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100Yearsアニバーサリー アンバサダー 3-BOX [リール]

色々な国によってリールの嗜好というのも異なるようで、ABUの100周年記念リールというのも、国によって販売品が違うようです。

イギリスでは5500CDLのセット販売でした。

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格好イイ!!木箱もいいなぁ。

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これは日本でも欲しがる人がいるのではないかな。限定150セットらしいので将来的にはプレミアも付きそうなリールですね。

ただ、価格は1999.99イギリスポンド。日本円にして30万円オーバー(汗)。先立つものがありませんので自分には買えませんけれど、もし買ったとしても実際に使う勇気もないです。

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リチウムイオンバッテリーを知る [その他]

以前に複数回リチウムイオンバッテリーについて記したことがあったのですが、ネット検索するとそれらの記事が上位の方に来るらしく、未だに質問や相談を受けることが多いです。でもその質問の答え、既にブログ内に書いてあるんだけどなぁと思うことも少なくないですが(苦笑)。

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リチウムイオンバッテリーを5年以上使った人は日本にはまだいないと思います。ですがリチウムイオンバッテリーが普及し始めてから数年が経ちました。様々な人の見解や、トラブルの事例もわかってきました。もうそろそろ新しい視点でリチウムイオンバッテリーを語ってもいい段階に来ているのではないでしょうか。

だって未だに、どの種類のリチウムバッテリーなのかすら明記せず、ただ単に軽いだの速いだのとうたっている製品もあります。それも日本のメーカーでです。そんなの当たり前!鉛のバッテリーがクソ重いものだったんだから。少しキツイ表現ですが、釣り人の無知に付け込んだ売り方に思えてなりません。乾電池だってマンガン乾電池かアルカリ乾電池かくらいちゃんと明記して売っています。
ちゃんと種類を明記して、その特性まで踏み込んで説明しているのはオオツカさんのリチビーくらい。他はどれも説明不足だったり、特性に関してウソばかり書いてあるところさえあります。

じゃあどれを選んだらいいの?それは個々のアングラーが何を重視するかによります。だから知っておくべきはリチウムイオンバッテリーの銘柄以前に「種類」とそれらの「特性」です。

【リチウムイオンバッテリーには3種類ある】

リチウムイオンバッテリーはどれも同じというわけではありません。種類があり、それぞれに特性が異なります。厳密に分けると種類も多いのですが、市販品では3種類が多く見られます。

■ 3元系リチウム
ニッケル・マンガン・コバルトを使っているのでNMC系と呼ばれることもありますが、一般的にLi-Ionと表示されているバッテリーはこの3元系リチウムであることが多いです。

■ リン酸鉄系リチウム
LiFePO4と表記されるバッテリーです。

■ チタン酸リチウム
LTOと表記されるバッテリーです。急速充電が可能なのが最大の特徴で、安全性、低温下での安定動作にも優れているのですが、日本のメーカーでエレキ用として販売されているものはないと思います。価格もかなり高額なので一般的ではありませんが、ここでは性能比較という意味で掲載とします。

【軽さ比較】

ここでは12v100Ahを比較のための基準としました。表の中の重量表記は同一メーカーでの一例です。メーカーにより差異はあります。

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最も軽いリチウムイオンバッテリーは3元系のバッテリー(Li-Ion)です。12v100Ahで7kgで、これが80Ah、60Ahとなると5kgを下回るものさえあります。軽さを重視してリチウムイオンバッテリーを選ぶのならば、ダントツで3元系となります。

次いで軽いリチウムイオンバッテリーはリン酸鉄系のバッテリー(LiFePO4)です。3元系では軽すぎてボートの安定性が、というのであれば意図的に少し重いリン酸鉄系、特にその中でも少し重いものを選んでみるのも手です(12v100Ahで15kgというバッテリーもあります)。だって、軽過ぎるから鉛のバッテリーも積む、なんて本末転倒な話ですから。

チタン酸リチウム(LTO)はリチウムイオンバッテリーの中では重い方です。とはいえ、鉛のバッテリーよりは軽いですが。

【パワー比較】

ここでは12v100Ahを比較のための基準としました。表の中の重量表記は同一メーカーでの一例です。メーカーにより差異はあります。
また、表内の電圧は理論上の計算値ですが、実際にはこれよりも高い場合がほとんどです。12.8v→13.2v 等。パワーと記しますが、理論上は電圧(電力)が高いほどエレキが速くなりますのでパワーと表記させていただきました。

まず知っておいていただきたいことは、リチウムイオンバッテリーを構成する際にキッチリ12vに合わせることは出来ないということです。これは内部のセルの電圧がそれぞれ決まっているため。3元系のセルは1個が3.7v、リン酸鉄系のセルは3.2v、チタン酸系のセルは2.4vと決まっているのです。これを複数構成として12vに近付けています。

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最もパワーのあるバッテリーはリン酸鉄系のバッテリー(LiFePO4)です。3.2vのセルを4個の構成で12.8vが理論値です。実際には13vを超える場合がほとんどです。12vエレキで使用する際は、やや電圧が高いということを頭に入れておいて下さい。電圧が高い分やや速いのかもしれませんが、ハイパワーで使い続けるとその分焼き付き易いということです。
また、12vのリン酸鉄系バッテリーを並列繋ぎにしては駄目です。12v×2=24vとはなりません。実際には24vを大きく超えることがあるので機材の破損に繋がります。

3元系のバッテリー(Li-Ion)はパワーはありません。船の重さが軽くなる分の相殺があるとはいえ、鉛のバッテリーよりも遅いのでは?と感じるケースもあるはずです。
3.7vのセルを3個の構成で11.1vが理論値です。実際にはこれよりやや高いですが12v未満となることが多いです。よく「リチウムは鉛のバッテリーより速い」と言われますが、それはリチウムイオンバッテリーが全て速いのではなく、あくまでリン酸鉄系のバッテリー(LiFePO4)が速いだけです。

【安全性比較】

まず明記しておきたいのが、リチウムイオンバッテリーが過充電や過放電、熱暴走しないためにBMSという制御基板が入っているということです。つまり、正常に使用している範疇においてはリチウムイオンバッテリーは安全だということです。ところがバス釣りで使う場合、バッテリー内への浸水や、衝撃、ケースの破損といったリスクの可能性がゼロではありません。

以下に示す安全性評価は、あくまでそうした「想定外」のケースが発生した場合に、内部構造がどのような化学変化を起こしどのような症状を引き起こす可能性があるか、という視点で読み進めて下さい。

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最も安全性の高いリチウムイオンバッテリーはチタン酸リチウム系のバッテリー(LTO)です。仮にバッテリー温度が300度を超えても熱暴走を起こしません。外的要因が加わって破損をしたとしても同様です。
ただ、前述したように非常に高額なものとなります(3元系の約2倍)のでエレキ用としては検討対象外になるかと思います。

次いで安全性の高いリチウムイオンバッテリーはリン酸鉄系のバッテリー(LiFePO4)です。リン酸鉄系のバッテリーが熱暴走を起こした場合、温度が267度まで上がる可能性があるが発煙レベルに留まることが多く発火リスクは低いとされています。また外的要因により破損をした場合には熱暴走の恐れはありません。最悪、煙が出る恐れはあっても発火したり爆発する危険はほとんどないと理解しておけばいいでしょう。

3元系のリチウムイオンバッテリー(Li-Ion)の場合は熱暴走を起こすと温度が429度まで上がり、発煙のみならず発火の恐れがあります。また外的要因が加わり破損を起こした場合には熱暴走を起こす可能性があります。熱暴走を起こした際には水素、一酸化炭素、二酸化炭素のガスを発生するため爆発する恐れがあります。

参考までに記しておくと、リチウムイオンバッテリーが発火した際には「大量の」水をかけるのが釣り場での現実的な対処となります。少量の水では発熱と水素の発生を起こしますが、大量に水を掛けることで発熱を上回る冷却を促進することが重要との事です。

リチウムイオンバッテリーは1種類ではなく、それぞれに特性が異なるということを知っておいて下さい。そして、自分自身に合ったリチウムイオンバッテリーを選んでもらいたいと思っています。

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