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チューンドバイメタル [マイオリジナル]

今回も昨日に引き続き、テールスピンジグの話題を出します。

バイメタル。これはシーバス用のバイブレーションとして発売されていたものですが、残念ながら廃盤となってしまいました。これはABSのプラグでも鉄板でもありません、金属製のソリッドバイブレーションという画期的なものでした。薄く硬いため、誤ってバースにぶつけてもほとんど曲がるようなことがありませんでした。

そして私はこのルアーをバス用に使っているのです。バイメタルには大小2サイズあるのですが、私がバス用に使っているのは小さい方の15g。これのテールにコロラドブレードを取り付け、テールスピンジグにしているのです。ちなみに、バイメタルのテールスピン仕様を一番最初にやり始めたのは、スミスのモニターで山中湖マスターのS水氏でした(S水チューンはウィローリーフ)。

S水チューンの詳細を私がここで記すのは避けますが、私のチューニングモデルはコロラドブレードの#3.5を装着しています。バイブレーション重視のセッティングです。そしてリアにはダブルフックを装着することもあります。リアのダブルフックは少しでもフックアップ率を上げる、バレを防ぐといった意味ももちろんありますが、ルアー回収器を用いた際の回収率を上げるためという意味もあります。

ここでふと、何故わざわざ廃盤になったバイメタル15gをベースにテールスピンジグを作っているのか?スミスにはBMSアシストシアラーがあるだろう?といった意見もあるかもしれません。

アシストシアラーのベースとなっている バイメタルスピン を開発したのは何を隠そうこの私です。そしてそのコンセプトには「ノンバイブレーション」、つまりは意図的にバイブレーションを起こさないように設計しているのです。だからバイブレーションを起こすためのセッティングには本来適していない。
だから私が使うのは元々がバイブレーションであるバイメタル15gなのです。シーバスやスモールマウスにはBMSアシストシアラーがいいと思いますが、ラージマウスにはバイブレーションが強い方がいいと私は思っています。リトルジョージで1000尾超のバスを釣ってみて、そう思うのです。

そして、どうしてアシストフック(シアラー)ではなくダブルフック直付をしているのか。アシストシアラーはショートレンジのアキュラシーキャストには向きません。絡みやすくなる。キャストする際には腕を開き気味にして大きくゆっくりと振り抜く必要があります(フッキング率に関してはアシストシアラーに敵うものはありません)。だからバスでショートレンジの連続キャスト、ストラクチャーに向かってアキュラシーキャストしていく釣りには不向きなのです。

チューンドバイメタルは実にいい働きをしてくれるルアーなのです。バイブレーションとテールスピンジグのコンビネーション、ラージマウスバス狙いにはシーバス用テールスピンジグではなく、これが効くのです。


ジブ・ウェイキングチューン [マイオリジナル]

今アメリカのトーナメントではウェイキングミノーが話題だとか。日本ではサーフェイスクランクが一般的になりましたが、確かに引き波を立てるミノーというのは面白そうです。というのは、私自身はスモールマウス狙いにスライダーバスグラブのグラビングバズを多用しているのですが、どうしてもフッキングミスしてしまうことがあるのです。出てもノラないということがとても多い。これがもしプラグだったらフッキング率は一気に上がるでしょう。

アメリカで話題になっているのはロングA(15A)の旧タイプ(リアヒートンタイプ)のようですが、私の手持ちを漁ってみたところ、ほとんど小型の14Aでした。しかも私はロングAと言えば反射板入りが格好いいと思っていたので、クリアー素材のプラスチックで作られたものばかりでした。古くからシーバスをやっている知人をあたれば、古いタイプの15Aも幾つか出てくることと思いますが、きっと怪訝な顔をされてしまうことでしょう。何せ昔はワゴンセールの中に埋もれていたルアーですからね。
しかし、日本ではウェイキングミノーがまだあまり話題になっていないこともあって、つい最近中古ショップで難なく15Aのリアヒートンモデルを入手することが出来ました。けれどももしかしたらあと数ヵ月後には完全に姿を消しているかもしれませんね。

また、コーデルのジョインテッド・レッドフィンのウェイキングチューンに関しては、ヒロ内藤さんがその方法を紹介しています。
http://www.pradcojapan.com/cordell_redfin.html
レッドフィン・・・これも古くからシーバスをやっている知人をあたってみないと(笑)。

では、他に何か使えそうなものはないでしょうか。

今のところ日本で水面を引けるミノーというのはハンクルのK-0位のものでしょう。発売当初、そのコンセプトに感動し、すぐに購入して持っているのは言うまでもありません。その他にはつい最近このブログ上に掲載したDUEL社の魚舞流0。これはアクションがタイトウォッブリングとなっています。人によっては、ミノーと呼ぶには語弊があるかもしれません。確かにカラーリングもアピール系のものが多いです。

そして私が現在注目しているのは自社製品でもあるJIBです。これのフローティングモデル、JIB90F。何故なら、JIBは国産のミノーで最も明快な泳ぎをしてくるものだからです。

そして昨日、フィッシングパル佐野でかなりの釣果が得られたのはJIB90Fのウェイトレスチューニングを施したウェイキングモデルでした。これは大きくローリングしながら水面で引き波を立てて泳いできます。事実、魚も実によく釣れました。
しかし、ウェイトを抜いてしまっているので、ベイトタックルで投げるには一苦労でした。また、ロングキャストすると巻き始めがどうしても水面下に潜ってしまう。泳ぎも悪くないし魚も釣れるが、ちょっと万人向けではないように思えました。

今後はウェイトバランス等を考慮しながら、いいバランスにならないかどうかチューニングを進めていく予定です。ただ、重心移動システムが仇となる可能性もありますが、もし上手くベストセッティングが見出せたようなら後日報告します。


IKE-P虫 [マイオリジナル]

タイトルにIKE-P虫と記したのですが、実際のところは私は虫パターンの釣りというのはあまりやりません。水郷界隈では、ほとんどそうした釣りの出番がないからです。

ですが、今ではすっかり当たり前となったワームにシリコンラバーを刺すというチューニングは、虫パターンが流行る以前から必然的に行ってきました。その目的としていたものは、ダウンショットリグ用として、シェイクを加えた際に微妙な動きが出せるようにとシリコンラバーでレッグを作っていたのです。

しかし、虫パターンの流行で、ワームにシリコンラバーを刺し通すというチューニングは今や当たり前となりました。それからというもの、私は何か人とは違うものを作りたいと思うようになりました。そんな矢先に何故だか自社から発売されることとなった「虫チューニングニードル」。

確かに便利なツールですが、自分には要らないと思っていました。自分は普通の縫い針でのチューニングに慣れ切っていたからです。ですが、まぁ自社製品でもあるし、人に聞かれることもあるので
一応は購入して何度か使ってみました。そして、とあることに気が付きました。このツールならば縫い針と違って、ある程度の太さのものも刺し通せるのではないかと。

早速、以前から頭の中に思い描いていたものを作ってみました。それがこの「IKE-P虫」。

シリコンラバーの代わりに、ゲーリーのフラスカートを刺してみたものです。こちらの方がワームとレッグの一体感が生まれます。多くの本数を刺して虫を表現するのであればシリコンラバーの方がベターでしょうが、私のようにダウンショットリグを想定したチューニングであれば、むしろ数本に留めておいた方がベターであり、ワーム素材のレッグは実にナチュラルでもあります。

但し、その刺し方には若干のコツがあります。まず、シリコンスカートほどの強度が無いので刺し通す際は切れないように少し慎重に作業する必要があります。
また、シリコンラバーであれば貫通させて左右の両足としますが、フラスカートの場合は左右それぞれ1本づつ刺してやる必要があります。当然、横方向に真っ直ぐ刺すと2本のレッグが干渉してしまいますので、それを防ぐためには斜め方向に刺し通すようにするのがコツです。

人とは違う虫を、と考えている人は是非どうぞ。・・・って、ここに公表した事を機に大勢の人が使うようになってしまったら意味ないんですけどね。


浮かせて使うサスペンド [マイオリジナル]

最近はあまりバイブレーションプラグ自体を投げることが少なくなったのですが、私が現時点で最も偏愛しているバイブレーションプラグはTDバイブレーション(107S)です。それも、S(シンキング)のもの。サイレントタイプであればなお良し、といったところでした。

その他、ジャッカルさんのTN、今は無きヴァイパーのライズバッカーも文句なしに合格点の付けられる名品だと思います。

しかしTDバイブはズバ抜けてその所有数が多いのです。何10個と持っている。何せ買う時はまとめ買いをしていましたし,その普及率ゆえに釣り場で拾うことも多かった。

しかし、拾うプラグの多くはSP(サスペンド)タイプのものが多かった。根掛りしたものはフックが朽ちて脱落すればボディー自体は浮いてくるわけですから、当然と言えば当然です。しかしTDバイブ偏愛者の私であっても、SPは使いませんでした。バイブレーションプラグを止めて使うなんてことはありませんでしたし、ルアーのトレースレンジが選べないのが致命的でした。

当然、手元には使う予定の無いTDバイブSPが随分と溜まってしまいました。欲しがる人がいたらあげてしまおうと思いつつ、そのままずっと放置していたのです。

ところが、私の知人がある日面白いものを使っているのに気付きました。フローティングバイブレーションのようなのですが、私が知っている他の製品と較べて圧倒的にキレのいい泳ぎをしていました。おまけにコントロールしやすい自重であるらしく、立ち木周りやシャローストラクチャーにバシバシとアキュラシーキャストを決めていました。何より驚くべきは、立ち木にサスペンドしていたと思われるバス達が、このプラグに次々とアタックしてきたのです。その釣れ具合たるや、他のものでは太刀打ちできそうもないのは明白でした。

実はそのプラグ、TDバイブレーションSPのリアフックを取り去ったもの。

早速私も真似をさせてもらい、TDバイブSPのリアフックを取り去ってみました。すると確かに、テールをやや水面上に出した姿勢で浮くのです。しかも、リトリーブ時のバランスもほとんど崩れない。TDバイブレーション本来のキレのある動きも泳ぎだしの素晴らしさも、そのままだったのです。コレはいい!

もちろん、すぐさま実戦投入。ロングキャストしてグリグリ引いてくるのも悪くありませんでしたが、ショートレンジでのマシンガンキャストが最高に効きました。シャローのストラクチャー周りを攻めるにはシンキングバイブレーションは向いていません。まさにフローティングバイブレーションならではの活躍場所と言えました。

例えば、アシ際目掛けてキャスト。着水したら即座にロッドで連続ジャーク。近距離の場合は、ジャークする度に『ジャーッ・ジャーッ』というラトルサウンドが聞こえてきます。そして魚がヒットした時は、『ジャーッ・ジャーッ・ジャ!!』というサウンド変化をも楽しむことが出来ました。

TDフローティングバイブレーション。コレは効きますよ。


染太郎 [マイオリジナル]

これまでも何度かワームの染色ネタを出しているのですが、これをやってみるとかなりの面白さ。私の場合は色だけでなく、煮込んで柔らかさを増してみたりフィッシュフォーミュラに漬け込んでみたり。シリコンラバーを本体に刺すなんていうチューニングは虫パターンが流行る以前からやっていました。自分は自他共に認めるスーパーワームフェチであろうと思います。

わざわざ染色などしなくとも、市販されている中でお気に入りのカラーを購入すればそれで済むことでもあるのですけど、部分的に染めたい、市販されていない色にしたい、セール品のワームを有効活用したい、といった利点があるのです。

基本ベースとするのは、透過系であればクリアー系。ゲーリーヤマモトのカラーNo.でいえば#000(クリアー)か#187(クリアーペッパー)です。ダークトーンに仕上げたいというのならスモーク系の#002(ソリッドスモーク)や#150(スモークペッパー)を用いるのがいいでしょう。こうしたクリアー系やスモーク系のカラーはそのままでも非常に釣れる色なのですが、その人気は今一つなためショップによってはセール品になっている場合があります。これは迷わず買い溜めしておくことをお勧めします。

そして、非透過系のアピールカラーを作りたいのであれば#036、#316といったソリッドホワイト系がおすすめです。この他、ベースとなるカラーについてはまず自分がどういった色を作りたいのかによります。例えば以前紹介した「緋鯉オレンジ」はベース色が#317(グローチャートリュース)を赤で染めたもの。黄に赤を混ぜるとオレンジになる原理を利用したのです。この場合、白をオレンジで染色しても良いのですが、発色度合いが前者の方が際立っていると思えたため、私は#317を使ったのです。

それでは、私の作品集をお見せしましょう。

・ 緋鯉オレンジ

#317を赤で染色
ベイトフィッシュに緋鯉を入れているエリアフィッシング用に作成。検証はこれからです。

・ ツートン(ウォーターメロン/パンプキン)

#187を茶と緑で染色
水の色を選ばず実績大。

・ パンプキンフレーク

#136を茶色で染色
あまり今時のカラーではないと思われるでしょうが、水郷界隈ではかなり釣れる色です。

・ バイオレットパープル

#150を紫で染色
ゲーリーのカラーにはない不思議なカラー。その実力は現在確認中

・ コーク

#002を赤で染色
カットテールには#331がないのでこれを代用します。

・ エメラルドウォーターメロンペッパー

#150を緑で染色
市販されている#194などとは色合いの違うウォーターメロンペッパーとなっています。

上記に挙げた色はあくまでほんの一例に過ぎません。市販されていない自分だけのカラーで爆釣を堪能あれ。


スティンガーリグ [マイオリジナル]

今日はゲーリーイカの新リグを紹介しましょう。新リグといっても、私の個人サイトではもう数年前から掲載しているものなので実際のところは新しいものではありません。

その名は「スティンガーリグ」。たまたま昨日のガイド中も活躍したので本日の紹介と相成りました。

このリグは、イカのフラスカートアクションを最大限に引き出すことの出来るリグです。しかも、移動距離が極めて少ない。一箇所で誘って喰わせるためのリグです。だからその出番となるのは、バスがストラクチャーにタイトに着いており、かつボトムでバイトしてくる時です。

用意するものは、イカ4インチ、オフセット式ワームフック、ダウンショット用シンカー(ハリス留めの付いた物)。フックサイズはとても重要です。ワームにセットした際、その末端の余裕が2~3mmである必要があります。一例として、キールバランスフック#1を挙げておきます。

イカ4インチは逆刺しで使うこととなります。フラスカート側からフックをセットして下さい。その際、イカの頭部側にダウンショットシンカーを刺し、そのハリス留めの中をフックが通るようにして下さい。それで完成です。

では早速使ってみましょう!キャストするとその投げやすさにまず感動します。テキサスリグなどと違い、ワームの先端にシンカーがあるのでその飛びは抜群です。着水~フォールでは、ボトム目掛けて一直線にフォールします。だからフォール途中でバイトがあるような日は、このリグを使うと逆効果なので注意。
また、先端にシンカーがあることで、かなり混み入った隙間へもスルスルと落ちていきます。軽いシンカーで、ここまで混み入ったストラクチャーにネジ込めるのも、スティンガーリグならでは。

そして着底した瞬間、バッとフラスカートが開きます。バイトが最も多く出る瞬間です。その後は細かいシェイキングで誘って下さい。フラスカートがイソギンチャクのような動きを醸し出し、バスを誘います。

さて、スティンガーリグの名の由来とは?それはシンカーをワームに直接刺して(刺す:sting)使う方法であるからです。

・・・というのが、一応の対外的な理由。でも本当の理由は、発案者である私がスティンガーだから。
TV朝日の人気番組「ロンドンハーツ」に昔あったコーナーで、自分の彼女をナンパしてもらい、その浮気心を確かめるという「俺の彼女をナンパしてくれ」というものがあったのですが、その中でナンパ担当役であったのが「スティンガー」(主にホストの人が担当していた)。
私はその私生活の自由奔放さゆえ、スティンガー扱いされているわけです。未だに独身を貫く遊び人ですからねぇ・・・


エビちゃんテール [マイオリジナル]

巷ではエビちゃんブーム。ファッション誌もTVドラマもマックのメニューも、フジのデジカメも。自分的にはあんまりタイプじゃないけどなぁ・・・

で、その流行りに乗ったわけではないですが昨年から色々と試行錯誤しているのがこの「エビちゃんテール」。

事の始まりは、スモールマウスを狙ってスライダーバスグラブのグラビングバズを使っていた時のこと。この釣り方は魚のストライクが視認できる上、勝負が早いので大好きな釣り方です。ところが、派手な水飛沫を上げてヒットしてくるのは良いのですがなかなかフッキングできない事も多いのです。
出たッ!・・・乗らない。また出たッ!・・・また乗らない!
こんなことの繰り返しで、全てのヒットをフッキングに結び付けていたらどれだけ魚をキャッチできたのだろう?と思ってしまったのです。

フッキング率を上げようと、最初のうちはスライダーグラブにトレーラーフックを装着したりしていましたが、やはりシステム的にスマートな印象がしません。実用的にもイマイチと思えました。

そこで考え出したのがこの「エビちゃんテール」。「エビちゃん」の正体はCAシュリンプミノーというアクリルソリッドのルアーです。もちろん硬いのですけれどこの透明感はワーム以上です。

テールのトレブルフックは取ってしまい、その代わりにシングルフックを装着し、それにスライダーバスグラブのテールを装着して出来上がり!これなら魚が出た瞬間にベリーのトレブルフックに掛かるでしょう、多分。

引いてくると適度にローリングもしていていかにも釣れそう。もちろん、問題なく水面を引いて来れます。ところが、テストに行った日に限って釣れないんですな、これが。本家スライダーグラブにもほとんど出ないという厳しい日にばかり当たってしまっているので、まだエビちゃんテールの本当の実力はわからずじまいなのです。

今年はまだほとんどスモールマウス狙いに行っていないのですが、もちろんこれから入念にテストしてみるつもりです(あくまで個人レベルのものなので、販売予定等はありません)。果たして私のスモールマウス狙いに、エビちゃんブーム来るか?!


黒ちゃんリグ [マイオリジナル]

ほんの一時期ですが、河口湖でもディープのクランキングが注目を浴びたことがあります。とはいえ、完成されたディープクランクがあったわけではなく、キャロライナリグでの使用といったところでした。河口湖の場合は魚のレギュラーサイズ的にも大型プラグはマッチしませんでしたし、何より求められる深度が時には7~8mにも達したため並のプラグでは攻略不能だったのです。

この釣り方は非常に難易度が高かったものの、それゆえに他に同じような釣り方をする人間とバッティングすることがありません。爆発力も備えており、過去にJBジャパンスーパーバスクラシックを制した桂川到プロ、ワールド野尻湖戦を制したSHINGOプロもクランキンキャロを駆使しての勝利だったと記憶しています。

かくいう私も、実はクランキンキャロの使い手でした。とはいえ、トーナメントに実戦投入なんていう格好いいものではなく、中学生時代の事です。バスは沖にも居るはずだと思い込んでいた私は日中になると、ラパラのF9をナツメオモリのキャロライナリグで沖に向かって遠投していたのでした。しかしそれでちゃんとバスを釣りましたし、豊島園のレインボーまで釣っていました。しかもその釣り方を雑誌「TACKLE BOX」に投稿したところ見事に採用、掲載されたのでした。だからある意味、私はクランキンキャロの元祖?なのです。

しかし、クランキンキャロはシステム自体がどうもスマートではなく、キャスト時の糸絡み等、まだ完成域にあるものとは思えませんでした。早急にメーカー製の既製品が登場が待たれましたが、そうこうしているうちにディープへの注目が薄れ、現在に至ります。

以前記したシンキングクランクもこうした背景のもとに開発を進めていましたが途中でJBルールが改訂され、長距離のドラッギングが出来なくなったり、着水後にリールから手でラインを出せなくなる(=リールのスプールからラインを引き出すだけの自重がルアーに求められた)など、開発の難易度はたやすいものとは言えない状態でした。

そんな折、スミス契約プロの黒沢孝さんにBasser誌の取材の話が舞い込んできました。テーマは「ディープ」。黒沢さん自身はどちらかといえばシャローマンなので、取材依頼が来たのはいいが、このテーマにはちょっと困惑してしまったようでした。取材地は確か山中湖であったと記憶していますがなかなか本人の思うようにはいかず、苦労したと耳にしていました。

しかし、出来上がってきた記事の中には彼が独自にチューンアップした、ディープ攻略用プラグの姿があったのです。彼との親交がある私でさえ、誌面で初めて目にしました。こんな隠し玉を持っていたとは・・・。

ベースモデルは、エリアトラウト用のクランクベイト「カミオンSR」。ベリーのフックを取り去り、その代わりにダウンショットリグ用のタングステンシンカーをセットしたものです。

う~む、これは盲点でした。プラグ自体にウェイトを仕込もうとするとどうしても泳ぎがガクガクと縦泳ぎしてしまったり、バランス良くは泳がないものです。しかし、この方式ならば泳ぎ自体は多少弱くはなってしまうもののバランスを崩すことはない。ディープへも、問題なく送り込める。しかも、扱いやすい。さすがはワールドプロ、自分の苦手な部分もきっちりと試行錯誤していたようです。

このリグ、実際に使ってみるとディープエリアのバスは言うに及ばず、川で使うのにもいいし、エリアトラウトで遠投して使うのも非常に効果的です。もしかしたらチヌにもいいかもしれませんね。もし流行ったとしたら「Mリグ」のように、発案者のイニシャルを取ってKリグ・・・?でもそれじゃMリグと紛らわしいから、思い切って「黒ちゃんリグ」と命名しましょう!


シラススピン [マイオリジナル]

何だこれ?以前記事のあった「ジェスティースピン」と大して変わらないのでは?と思われてしまうかもしれません。確かに、その通りです。ただ、サイズ的にはだいぶ小型になりますのでエリアフィッシング及びスモールマウス用にはこちらの方がベターだろうと思います。

これの本体は、春に発売されたばかりの シラスミノー48リップレス LLS というルアーです。本来はメバル用のシンキングリップレスミノーなのですが、これにバイメタルスピン15g用のスペアーブレードを装着させてみました(もう1サイズ小さいブレードの方がベターだったかもしれません)。

すでに実戦投入しているジェスティースピンはまずまずの戦績を残しつつあるので、このシラススピンもかなり期待しつつ、早速昨日のフィッシングパル佐野釣行で実戦投入。使ったタイミングとしては、ジェイドMDで魚をキャッチし続けた後、アタリが遠のいてきた頃にスパイス的に入れてみました。

すると、いきなり連続ヒット!これは凄い!!しかし魚がスレるのも早いようで、何本かキャッチした後は釣れなくなってしまいました。この日は平日だったにもかかわらずお客さんの数も比較的多かったので、移動しながら釣るというわけにはいかずにずっと同じ場所で投げ続けるしかなかったのですが、もし移動しながら釣っていったのなら、このルアーでかなりの数の魚がキャッチできたはずだと思っています。

ある程度沈めてから引いてくるのが基本的な使い方ですが、このルアーの最大の武器は超デッドスローリトリーブでもしっかり機能するという点にあります。サスペンドシャッドなどよりも、さらにスロースピードで機能させることが出来るのです。これは魚の動きが鈍い時期でもかなり効くはずです。ゆっくりとリーリングしても良いですし、ロッドストロークでズル引きのように引いてきても、どちらでもOKです。

ただ扱いの難しい点としては、メタル系のテールスピンジグのように着底を明確に感じにくいという点です。おまけに、根掛かりにはかなり弱いです。少し沈めてから巻くつもりで沈めていくと、知らぬ間に着底していてそのまま根掛かり、なんてことが何度かありました。だから、水深や地形を熟知した場所で使用するか、ボトムトレースは意識せずにサブサーフェイス的な使い方がお勧めです。

もうちょっと改良点はありそうですが、近いうちにスモールマウス用にも実戦投入していく予定です。セイゴやメッキ相手にも、かなり良さそうな気がします。ジェスティースピンもそうですが、こんなルアーはまだほとんど誰も使っていませんから、その威力を実感するなら今のうちですよ。


ジェスティースピン [マイオリジナル]

昨日の釣行ではあまり巻き物では釣れなかったのですが、数少ない数本のうちの1本はこのルアーでキャッチしました。TRジェスティーのテールにブレードを付けた「ジェスティースピン」です。市販はしていません。私自身のチューニングモデルです。

昨日は何となく思い立つものがあり、ボックスに忍ばせていたのです。直感的に使ってみたら釣れたというわけです。
昨日キャッチしたバスは、アフター直後のゲッソリ痩せた40cm程の魚でした。おそらく喰ってきたのでしょうが、キャッチした際にはアシストフックのみが掛かっておりスレ掛かり状態だったので写真は撮っていません。その後、小型がヒットしたもののバラシ。よくよく考えてみたら、がまかつのバーブレスフックを付けていました。

そう、このルアー、元々はシーバス用にと私がチューンしたものです。従来の重金属製のテールスピンジグはボートゲームには良いですが、岸釣り、それも遠浅な地形での使用には向いていません。浅いレンジをゆっくりと引くことが出来ないからです。そこで、リップレスシンキングミノーのテールにブレードをと考えたわけです。

実際、近所の川でテストしたところ、シーバスをチェイスさせるところまでは成功したもののフッキングに至らず。テールスピンジグにありがちなブレードへのチェイスでした。そこで今度は、アシストフックを装着。これで万全だろうとシーバスに挑もうとしたら、季節が変わり、近所の川からシーバスの姿が消えてしまい未だにシーバスはキャッチできずにいるものです。

この製品に関して意見をもらおうと、某有名シーバスアングラーの人にもテストしてもらったのですがその反応は否定的でした。確かに、その完成度に至らない部分があるのも事実ですが、私自身は、河口部や干潟エリアでウェーディングしてシーバスを釣るようなスタイルには間違いなく効果はあると確信しています。

実はこのルアー、社内の企画会議で提案をしたことがあります。しかし製品化には至りませんでした。その理由は、コスト。
何せ、プラグ本体+BBスイベル+ブレード+アシストフック。う~む確かに単純計算すれば、定価¥1700を超えてしまいそうです。そんな高価なテールスピンなんて要りませんものね・・・


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