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産卵期のバスの保護ルール [その他]

現在、魚種認定されている数箇所の湖を除いて新たにバスを放流することは出来ません。バス(ラージマウス)という魚は、その水域に入ってから一時的に増えてもその後は生息数が減少していきます。昔はあんなに良く釣れたのに、今では・・・ってほとんどの釣り場がそうですよね。20年前と比べたら、霞ヶ浦水系も印旛沼もバスの個体数は1~2割程度になっているんじゃないでしょうか。

そこで近年は、釣り場によっては産卵期のバスを保護しようという動きが活発です。禁漁区を設けたり、産卵期はボートへのライブウェル持ち込みを禁止したり。但し、それは貸しボートが中心の湖だから可能でした。貸しボート店組合がそのような取り決めを行うことが出来るからです。

でも、マイボート中心のフィールドではそれが出来ない。おまけにトーナメントは産卵期でも容赦なく開催される。参加者の中にも魚資源に対する危機感を持っている人がいないわけではないけれど、トーナメントは勝負の世界。手をこまねいていては勝てる世界じゃない。

こうした現状に、トーナメントとは無関係な一般アングラーは苛立ちを感じていたはずです。でもトーナメント団体が一般アングラーからの意見を聞きながらスケジュールを立てるようなことはありません。結果的に釣り人自身がバスの資源を枯渇させている。このままではバス釣りが成り立たなくなってしまうのではないか?そろそろ何か手を打つべき時期に来ているんじゃないか?

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ところが何と、トーナメント関係者側から打開策が提示された。水辺基盤協会の代表であり、新たにWBSの会長に就任した吉田幸二さんから、霞ヶ浦におけるトーナメントの5月開催を止めませんか?という提案が出された。しかも言いっ放しじゃない。吉田さん自らがJBやNBCチャプターの関係者、各マリーナに至るまで足を運び、お願いをして、了解を取り付けた。この辺りの有限実行力、吉田さんは本当に凄い。

そして吉田さんは言う。産卵期のトーナメントを自粛することによる直接的な効果だけでなく、アングラー各位にバスを大切にしようという意識を持たせたいと。

かつて日本ではバス釣りブームが起き、釣り場は人で溢れ、トーナメントの参加者は100人を超えるのが普通、多いところでは300人に達しているものまであった。それでもバスは釣れたし、河口湖のような場所であれば放流もされるので資源の枯渇なんて考えなくて良かった。とにかく皆が、バスを釣ることだけに必死になっていれば良かった。

時代は変わり、バスは害魚とされ、一部を除き放流が出来なくなった。ところによっては駆除までされる。著しくバスの個体数が減り、釣れなくなり、バス釣り客が遠のいたフィールドも多くなってきた。何もしなければそうした釣り場が今後も増えていくと思う。

吉田さんが提言し実践される霞ヶ浦での新しい試み。自分自身が霞ヶ浦水系をホームとしているからでもあるけれど、何とか良い結果に繋がって欲しい。

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