スプーンバシング・メモリー [メモリー]
アメリカに比べれば少しばかりタイムラグがあったようですが、日本でもセクシースプーンが発売となったようです(輸入・販売元はレインズさんです)。あまり事情をご存じない方のために軽く説明しておくと、アメリカではこうした1oz前後ほどもある大型スプーンが流行っているのです。
スプーンはルアーとして最も歴史の古い存在です。日本にルアーフィッシングが入ってきた時だって、ABUのトビーやアトム、フラミンゴ、そしてダーデブル、オークラといったスプーンが幅を利かせていた時代がありました。当時小学生だった私はルアーのイラストを描く際に必ずS字が入ったスプーンを描いていましたもの。それくらい、ダーデブルの赤白パターンは、まさに当時のルアーフィッシングの象徴だったと言えるかもしれない。
そして私を含む、当時の少年アングラー達は必ず「¥100スプーン」というアイテムを持っていた。いかんせん、小遣いの少ない少年達にとってはプラグといえば高価なもので、海外製は言うに及ばず国産品だってそうそう買えるものじゃなかった。けれどもスプーンだったら、まして¥100スプーンだったら気兼ねなく購入することが出来た。
¥100スプーンはいわゆるバッタモンの1つで、中にはあからさまにダーデブルやトビーのパクリデザインのものまでありました。ただ、やはり価格相応というか、スプーンの肉厚自体は薄いものばかりだし、粗悪なメッキはすぐにボロボロに剥がれてきて錆びてしまったりと、決してその品質は褒められたものではありませんでした。
でも、魚が釣れないのかというと決してそんなことはなく、薄くてヒラヒラと良く泳ぐしメッキさえ剥げなければ水中でちゃんとピカピカと光る。ニジマスもバスも良く釣れた。この、自重が軽い¥100スプーンを当時使っていたバンタム100EXのリールでロングキャスト!(おかげでだいぶキャスティングの練習にはなっていたような・・・?)そしてある程度沈めたら、ゆ~っくり、ゆ~っくりと、これを引いてくる。だって早く引くと浮いてきてしまって一定層のトレースができないんだもの。こうしてやると、¥100スプーンはヒラリヒラリと水中を舞いながら泳いでくる。極めて単純な釣り方ではありましたが、このメソッドが案外良く釣れたのです。もしも重いスプーンだったらあそこまでは釣れなかったのかもしれない。
(上はジョンソン・スプライト。下はABUのトビー。現在のトビーはチャイナ製だが当時はれっきとしたスウェーデン製だった)
やがて私も¥100スプーン以上のクオリティを求めるようになりました。ABUのスプーンももちろん持っていましたが、お年玉をもらった際にやっとの思いで買った大切なトビーを根掛かりで無くすのは嫌なので、実釣にはもっぱらダイワさんのスプーンが多かった。リーズナブルな価格だし、綺麗だし、今見てもその造りは良いと思う。そしてあの、釣りキチ三平も使っていた。
(写真上はシマノのスプーン。中段はダイワのダンサー。下が最も活躍したダイワ・ツイスト)
私はダイワさんのスプーンの中でも特に、ツイストというスプーンが一番のお気に入りでした。中央にはダーデブルのようなS字、しかし単なるS字模様なのではなくてその部分が溝になっているという凝りよう。だからデッドスローに引いてもその泳ぎが非常に良かった。色も派手なものが多くてバス向きだったと言えるかもしれない。
ただ巻きでもよく釣れたけれど、特に思い出に残っている釣行があります。中学の夏休み。私は友達数人と共に自転車で1時間かけて将監川に行きました。とにかく暑い日で、コーラを飲みながら汗だくになって釣っていました。そして地蔵橋の水門。ここは下流に向かって水が流れ出していて、水門のコンクリート壁は多少の水深があった。
私はその壁に沿ってスプーンを真下に落とし、メタルジグのようにシャクってみました。するとこれが大当たり!友達が皆びっくりするぐらい私だけバスが連発してしまった。やがて何匹か釣って足元でのアタリもなくなり、今度は沖に向かってロングキャスト。リトリーブしてきたらグングンというアタリが来て、今度は40cm級のデカニゴイが!当時はルアーで1日に何匹も釣れるなんてことがなかっただけに、今でもその時の事を鮮烈に覚えています。
今ではバスにスプーンを使うことなんてほぼ皆無になってしまったけれど、個人的にはメタルジグよりはスプーンの方が断然好き。ただ、アメリカのようなスプーンブームが日本に巻き起こるのかどうかは、果たして?
スプーンはルアーとして最も歴史の古い存在です。日本にルアーフィッシングが入ってきた時だって、ABUのトビーやアトム、フラミンゴ、そしてダーデブル、オークラといったスプーンが幅を利かせていた時代がありました。当時小学生だった私はルアーのイラストを描く際に必ずS字が入ったスプーンを描いていましたもの。それくらい、ダーデブルの赤白パターンは、まさに当時のルアーフィッシングの象徴だったと言えるかもしれない。
そして私を含む、当時の少年アングラー達は必ず「¥100スプーン」というアイテムを持っていた。いかんせん、小遣いの少ない少年達にとってはプラグといえば高価なもので、海外製は言うに及ばず国産品だってそうそう買えるものじゃなかった。けれどもスプーンだったら、まして¥100スプーンだったら気兼ねなく購入することが出来た。
¥100スプーンはいわゆるバッタモンの1つで、中にはあからさまにダーデブルやトビーのパクリデザインのものまでありました。ただ、やはり価格相応というか、スプーンの肉厚自体は薄いものばかりだし、粗悪なメッキはすぐにボロボロに剥がれてきて錆びてしまったりと、決してその品質は褒められたものではありませんでした。
でも、魚が釣れないのかというと決してそんなことはなく、薄くてヒラヒラと良く泳ぐしメッキさえ剥げなければ水中でちゃんとピカピカと光る。ニジマスもバスも良く釣れた。この、自重が軽い¥100スプーンを当時使っていたバンタム100EXのリールでロングキャスト!(おかげでだいぶキャスティングの練習にはなっていたような・・・?)そしてある程度沈めたら、ゆ~っくり、ゆ~っくりと、これを引いてくる。だって早く引くと浮いてきてしまって一定層のトレースができないんだもの。こうしてやると、¥100スプーンはヒラリヒラリと水中を舞いながら泳いでくる。極めて単純な釣り方ではありましたが、このメソッドが案外良く釣れたのです。もしも重いスプーンだったらあそこまでは釣れなかったのかもしれない。
(上はジョンソン・スプライト。下はABUのトビー。現在のトビーはチャイナ製だが当時はれっきとしたスウェーデン製だった)
やがて私も¥100スプーン以上のクオリティを求めるようになりました。ABUのスプーンももちろん持っていましたが、お年玉をもらった際にやっとの思いで買った大切なトビーを根掛かりで無くすのは嫌なので、実釣にはもっぱらダイワさんのスプーンが多かった。リーズナブルな価格だし、綺麗だし、今見てもその造りは良いと思う。そしてあの、釣りキチ三平も使っていた。
(写真上はシマノのスプーン。中段はダイワのダンサー。下が最も活躍したダイワ・ツイスト)
私はダイワさんのスプーンの中でも特に、ツイストというスプーンが一番のお気に入りでした。中央にはダーデブルのようなS字、しかし単なるS字模様なのではなくてその部分が溝になっているという凝りよう。だからデッドスローに引いてもその泳ぎが非常に良かった。色も派手なものが多くてバス向きだったと言えるかもしれない。
ただ巻きでもよく釣れたけれど、特に思い出に残っている釣行があります。中学の夏休み。私は友達数人と共に自転車で1時間かけて将監川に行きました。とにかく暑い日で、コーラを飲みながら汗だくになって釣っていました。そして地蔵橋の水門。ここは下流に向かって水が流れ出していて、水門のコンクリート壁は多少の水深があった。
私はその壁に沿ってスプーンを真下に落とし、メタルジグのようにシャクってみました。するとこれが大当たり!友達が皆びっくりするぐらい私だけバスが連発してしまった。やがて何匹か釣って足元でのアタリもなくなり、今度は沖に向かってロングキャスト。リトリーブしてきたらグングンというアタリが来て、今度は40cm級のデカニゴイが!当時はルアーで1日に何匹も釣れるなんてことがなかっただけに、今でもその時の事を鮮烈に覚えています。
今ではバスにスプーンを使うことなんてほぼ皆無になってしまったけれど、個人的にはメタルジグよりはスプーンの方が断然好き。ただ、アメリカのようなスプーンブームが日本に巻き起こるのかどうかは、果たして?
冒頭を読んでいて、ふとツイストを思い出してたら、
しっかりその後に画像まで!懐かし~!!
私の持っていたのは、黒と黄色のコンビでした。
もはや記憶の中にしかありませんが。
by カッキー (2008-09-05 19:48)
実は文中にある、将監川で何匹も釣った時以来、大事に取っておいたんです。自分にとっても唯一、1つだけ手元に残ったツイストです。
by IKE-P (2008-09-05 21:58)
自分の初バスはダイワのクルセイダーでした。
場所は古利根沼。ああ、懐かしい。
by モジャ公 (2008-09-05 23:28)
クルセイダー、自分も欲しかったです。特にシルバーのものは純銀メッキだと、ダイワさんの出版物に書いてありました。
それにしても古利根で初バスなんてシブイ!自分は古利根とは相性が本当に悪くて、何度チャレンジしてもバスを釣ることは出来ませんでした。一時期埋め立ての話がありましたが、今でも現存しているところを見ると、ちょっとホッとします。
by IKE-P (2008-09-06 22:39)
初めまして。
昔々にダイワのカタログに載っていた頃のスプーンが出てきて
懐かしいですわ。
私が初めて釣ったバスはスピナー(トリッキー)です。
ブレットン(ドットマーク無し)と二つしか買えなかった当時を思い出します。
by トッピー (2008-09-08 12:43)
皆さんダイワのスプーンやスピナーを使ってきた世代なんですね。スピナーも今度記事にしてみようかな。ブレットンは今見てもスピナーの傑作ですよね。個人的にはマイヤー社のスピナーが、ベイトタックルでも扱えて重宝していました。
by IKE-P (2008-09-08 21:54)