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500 -> 100・9 [放射能汚染]

放射性物質汚染によって最もその影響が顕著となった北関東のマス釣り。群馬県赤城大沼のワカサギがそうであったように、湖の汚染は改善出来る手立てがない。

日本のルアー・フライフィッシングの歴史を育んで来た日光の中禅寺湖もまた例外ではありませんでした。4月中旬に実施された検査においても、ヒメマス、ニジマス、ブラウントラウトのいずれもが暫定基準値100Bq/kgを超過したままなのです。

例年であれば4月1日より解禁できるはずだったものがその延期を余儀なくされていました。

しかし、漁協、栃木県、水産庁、厚生労働省の協議の末に、5月1日より条件付での解禁が出来る見通しとなったようです。その条件とは、「岸釣り」そして「キャッチ&リリース」です。ボート釣りに関しては別途検討中との事。

徐々にではありますが、釣った魚を食べないキャッチ&リリースの釣りが認知されつつあるようです。そして、それならば釣りが許可されるようにもなってきた。

放射性物質による汚染問題はたやすく解決することは出来ません。もしかしたら、私が生きている間は続いてしまう可能性も否定できない。関係者が東電に補償を求めて、それが支給されれば解決するというものでもない。一番の被害者は自然環境であるからです。これが元通りに回復して初めて事態が解決したと言えるのだろうけど、それがいつのことになるのか全く見通しが立たない。

キャッチ&リリースの釣りが、辛うじてマス釣りの命綱となった印象です。その反面、釣った魚を持ち帰って食すという楽しみは完全に絶たれた。悔しい思いをしている釣り人も少なからずいることと思います。その気持ちは察するに余りある。けれども、間違っても人目を盗んで魚を持ち帰ろうなどという発想はしないで欲しいと思います。

今回、リリース限定での解禁が認められたのも、行政が理解を示してくれたからに他なりません。しかしもし釣り人がこの制限を守らず、信用を失うようなことがあれば、行政の理解をも失うことになるかもしれない。

1本の命綱が残った今。この綱だけは切れないように守っていかなくてはいけないと思うのです。

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