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チタンフレーム賛歌 [他社製品]

最近は比較的手頃な価格帯のロッドも多くなりました。以前はハイエンド機種を選ぶ人がほとんどでしたが、最近は手頃な価格帯のロッドを多く持っているという人も多くなりました。バス釣りは多種多様なタックルを使い分けることで成立します。ロッドの本数が多いほど有利なのは間違いありません。

しかし、安い価格帯のロッドが増えるに従って誤解も多くなりました。「ロッドってその気になれば安くできるんじゃないの」

実際のところはそうではありません。カーボンシートの素材にしても、コルクなどのパーツにしても、組み立て工賃にしても、年々高くなっています。ただ、そのような中でも価格を下げることは出来ます。そのための直接的な方法はガイドのグレードを下げることです。

ガイドの価格というのはグレードによって全く違います。その価格差は大きいです。

皆さんご存知のように、フジ工業製のガイドは3種類のリングの素材があります。トルザイト、SiC、ハードガイドですね。さらにフレームはチタンとステンレスの2種類があります。組み合わせは決まっていますので
・トルザイト(チタンフレーム)
・SiC(チタンフレーム)
・SiC(ステンレスフレーム)
・ハードガイド(ステンレスフレーム)
の4種類となります。

仮にバス用のスピニングロッドを組むとしましょう。ガイドは9個として計算します(なるべく比較しやすいスペックで合わせましたので実用上の組み合わせとしての参考にはされないで下さい)。

【チタンフレームトルザイトガイド】
T-KLTG20H ¥3,000
T-KLTG10H ¥1,450
T-KLTG5.5M ¥900
T-KBTG4 ¥700
T-KTTG4 ¥650
T-KTTG4 ¥650
T-KTTG4 ¥650
T-KTTG4 ¥650
T-KGTT4 ¥1,900
合計:¥10,550

【チタンフレームSiCガイド】
T-KLSG20H ¥2,700
T-KLSG10H ¥1,000
T-KLSG5.5M ¥650
T-KBSG4 ¥550
T-KTSG4 ¥550
T-KTSG4 ¥550
T-KTSG4 ¥550
T-KTSG4 ¥550
T-KGST4 ¥1,200
合計:¥7,750

【ステンレスフレームSiCガイド】
PKLSG20H ¥900
PKLSG10H ¥650
PKLSG5.5M ¥550
PKBSG4 ¥550
PKTSG4 ¥500
PKTSG4 ¥500
PKTSG4 ¥500
PKTSG4 ¥500
FST4.5 ¥550
合計:¥5,200

【ステンレスフレームハードガイド(オーリング)】
CCLYOG25 ¥350
CCLYOG16 ¥350
CCLYOG10 ¥250
CCLYOG8L ¥250
CCLOG7 ¥270
CCLOG6 ¥270
CCLOG5 ¥250
CCLOG5 ¥250
CCFOT4.5 ¥270
合計:¥2,510

ざっとこれだけ価格が違う。メーカーのガイドの仕入れ価格はこれとは違いますが、価格差的には同じようなものです。オーリングの9個合計よりもチタンフレームガイドのバットガイド1個の方が高い。ロッドというのはガイドのグレードを落とすだけでかなりのコストダウンが図れるものなのです。

中にはオーリングで十分、という意見もあるかと思います。実際のところ、オーリングの硬度(12~14Hv)というのはトルザイトリング(13~15Hv)とほとんど変わりません。余程ハードな使い方でもしない限りは糸溝が入るようなこともないはずです。
でもこれはフジ工業さんの戦略的な部分だろうと思いますが安価なオーリングにはKガイド設定がない。ルアーロッドにはこれがかなり致命的と思います。ライントラブルという点では一昔前の性能のままなのです。ですので私はオーリング装着のルアーロッド(特にスピニング)はお勧めしません。

使えるロッドを選ぶという事でしたらステンレスフレームSiCガイドを装着したミドルクラスの価格帯のロッドを選ぶといいと思います。限られた予算で本数を揃えるという点にメリットがある人ならばそれがいいです。

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満足できるロッドを選ぶという事でしたらチタンフレームSiCないしトルザイトリングガイドを装着した高価格帯のロッドをお勧めします。同じブランクにステンレスフレームとチタンフレームのガイドを装着して比較したことがある人ならばその違いを知っているはずです。持ち重り感、さらには感度までまるで別物になっていますよね。これを知っている人はライトリグ系や撃ち物用のロッドにはチタンフレーム一択だと思います。

昔は個人でロッドビルディングを楽しむ人も多かったのでその違いは当たり前のように認識されていました。軽いガイドはロッドの性能を引き出してくれるのです。最近はロッドビルディングをする人が激減してしまったためにガイド自体の性能差を実感し、伝え広める人が居なくなってしまいました。

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安いので十分という意見は間違ってはいませんが、高いモノは性能面での満足度が高いというのもまた真実です。チタンフレームガイドはその最たるものです。

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スペア用にも有用?中国製シャロースプール [リール]

あまりにもニッチ過ぎる内容だったので誰も読まないだろうと思っていたレボ4SXのカスタム記事。ところが意外にも反響がありました。記事の中で皆さんが気にされていたのは中国メーカー(AMO)製のスプールだったようです。

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使ってみてどうですか?と何人かの人に聞かれましたがまださほど使い込んでいないので耐久性などの検証はこれからです。でも投げてみた感じでは精度面での問題は感じていないです。標準装備されているセラミックベアリングが乾いた感じのシャーッという回転で気になりますが、しばらくはこのまま使ってみようと思っています。

でも自分が中国製のスプールを選んだのには決定的な理由があります。「これしか選択肢がなかった」のです。4世代目レボの33mm径スプールなんて日本のパーツメーカーさんはどこも作っていません。SXやエリートIB用ということになりますが、需要は見込めないのでしょうねぇ。

でもこのAMOというメーカーさん、商売やる気あるのか?!何でこんなリールのスプールなんてわざわざ作ったの?!と思える製品が幾つかあります。例えば、ダイワのミリオネアGS1000Cって知ってますか?

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コレ、ウチの父も持っていたのですが、1980年代頃に販売されていた安価な小型リールなのです。一応はルアーにも使えますが主用途としては船小物釣り用のリールだったと思います。メチャクチャ古くて、マイナーで、特に人気が高いわけでもない。こんなリールを今でも持っている人なんているんだろうか。
ましてやそんなリールのためのシャロースプール、どうして作ったのか全く理解不能。でもそれがまたオジサンにはたまらなくイイ(笑)。

中国製のリールパーツというと何となく不安要素を感じてしまうものですが、日本にはないものが販売されていたりするのは面白いです。少なくとも選択肢が大きく拡がるのは間違いありません。

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何より中国製シャロースプールの価格というのは凄いです。レボ4SX用シャロースプールの¥5,385という価格なんてメーカー純正スプールよりも安い。コレってスペアスプールの選択肢として大いにアリだなぁと思ったのです。純正スプールをスペアとして用意するよりもこちらの方がよっぽどイイということに気付いてしまった。

普段はあまりやらない釣りというのがあります。例えば、年に数回琵琶湖に遠征してパンチングをやる。田舎に帰るとロックフィッシュが釣れる。たまに友達にタチウオジギングに誘われる。でもわざわざそれ専用にリールを買うほど懐に余裕はない。かといっていちいちラインを巻き替えるのも面倒。そんな時にスプールの入れ替えだけで済むならとても助かります。

但し、そのスプールがあまりにも高価となると考えてしまう。価格次第ではリールを買った方がいいんじゃないかと思えることもあります。ですからスペアスプールは安価でなくては本末転倒。
その点、¥5,000台だったら許容範囲でしょう。¥7000を超えたら自分は買わない。また、2.5mm深、3.5mm深、5.0mm深と用途によって使い分けができるのもいい。

自分は昔から安いスペアスプールが欲しいと思っていました。カスタム用途だけではなく、スペア用としても中国製シャロースプールはもっと注目していいかもしれません。

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