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500 --> 100・7 [放射能汚染]

原発事故後、一番最初に放射能汚染が明確になった魚は海のコウナゴでした。放射性物質を含んだ汚染水を海に垂れ流していたのですから当然の結果です。しかしその後、まさかの内水面汚染が表面化した。現在、魚類で最も汚染されているのは渓流のヤマメです。福島県新田川のヤマメからは18700Bq/kgもの放射性物質が検出されています。海の魚でこれを超えるものは存在しない。

現在、放射能汚染の影響を最も受けているのは東北南部及び北関東のマス類とワカサギです。時期に入ったらアユも汚染される危険性があります。でも、マス、ワカサギ、アユという冷水域の魚類の汚染ばかりが取り沙汰され、それ以外の釣り人(バス、ヘラ、コイ等)にとっては直接的にはあまり関係ないと感じている方が多いのではないでしょうか。

しかし、4/1より施行された食品の新基準値(100Bq/kg)は、問題視される水域を一気に拡げる結果となったのです。

ホットスポットとして有名な柏市をその一部に有する千葉県の手賀沼。柏市を流れる大堀川は手賀沼に注ぐ流入河川ですが、ここの川底からは9700Bq/kgという桁違いの数値が出ています。当然、そこに住む魚類にも汚染をもたらしています。モツゴは110Bq/kg、コイは330Bq/kg(4/6公表数値)。よって現在、手賀沼の魚類は出荷が出来なくなっています。但し、マブナやヘラブナ釣り自体は制限されていません。食用にするケースが考えにくい、との判断であるようです。

さて、バスアングラーにも馴染み深い霞ヶ浦。霞ヶ浦では3月半ばに採捕されたゲンゴロウブナ(ヘラの事ですね)から101Bq/kg、ウナギから104Bq/kgが検出されました(3/23公表数値)。100Bq/kgを超えているので、アウトです(その他、2/28公表段階では、アメリカナマズからも基準値超の検出値が出ています)。

これにより

霞ヶ浦北浦及びその流入河川においてはゲンゴロウブナ及びウナギに【出荷・販売の自粛】 が、県から各漁協(霞ヶ浦漁協、麻生漁協、きたうら広域漁協、潮来漁協、桜川漁協、新利根漁協、常陸川漁協)に出されています。

まぁ、確かに他に売ったらまずいとは思います。ですからそれは致し方ないとして、実はもう1つあります。

桜川、小野川、新利根川、常陸利根川においてはゲンゴロウブナに【採捕及び出荷・販売の自粛】が、県から各漁協(霞ヶ浦漁協、桜川漁協、新利根漁協、常陸利根漁協)に出されているのです。

採捕の自粛という言葉をそのまま解釈すれば、ヘラブナ釣り自体の自粛を求められているという事です。少なくともこれまで栃木などのケースはそうだった。これに対して、私の知る限りはまだ公にアナウンスしている漁協関係はないように思いますから、県からの要請に対しては協議中といったところでしょうか。

でも、霞ヶ浦水系のヘラブナ釣りを自粛して下さいって?!?!ヘラブナを食べる人なんて居ないでしょうに・・・。

その点、前述の手賀沼に関してですが、千葉県は一律に採捕の自粛を要請するというわけではなく「手賀沼で釣りをする皆様へのお知らせ」として粋な取り計らいをされています。これまでの他県の前例では、県が漁協に自粛要請を出す、というのが通常でしたが、千葉県は漁協のみならず釣り人向けにメッセージを発した。その内容も実に現実に即していると感心させられます。

各県の行政の方々には千葉県の対応のように、もっと現実的で、粋な対応を求めたいところですね。釣り=釣ったら食べる、という図式でない釣りもちゃんとあるということを知ってもらいたい。

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