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中国製リチウムバッテリーを考える・7 [その他]

ここにきて中国製リチウムバッテリーの購入を検討していた人が多いようで、私の元にも色々と相談が寄せられていました。皆さん、くれぐれも自己責任でどうぞ。

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■リチウムバッテリーはいつ買うべき?

11月11日はAli Expressのセールだったこともあってこのタイミングで買うべきか悩んでいる人もいました。それに対する私の見解は
「冬でも釣りに行くのであればセール日に購入しても良い」
というものでした。

実際のセール価格も確認しましたがリチウムバッテリーの値引き率は僅かなものでしたので、あえてセール時に慌てて購入するほどのものではないと思いました。そして価格以上に、中国から直接バッテリーを購入する際に重要な事項があります。

■届いたらすぐに使ってみることが大事

中国からリチウムバッテリーを購入する上で非常に大事なこと、それは「届いたらすぐに使ってみる」ということです。具体的には3日以内が望ましい。Ali Expressに受け取り確認をする前に、ということです。

その理由としては、万が一製品が不良品だった場合のことを想定しています。不良品判定が受け取り確認を出した後、さらにそれが商品到着から1ヶ月以上経過していた場合、返金請求をするのにかなり不利となります。だからなるべくすぐに、不良品か否かの判断を下す必要があるのです。

もし11月11日のセールで購入していたとすれば、自宅に届くのが12月になると思います。私は12月だと喜んで釣りに行く人間ですが冬の間は釣りに行かないという人も多いでしょう。でも、それでは駄目なのです。もし春から釣りに行こうと考えているのならば注文するのもそれに合わせた時期をお勧めします。シーズンインに先駆けて早目に買っておこう、というのは私はお勧めしません。

それでも、どうしてもしばらく釣りには行きそうもないということであれば、最低限、自宅での動作確認と充電に問題がないかは確認して下さい。

■バッテリーは不良交換が出来ない?返金が望めない?

まず最初に断っておきますが、中国製とはいえバッテリー自体の不良品が届くというケースは特別多いわけではありません。ほとんどの場合は何の問題もないものが届くはずです。私が知る限り、中国製だからという先入観を持ちすぎているために疑心暗鬼になってバッテリーの不良を疑ってしまっているケースの方が多いです。

以下は、もし届いた製品が不良品だったら、というレアケースを想定して読んで下さい。

仮に、製品到着後すぐに不良品と判断が下せたとしてもリチウムバッテリーの場合は製品交換もしくは全額返金というのはほぼ望めません。それは輸送上の規定により日本から中国にリチウムバッテリーを返送することが極めて難しいからです。返品自体が出来ないため交換も出来ませんし、せいぜい部分返金程度しか望めないのです。これは中国からリチウムバッテリーを購入する上でのリスクの1つとして知っておいていただきたいです。

なお、内容物をリチウムバッテリーだと明かさずに詐称すれば中国への返送自体は可能だと思います。ですがもしその発送途中に何か事故でも起きたりしたら、その責任を問われることになるでしょう。人生終わってしまいますので、それは絶対に止めて下さい。

■中国製リチウムバッテリーは修理が可能!!(全てではありません)

製品が不良品だった場合、或いは使用しているうちにリチウムバッテリーを壊してしまった場合。国内メーカー品であれば相応の保証が受けられるでしょう。では、中国製リチウムバッテリーは廃棄するしかないのでしょうか。

その答えはNo!です。

日本ではリチウムイオンバッテリーがいろいろな形で普及しています。ノートPC、電動アシスト自転車、電動工具、電動車椅子、医療機器などです。当然、それに伴う商売をされている会社も色々とあるわけで、その中にリチウムイオンバッテリーの再生を手掛けている会社もあります。具体的には、不具合のあるパーツ(セル、BMS)を交換してバッテリーの再生を図るというものです。その中には、中国製リチウムバッテリーを診ていただける会社もあります。

実は私も一度バッテリーを診ていただいたのですが、非常に業務が立て込んでいるようで修理依頼から3ヶ月程度掛かりそうだと言われました(実際にはそこまでかかりませんでしたが)。ですので具体的な修理業者さんに関してはここには明記しませんが、「リチウムイオンバッテリー」「修理」等で検索されてみると複数の業者さんがヒットしますので、必要が生じたらあたってみるとよいでしょう。

なお、どのようなバッテリーでも、どのような不具合でも修理が出来るのかどうかは私も確認し切れておりませんのでご了承下さい。

■リチウムバッテリーの新時代

自分でパーツ(ハードディスク、CPU等)を組み合わせてPCを自作してしまう器用な人が居ます。グリットデザインのNさんとか(笑)。
リチウムバッテリーに関しても、ボックス、セル、BMS基板で構成されており、それぞれのパーツ単体でも販売されています。適正なパーツを選んで組み立てられる技術と知識さえあれば、自作リチウムバッテリーも充分可能と考えています(実際に自作している人もいます)。

リールやエレキの改造や修理をこなすチューナーさんがいるように、近い将来はリチウムバッテリーのチューナーが出てきてもおかしくないと思います。勿論、メンテナンスや修理などもたやすくこなしてしまうでしょう。今後はそれを仕事にされる人も出てくるのではないかな。危険物取扱の資格は必要でしょうけど。

バッテリーのパーツもどんどん新しいものが出てきています。半年前に販売されていたものが、今はもう新しいものに切り替わっている。これはパソコンの世界と同じかもしれませんね。
価格破壊もどんどん進んでいます。今はもう、ボイジャーと同程度のスペックのリチウムイオンバッテリーが充電器込みで¥30,000以下で買えるようになってきました。レンタルボートに限って言えば、もうボイジャーを買う理由が見当たりません。

エレキ用途のリチウムバッテリーは、まだスタートしたばかりの段階だと思います。選択肢が少ない上に、多くの釣り人が専門知識がないままにバッテリーを選んでいる気がします。中にはリチウムの種類すら明記していない国産品まであるのはさすがにどうなのかと思いますが・・・。
リチウムにも幾つかの種類があり、それぞれの特性、メリット・デメリットがあります。安全性を取るか、軽さを取るか、充電の速さを取るか。防水性はどうか。本来であればそうした要素を元に選ぶことが理想だと考えています。アングラーのスタイルに合ったバッテリーをということです。

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