけです。

テールの厚さに関しては、おおよその最大公約数を追求してみるのも手でしたが、川又プロと私は全く新しいフォルムのチャンクテールをデザインし、実釣テストを行った上で機能面を確認、BFシュリンプに本採用することとしました。

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BFシュリンプが採用している独特のチャンクテールは「薄いけれど絡みにくい」を実現させたものです。薄いから軽いリグでもよく動く。そしてチャンクテールの内側には、ピンテールを兼用した筋がある。これはいわばチャンクテールに骨格を設けたようなものです。これがあることでBFシュリンプのチャンクテールは薄いけれどもペロンペロンではない。そのため、アシなどのカバーにチャンクテールが絡み付いてしまうのを抑える働きがあるのです。

ただ単に小さいからベイトフィネス用、なんてうたっているわけじゃない。BFシュリンプがベイトフィネス専用と堂々と打ち出せるのはその釣り方をも考慮し尽くしたデザインを施しているからに他なりません。

(つづく)

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