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今年やり残したこと、そして2013年に向けて [東日本大震災]

2012年、被災地支援にさらなる力を入れるという強い思いを持ち、新年を迎えました。

この時、自分には実現させようとしていたプランがありました。被災地に複数のFRPボートを提供すること。それはきっと観光客や釣り客を呼び戻すための糧となると思ったからです。熟考を重ね、現地でのニーズを確認し、経費を算段し、いよいよ実行に移す時が来たと思った。

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けれどもそれを実現させることは出来ませんでした。震災から1年半が経った時点において、現地でそれを必要とするまでの状況に至っていなかった。未だに釣り客がほとんど来ない。厳しい現実がそこにはありました。

ニーズのないものを支援しても仕方がない。これに関しては結果を急がず、今後も長期的に被災地の状況を見守り続け、ボートに限らず何か需要が見出せるのならば出来る限りの支援をしていくという事にしました。

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では今年、自分は被災地に対して何が出来たのか?もちろん、ある程度達成したものもある。それは自分にしてみれば特に難易度の高いことではない、釣具の支援などでした。来春以降、きっと現地で役立ってくれることと思います。でも、こんなことはお金さえ注ぎ込んでしまえばすぐに出来ることでもありました。もっと早くこのニーズを掴むべきでした。

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また、私自身初めての経験でしたが仮設住宅でのボランティア活動にも従事しました。でも果たして自分が住民の方々の助けになれたかというと、それはなれなかったと思う。他人へのケアという面に対して自分はあまりにも素人すぎた。何より、家や家族を失った被災者の方を実際に目の前にした時の現実感に自分自身が折れそうになる。家族を失い独りになってしまった高齢者が寂しそうに部屋に帰っていく後姿が忘れられない。自分が何かしてあげられるなら、そうしてあげたい。でも、どんなにそれを強く思っても、一体何をしてあげたら良いのかその答えが見つからなかった。

その後、私が足を運んだ宮古市ではボランティアの受付対応が変わりプログラム制が導入されました。これはどういうことなのかというと、住民の方々に楽しんでもらえるプログラム(教室など)を組める人・団体のみ、ボランティアを受け入れるというスタンスに変わったということです。住民の方々に喜んでもらえるような特技のない自分は、もうここに加わることは難しいでしょう。

ただ、同じ志を持つボランティアが全国各地からこんなにも集まってきているという事は自分にとってとても大きな励みになったし、その輪の中に自分を置くことが出来たことにはある種の喜びさえも感じました。

実は今年、実現出来なかった事が2つあります。

1つは、2回目となる「集まれ浄土ヶ浜」イベントが直前の地震により延期になってしまったこと。しかしこれは春に開催される見込みですのでその際には必ず参加したいと思っています。

そしてもう1つ。私の提案で、某雑誌社さんに岩手沿岸部での釣りを取り上げていただくことになっていたのですが、これも荒天により取材が来春に持ち越されてしまったのです。この取材は1回限りでなく、数年間は継続的に協力していただけることになっています。

被災地の沿岸部ではまだ釣りが出来る環境が整っていない、そして雰囲気的な理由もあって釣りを再開していない人がいます。集まれ浄土ヶ浜はそうした人達に「きっかけ」を。雑誌の記事は「釣りがしやすい雰囲気作り」を。そしてそれぞれ「現地での釣りの盛り上がり」をもたらしてくれるものになると信じています。

まずは、限られた場所だけでもいい。釣りを再開しようかと思った人が何の躊躇もなく足を運べる環境と雰囲気があればいい。あとはそこから少しずつでもあちこちに波及していって、やがては釣りが盛んな状態に戻ればいい。他県からも人が来るようになれば、多少は現地の復興にもなるでしょう。

結果から見れば、今年は大した成果を上げられなかった。でも、完全なボツじゃない。来年以降に繋がっているものがある。不完全燃焼の思いは前向きな力に変えて来年にぶつけていきます!

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