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騙されるな・2 [物申す!]

過去にムーブメントを起こしてきたルアー達があります。中には一時期の流行に過ぎなかったものもありますし、定番として残っているものもあります。定番として残っているものというのはやはり大きな実績を伴っていたからでしょう。

そうしたムーブメントの発生というのには大きく分けて2通りあり、一つは純然たる釣果の差から自然発生的に生まれてきて、じきに流行るもの。もう一つは、明らかにメーカー側が仕掛けた、と思われるようなものです。

前者に関して言えば、往年のスーパーグラブ、スラッグゴー、ダウンショットリグ、最近ではファットイカなどです。これらは試した人達もきっと納得しながら自分のものにしていったはずです。いずれのルアーも、初めて使った時に感じたその威力というのは皆の脳裏にしっかりと刻まれているのではないでしょうか。

しかし、昨今のビッグベイトブームは明らかに後者。これらは本来カリフォルニアのローカルベイトです。アメリカでさえも一般的なものではない。それがどうしてこんな島国ごときで流行するのか?

そのシナリオは、こうです。
池原のフロリダバス、琵琶湖の大型バス。日本ではこれまで50cmを超えればランカーとされていたものがそれを超越する60(ロクマル)クラスが現れてきた。すると当然、有名人達はこぞってこの大型バスをネタにあれこれと講釈を考え出します。
その中の一つが、ビッグベイト。ビッグベイトを駆使して、ロクマルをキャッチ!!ド迫力の巻頭ページの出来上がり。それだけでは能がないから、各種のビッグベイトの解説などをご丁寧に記載。

しかし、各種のビッグベイトは入手困難なレアルアーだった。雑誌を読んだ人が買いに行っても、なかなか買えない。購買意欲が増大する。周りにもそれが波及する。一大人気ルアーの出来上がり。
市場に溢れさせない程度にそれを売りさばいたら次は新型のビッグベイト登場!!これも凄いよ!!と大騒ぎ。またまた大勢のバスアングラーが目の色を変えて買い漁る。
まだまだいけるぞと踏んだメーカー各社からはこれでもかの新製品オンパレード。雑誌の記事にはまたまた有名人がこぞって新型ビッグベイトでデカバスを釣って猛アピール!!

素晴らしい!本当に素晴らしい商才だと思いませんか?カルロス・ゴーン氏も真っ青です。

決してそれを仕掛けた人達は嘘などはついていません。その釣果も間違いありますまい。しかし、池原や琵琶湖の周辺でこれが支持されるのならば話はわかりますが、実際のところは全国のショップでこの手のルアーが品薄な状況を作り出した。それでは、日本全国どこの釣り場でもこのビッグベイトはそんなに釣れるのか?
こんな馬鹿デカイルアーで、そんなに釣れるわけがない。

正直、ビッグベイトが有効なシチュエーションなんて、日本、特にプレッシャーの高い関東のレイクでは滅多に無い。特に私のホームフィールドである水郷方面などでは、その威力は薄い。マッディーウォーター、それも水が動かないような場所では効きにくいルアーなのです。

もちろん、私自身もクリアーレイクや川の中流部などではその威力を認めますが、一般アングラーが最も足を運ぶマッディレイクや野池などには向かないことが多いのです。
メーカーや有名人は宣伝するのにばかり必死で、そうした事実にはほとんど触れられていない。正しい使い方を伝えることだって重要なことだと思うのですが。

だいたい、種類が多過ぎ。ビッグベイトなんてそこまで細分化するようなジャンルではない。選択肢が広いのは大いに結構ですが、どれもこれもがいいように無理矢理理屈をこねすぎている。

ここまで書けば、もうおわかりですよね?
騙されるな。


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