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ビワーの奇跡 Sトラウト7.5F [Biwaa]

ルアーマガジン7月号の企画で、3種類ほどハードルアーを選んで欲しいとの依頼があり、コロットSRフラットA、そしてビワーのSトラウト7.5Fをセレクトさせていただきました。

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立ち読みしないで買って下さいね(笑)。

正直なところ、自分自身はプライベートの釣りでビッグベイトをずっと投げ続けているようなことはほとんどありません。追尾してくる魚の有無で広範囲のエリアを絞り込みたい時に使うくらい。ストロングスタイルの釣り人ではないのです。

とはいえ一応は業界人のはしくれでもあるわけで、評価の高い製品は買ってみたりもしますし、今一つ納得がいかない場合はウェイトを追加してシンクレートをいじってみたり、本体の一部を削って可動域を拡げてみたりというのは試していました。この辺はもう、魚を釣るとかというよりもオタクレベルの趣味に近いです。

そんな折、元々はOFTさんで販売をされていたビワー社の製品をスミスで引き継いで販売することになりました。それが昨年の事です。自分はそれまでビワー社の製品を使ったことがありませんでした。ですが今後はスミスが日本での販売元になるということで、商品に関してもある程度知っておかなくてはいけないことから各製品を購入して使ってみました。

Sトラウトセブンをそれなりに使い込んでみたのですが、それは自分のイメージする釣りとはかけ離れているものでした。
そもそもビワー社はバスのみならずパイクなども想定してマルチジョイントベイトを製造しています。そのため、比較的沈みの速いルアーが多い。それはそれで使い道はあるのですが、自分はもっとスローに動かしながら喰わせのタイミングを織り交ぜて使いたいと思っているので、そのような使い方に上手くマッチさせられないのです。
(注:悪いルアーだと言っているわけではありません。使い方の問題)

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そんな中、1つだけズバ抜けて凄いと思えるものがあったのです。それがSトラウトの7.5F。フローティングモデル。

一番最初に投げた時、ただスローに巻くだけでクネクネと蛇行しながら泳いでくる姿を見て鳥肌が立ちました。8連結ボディーが生み出す泳ぎの滑らかさは伊達ではありませんでした。それまで2~3連ジョイントのルアーの可動域を向上させて使っていたのが馬鹿らしく思えるくらい。
これはもうハードルアーの動きじゃない。管理釣り場などで弱ったニジマスを見掛けることがありますが、完全にそれと見間違わんばかりです。

そしてリトリーブを急停止させると大きくボディーを翻します。魚の捕食スイッチを入れられるアピールポイントとなるはずです。

文字だけではそのインパクトが伝わらないと思って家の近所で動画撮影してきました。
(片手にロッド、片手にカメラで撮影しているのでちょっとぎこちないですが)



凄くないですか、この泳ぎ。

ところがビワー社としてはシンキングモデルを主力としているようで、フローティングモデルは風前の灯火状態。いつ廃盤になってもおかしくない。4サイズあるSトラウトでフローティングがラインナップされているのは最も大きな7.5インチのみで、しかも1色(ニジマスカラー)しかない。
個人的にはシンキングモデルじゃなくて絶対にフローティングでしょ!ウェイトチューニングでスローシンキングにも出来るのだし。

それと7.5インチは関東のバスにはどう見てもデカ過ぎる・・・

ということで、ビワー社のCEOには6.5インチと5.5インチのフローティングモデルを是非作ってくれ!!とリクエストはしてみたのですが、先方もコロナウイルスの騒動で試作を進められる状況ではなく明確な回答は得られずじまい。

Sトラウト7.5Fほど動きが柔らかいビッグベイトは他にはありません。3連・4連では8連結には遠く及ばないのです。自分はもう他社のビッグベイトは要らないとさえ思っています。Sトラウト7.5Fと比べてしまうと泳ぎの点で明らかに見劣りしているから。

7.5インチでも大きくないよ!という方は是非ビワーのSトラウト7.5Fをお試し下さい。自分はもう少し小さいものが欲しいので、何とかビワー社を説得してみたいと思います。

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スミス フラスカート [スミスルアー]

ゲーリーヤマモトのフラスカートをデザインした人は天才だと思っています。それはなぜかというと本数を24本に設定したから。

24本というのはボリューム調整が綺麗に出来る。そこが素晴らしい。
  • 半分のボリュームにしたかったら1本おきにカット、12本を残す。
  • もっと減らそうと思ったら2本をカットして1本残して~8本を残す。
  • さらに減らそうと思ったら3本をカットして1本残して~6本を残す。

そうした間引き方をしても端数が生じず均等な仕上がりになる。24というのは2でも3でも4でも6でも8でも12でも割り切れますから。他の本数だとこうはいかない。

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1986年にはスミスオリジナルブランドでフラスカートを発売していました。この時点では既にスミスでゲーリーヤマモトのフラグラブを取り扱っていたのですがゲーリーヤマモトブランドとは無関係の製品です。

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気になる本数は、残念なことに片面25本(苦笑)。

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(左:ゲーリーフラスカート 右:スミスフラスカート)

ゲーリーヤマモトのフラスカートと異なる点は、中央部に穴が開いていることです。ここにグラブを通して使う。つまりフラスカート自体にはフックが貫通することがない。ルアーごとロストしない限りずっと使える。再利用し続けられるフラスカートだったというわけです。

ただ、アワセるとかなりの確率でズレていましたけどね(苦笑)。

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今思えば半分にカットして片面で使えば丁度良かったのかもしれないですが自分はこれをそのまま(つまり25本の両面で50本の状態)で使ってしまっていました。だってパッケージのイラストもそのように描いてあるんですもの。そうしたらもう、すっごい水の抵抗。使いにくいのなんのということで早々に使うのを止めてしまいました。

スピナーベイトやラバージグに使うラバースカートというと普通のラバー、シリコンラバー、それにフラットラバーなどが思い浮かぶと思います。さらに細いファインラバーなどもあるわけです。そしてそれぞれに適した用途というものが思い浮かぶと思います。例えばシリコンファインラバーだったらスモラバとか。でも不思議と、フラスカートはフラグラブやイカにしか思いつかないですよね。

ツインティーズの影響ではあるのですけど、個人的にはバズベイト用にもアリだと思っています。フラスカートを使うと乗りがいい気がするんです。最近はフラスカート単体での購入が難しいようなので使い古しのファットイカなどからスカートだけ残して保管しています。

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今年の大会協賛に困るの巻 [物申す!]

自分の所属は企画開発課なので一応は製品開発がメインの仕事ではあるのですが、実情としては色々な業務を兼任しています。

その中で、全国あちこちで開催される釣り大会の協賛依頼の窓口というのも自分の業務の1つです。依頼を受け、協賛するかどうかを決め、規模や参加者層などを考慮して協賛内容を決めて荷物を送る。

今年はコロナウイルスの影響が大きくてほとんどの釣り大会が見送りとなり、私のもとに届く協賛依頼も例年の1割程度だと感じます。
それでも私の手元には何件かの協賛依頼書があります。これは一体どういうことかというと、フィッシングショーの会場で直接依頼を受けたものなのです。その時期ですとまだここまでコロナウイルスの影響が酷くなるとは予想していなかったことでしょうね。

実は非常に悩ましいことがあります。フィッシングショー会場で依頼される大会協賛依頼。実際の大会予定日は数ヶ月、時には半年先なんてものがある。担当者(私)はこれを忘れずに頭の片隅に入れておかなければいけないのです、数ヶ月から半年間も。なので出来れば大会協賛依頼は当日の1~2ヶ月位前のタイミングでご連絡いただけるのが一番ありがたいというのが本音です。

タイミングが早すぎるとはいえ、忘れないうちに早々に協賛品を発送してしまうという手もある。でもそれは自分はしません。だって荷物を受け取る側も大変ですよね、大会当日まで何ヶ月も自宅に荷物を置くことになるんですから。家が広い人ならいいでしょうけど必ずしも皆がそうではありません。それに天災などで大会が開催できない可能性も0ではないです。昨年の秋は台風の影響でそうしたケースが多かったです。そんなこともあって、自分が荷物の発送手配をするのは大会まで一ヶ月を切ってからというのが多いです。

そして今、非常に困っていることがあるのです。フィッシングショー会場で複数の大会協賛依頼を受けているのですが、現実的に今シーズンはほぼ中止や延期になっていることと思います。その中止や延期のご連絡をいただけないケースが非常に多い!!

というか、ショー会場で手当たり次第に出展社に協賛依頼を出して、どこに依頼をしたのかわからなくなっているんじゃないのかな?という気がしないでもありませんが・・・。

中止や延期の連絡がないという事は、通常であれば予定通りに開催されるものと理解します。でも、今年の4~6月上旬の開催予定の大会が開催されるとは到底思えない。

果たして協賛品を送るべきか?でも送ったところで大会が開催されないのでは無駄になってしまいますし。確認をしようと思ってこちらから連絡入れても連絡が付かないケースもあってお手上げ状態。結局どうしているのかというと、私自身の判断で協賛品の発送を取り止めているケースが多いです。

大会主催者の人は、メーカーに協賛依頼をしたら、中止・延期となった場合の連絡は忘れずに早目に連絡して欲しいという要望でした。それくらいは責任を持ってちゃんとして欲しいのです。おそらくどこのメーカーの担当者も今年は困っているんじゃないのかな。

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2020-05-25 [日記]

自分の場合は釣具の開発が仕事なのでルアーのフィールドテストは不要不急の外出ではありません。が、傍から見ればただの遊びにしか見えないでしょうからしばらくフィールドには出ていません。会社への通勤以外はひたすら外出自粛を続けています。

ですのでフィールドテストの進捗が滞っている案件があります。なるべく前倒しに進めていきたいのに参った!こんな時、テスト用のプールを所有しているメーカーさんが羨ましい。

もちろん個人的にも釣りに行けないのは非常に苦痛です。本日ようやく全国の緊急事態宣言が解除となりましたが、やはり越県移動は6月19日まで出来ないそうですから自分が本格的にバス釣り再開となるのはまだ少し先のようです。だってバス釣り不毛地帯の埼玉県民なんですもの。千葉県や茨城県、神奈川県にお住まいの方が羨ましいなぁ。

ただ、とりあえずルアーのスイムテストだけは出来るようになりました。早く、早くしないと(焦)。

昨年の秋からず~っと放置したままのマイボート。冬の間にマリーナの方でメンテナンスをしてもらったのですが、それにしても長期間放置しっぱなしです。勿論カバーはしてあるけれど、今頃デッキから草が生えているんじゃなかろうか。以前は猫に侵入されて酷いことになっていたこともあるので心配です。早く見に行きたいのだけれどこればかりはどうにもなりません。

まぁ、学生や自営業の方に比べれば微々たる悩みに過ぎません。
感染の第二波が来ないことを願いつつ、少しづつ元の生活に戻れたらいいですね。完全に元通りにならないものもあるでしょうけど。

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スミスリールグリス 一時モニター募集 [その他]

※募集は締め切りました。

釣り人というのはとことん凝り性なもので、その道で飯を食っているというわけでもない一消費者であっても恐ろしく専門知識に長けている人がいて驚かされることがあります。

昨日紹介したグリスや、オイル類に関してもまた然り。この人、一体何種類のオイル・グリスの特徴を知っているんだろう?と思ったり。
そもそも個人レベルでリール整備に使うオイルやグリスの消費量なんて微々たるものです。1回買えば何年も保つのが普通ですから。だから油脂類に詳しい人は相当な量のオイルやグリスを無駄にしてきているでしょう。試してみて、駄目だとなったらもう使わないでしょうから。

そのような人は釣りというか、リール整備自体も立派な趣味の1つになっているんじゃないかとさえ思えます。そしてそういう人の元には自然発生的に仲間内からの整備依頼が集まってくるようになる。言うなればセミプロの個人整備士さんですね。

そうした個人整備士さんが知り合いにいると非常に助かるのも事実です。まず、感覚的な不具合などを伝えやすい。これがメーカーメンテだと異常なしと判断されて返ってくることもありますから。
それと最近は社外パーツを組んだりして色々とリールをいじっている人もいます。この状態だと基本的にはメーカーメンテは受け付けてもらえない。そういった点でも融通が利く。社外パーツを組んでいる人は少なくないのでこうした個人整備士さんの需要というのは確実にあるのです。

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そうしたセミプロの個人整備士さんに、昨日紹介したスミス「リールグリス」を試していただき、ご意見を頂戴したいと思いました。あくまで私の個人的な自腹企画として一時モニターを募集いたします。

【募集要項】

2~3名を目安に募集いたします。プレゼント企画ではありませんので一時モニター任務をきちんと遂行できる方に限らせていただきます。審査基準が厳しいので採用率は低いですが、我こそは!という方のご応募をお待ちしております。

  • 採用の方にはリールグリスを1個無償提供いたします。その使用感をレポートとしてご報告いただきます。またそのレポートは本ブログ内にて公開する場合があります
  • 整備するリールの台数が多い方を優先して採用させていただきます。販売店にて業務として行っている方からの応募もOKです
  • 整備対象として想定されるリールはルアー用の小型ベイトリール及びルアー用の小型スピニングリールとさせていただきます
  • メーカーの正式なモニター・テスターではありません。支給されたグリスを使い切り次第、任務完了となります

ご希望の方は応募フォームよりご応募下さい

  • 応募締め切りは2020年6月15日までとします
  • 採用者の方には追って返信致します。その際に送付先をお伺いします
  • 採用者にはリールグリス1個を提供します
  • 採用者にのみ連絡を致します。あいにく採用されなかった方にはメールの返信はありません。ご了承下さい

ご応募お待ちしております。どうぞよろしくお願いいたします。

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スミス リールグリス [自社製品]

現行のレボシリーズは4世代目です。自分も現行品は3台使っています。その一方で初代レボのSTXもまだ使っています。購入したのは2007年ですからもう13年も使っているという事になります。一時期一線からは退かせていたのですが、重量級のルアーを使う釣りにはかえって初代モデルの方が剛性感があって向いていると思い、ビッグベイトの釣り、ヘビーテキサスリグを使うロックフィッシュの釣りにまた持ち出すようになったというわけです。

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ここのところコロナウイルスの為に休日でも外出することが出来ないので自宅でリールのメンテナンスをしたりしています。

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パーツクリーナーで洗浄した初代レボSTXのメインギア。さすがに新品の頃の滑らかさは失っていますがまだまだ全然使えるレベル。ジュラルミンギアの巻き心地はコリコリしていて好きになれませんが、アブのブラスギアは巻き心地が滑らかで長寿命。軽さを重視するならジュラルミンギアになりますが、自分はアブのブラスギアが大好きなんです。

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ギアを長持ちさせようと思えばグリスアップは必須です。ただ正しいグリスアップをしている人が少ないようにも思えます。古いグリスには金属粉などが混ざっているので、そのまま使うことは好ましくありません。古いグリスが黒く汚れているようであればそれを綺麗に落としてから新しいグリスを塗布することが好ましいです。そうなるとある程度リールを分解できるスキルも必要です。

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今年から新しいグリスを使っています。ストレート過ぎる製品名ですが、スミス「リールグリス」

あれ?スミスってIOSのギアグリスも売っていますよね?はい、その通りです。こちらもよろしくです(笑)。でもIOSギアグリスがあるのだからわざわざスミスでグリスを作る必要はなかったんじゃない?

それはIOSのギアグリスがなかなか生産が追い付かず、販売店さんから「注文しても入らない」と散々クレームを受け続けていたのが1つ(苦笑)。評価が高い人気商品ゆえの悩みというか、何というか。

そしてもう1つは、IOSギアグリスよりも少しだけ巻き感が軽く仕上がるグリスが欲しいという要望があったためです。
その要望を出している方と言うのはですね、多分塗っているグリスの量が多いんです。使用量はほんの少しでいい。と言っても、ある程度の量を盛ってしまう人が多いんですよね現実的には。

スミス「リールグリス」はかねてよりスミスと付き合いのあるケミカル製品専門メーカーとの共同開発から生まれた製品です。過去にSPLという釣具用潤滑剤も共同開発しています。

自分が直接開発に携わったわけではないのですが、バスアングラーからの要望として高温下でも溶解しにくいものが欲しいというリクエストは出させていただきました。というのも、炎天下の車内にロッドを積んだままの人というのが結構いると感じるからです。また、海釣りの人が使用後にシャワーでリールを洗浄したりしますが、中にはお湯をかけてしまう人がいます。気持ちはわかりますがグリスがギア面から溶解してしまう原因でもあります。

スミスリールグリスは特殊合成油をベースとしてPTFEを高濃度配合、増ちょう剤にはシリカを使用。

って何のコッチャという感じですが、PTFEというのはフッ素樹脂の1つ。固体の中で最小の摩擦係数を持ち潤滑性に優れているのと、耐熱性にも優れている素材です。これを高濃度配合することで高い潤滑性を持ち、熱にも溶け出さないグリスとなります。増ちょう剤というのは基油を半固体化させるものです。

結果的に、滑らかでしっとりとした巻き心地となります。同量を用いた場合IOSギアグリスよりも巻き心地はやや軽くなります。塗布量はIOSギアグリス程シビアではありませんが、このグリスにしても盛りすぎには注意です。歯面への馴染みが良いので少量で十分に行き渡ります。

-10度~230度までの温度に耐えられます。人間が耐えられないのでそこまで高温じゃなくてもいいですけど(笑)。炎天下の車中や厳寒期での使用でも潤滑機能を保持します。

耐水性能、防錆性能に優れています。まぁ、うっかりリールを水没させたりした場合、少しだけ時間稼ぎが出来ますよ程度に考えておくのがいいかと思います。

付着性に優れる。ギア歯面に良く馴染んで広がります。グリス切れを起こしにくい。

個人的な好みの部分も大きいですがベイトリールのギアに関していえば、ブラスギアはスミスリールグリス。ジュラルミンギアもしくは少し摩耗したブラスギアはIOSギアグリスがお勧めです。

スミスリールグリスでグリスアップした初代レボSTXもヌメヌメの巻き心地になりました!気持ちが良くて部屋でずっとリールを巻いていたくなります(笑)。

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象さんガード [その他]

今では多種多様な形状があるワームフックですが、日本にワームの釣りが入ってきた頃から「ストレート」も「オフセット」もありました。当時はマスタッドとイーグルクロー位しかなかった時代の話です。このブログは昔話ばっかりですが(苦笑)。すみません。

何が言いたいのかというと、ワームというのは当初からセルフウィードレスで使うものだったということです。針先をワームの本体に埋めたまま使い、根掛かりを防ぐということですね。

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一方で、中にはワーム自体にウィードレス機能を持たせようとしたものも中にはありました。バークのこのワームはまさしくそれ。

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強いて呼び名を付けるとしたら象さんガード、かな?でも、実際に使ってみると耐久性がなくて駄目なんですよね。針先を刺したところがグズグズになって簡単に抜けやすくなってしまったり、針先がすぐに飛び出してしまったり。なので自分はあまりいい印象は持っていないし、コレがいいという人には今まで会ったことがない。

その後すっかり廃れたかのように思えた象さんガード、35年ほど前にとある商品が大ヒットとなります。それはフェニックスのアクションクローラーというワームでした(現物持っておらず写真がありません。スワンプクローラーに象さんガードが付いたものだと思って下さい)。

細長いストレートワームでしたが、当時はまだワッキーリグはありませんでした。アクションクローラーはテキサスリグでシェイキングして使うという方法で多用されることとなりました。

当時、釣具店でバイトしていた自分はお客さんにアクションクローラーの使い方やリグについて聞かれる機会も多かったです。
私「シンカーは3/16ozメインで、フックはストレートの#1/0がいいですね。フックの刺し方はこうで・・・」
お客さん「頭の部分のガードはどうやって使うんですか?」
私「それ切っちゃって下さい、使いませんから」
というと今一つ納得しない表情を浮かべる人が多かったです。じゃあ何で付いてるの?ということですよね。私がフェニックス社に聞きたかったです(笑)。

アクションクローラー以来、象さんガードはすっかり廃れたと思っていたらレインさんのキックリンガーというワームに象さんガードが付いているのに気が付きました。ジグヘッドやスモラバ使用時のガードという意味があるそうです。

そうかと思えば、エバーグリーンさんのエネミースティックというワームにも象さんガードが!!比較的最近発売された製品に象さんガードが採用されていたのはちょっと驚きでした。

自分の中では「往年のギミック」という認識だった象さんガード。どうしても昔のバークのイメージがあるんですよねぇ。でも、現行製品の中で取り入れているメーカーがあるということは象さんガードを推しているサポートプロやフィールドテスターがいるということなんでしょう。

ファッションでも音楽でも、1周回って目新しいというのは別に珍しいことではありません。象さんガードも、もしかして?

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フォグストップカン [自社製品]

コロナウイルスの影響で、首都圏では外出の際はマスク着用が当たり前になりました。電車の中を見渡してみてもマスクの装着率は9割を超えているでしょう。勿論自分も毎日マスク着用です。毎年、花粉症の人っていちいちマスクを付けなくてはならず大変そうだなぁなんて他人事のように思っていたのですが、同じ立場になりました。

しかし自分は眼鏡もかけているのでマスクを装着するとすぐに曇ってしまいます。

曇り止めも持っていますが、自分が使っているP社のものは効果が長続きしない気がします。塗布した後に拭き取り過ぎているのかと思って拭き取りを簡易に終えると、今度はレンズ上に薬剤が残って視界がクリアにならない。また少しベトツキが残るのでホコリを吸着してしまうという欠点がありました。

まぁこんなものかと思っていたのですが救世主が現れました。

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フォグストップカン。

缶の中に曇り止めの薬剤を浸透したクロスが入っています。これで眼鏡を拭いたら超快適になった!!
レンズが曇らないのは当然のこととして、レンズにベタベタ感が残らずドライなのがいい。これなら埃やウイルスが付着する恐れも低いでしょう。視覚的に薬剤が残っている印象もなく、視界もクリア。

使い終えたら缶に戻せば乾燥が防げます。おおよそ300回程度使えるそうです。

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不思議なクロスです。曇り止めの薬剤が浸透されているという事ですがビチャビチャに濡れているわけではありません。初開封時でも少ししっとりしているかな?という程度。洗濯物でいえば「生乾き」といえばわかりやすいでしょうか。
でもほぼ乾いたクロスなのです。クロスを触れた指が濡れるという感覚は全くない。これでレンズを拭いても本当にちゃんと薬剤が塗布されているのか?と疑いたくなりますが、効果としてはキッチリと出ますので問題はありません。レンズに息を吹きかけてから塗布すると薬剤の馴染みがいいようです。
一般的なジェルタイプの曇り止めというと「ベタベタ」なイメージがありますが、フォグストップカンのクロスに関してはドライでサラサラです。何だかナプキンのうたい文句っぽいですが(笑)。

見た目がクリーニングクロスのようですが、クリーニング兼用ではありません。必ず別の専用クロスで綺麗にしてから使用するようにして下さい。というのは、クロスが汚れてきても洗えません。洗ってしまうと浸透させている曇り止め薬剤まで落ちてしまってただのクロスになってしまいます。

日常生活のメガネは勿論の事、釣りで使う偏光グラスにも勿論OK。但し、防曇処理されているレンズへの使用はしないで下さいとの事でした。
ちなみに、災害ボランティアでの活動用に防曇処理されたゴーグルを持っているのですが、これに使ってみても防曇性能が上がるという事はなかったです。ダブル防曇パワーを期待したのですが(苦笑)。

コロナウイルスの影響で釣具全般が売り上げを落とす中、例外的に物凄く売れていたのは「アンチフォグ」(曇り止め)とこのフォグストップカンでした。やはり皆さんマスク着用でのメガネの曇りが気になっていたんですね。

¥1,200+税

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ディットー ファイアークロー [他社製品]

自分の実家は千葉の船橋です。高校生の頃はここから自転車で片道2時間以上もかけて牛久沼まで行っていたのです。しかも朝から夕方までフローターで釣り!
家に着いた瞬間に倒れていました。体力の限界まで使って釣りをしていたのです。親も呆れていました。

それでも牛久沼まで行く価値というのはあったのです。行けば20~30尾釣れましたからね。30年以上も前の話です。
近年牛久沼には全く足を運んでいませんが、もう全く違う世界になっているようで・・・。

当時自分が使っていたのはスーパーグラブ。これをウィードレスジグヘッドにセットして使っていました。消耗も激しかったですが、メチャクチャ釣れました。

しかし当時の仲間内でさらに釣る人がいました。数的にも仲間内でダントツでしたし、釣れるサイズも総じて良かった。その人が使っていたルアーはディットーのファイアークロー。これをツインティーズのYガードジグヘッドにセットして釣っていました。

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今ではもうファイアークローなんて知らない人も多いのでしょうね。ディットー(DITTO)というワームメーカー知ってます?ファイアークローの他にゲーターテールというワームも作っていました。

ファイアークローはスーパーグラブとは対極のルアーでした。
【スーパーグラブ】
・塩入で柔らかい
・ゆっくり引いてもテールが良く動く
【ファイアークロー】
・塩も味や臭いも何も入っていない。硬い
・脚が少し動く程度で目立ったアクションは起こさない

当時スーパーグラブに入れ込んでいた自分にとってファイアークローのスペックは納得しかねるものでした。要素が真逆だった。使いたいと気持ちには全くなれませんでした。

ただ、ファイアークローを使うとワームの釣りが速くなるのです。アシにまとわりつかずにスッと落ちる。軽くビビビッとシェイクしたらまた撃ち返す。そのような釣りだと教えてもらいました。

一方の自分は、スーパーグラブをスローに落とす。時にはアシに絡んだりもする。それをほぐしながら丁寧に落としていく。使い方はスローなリフト&フォール。丹念な攻め。
同じ場所から入水して釣り始めているのに、ファイアークローを撃っている知人はアッという間に遠くに行ってしまう。それくらい流していくスピードが違いました。

それでも当時は、意地でもファイアークローは使わなかったです。昔から人の真似をして釣りをするのが嫌いでした。

その後、パドルテールグラブが出てきて牛久沼や印旛沼で大人気となりました。自分もドゥードゥルビーバーやカリフォルニアパドルをよく使いました。アシ撃ちの快適度が上がり、釣りのペースも速くなった。なるほどこういうことだったのね、とようやくわかった。
それでもパドルテールはまだ扱いやすかった。大きくヒラを打たせてアピール出来るし、カリフォルニアパドルはソルト効果による喰いの良さが感じられた。

あれだけ人気のあったパドルテールも今ではすっかり廃れているのだから時代というのはわからないものです。一方のファイアークローは発売当時からさほど人気が高かったわけではないし、今ではその類似品すら存在しない。昔と比べてバスの個体数が激減した今、パドルテールやファイアークローが復権する可能性は低いだろうと思えます。

久し振りにアシに向かって延々とフリッピングをやってみたいですね。でも1日やって1~2バイトとかだったら、さすがに嫌になっちゃうかな。

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カメレオングレープ [その他]

ワームのカラーというのは時代によって流行が変化します。今だったらミミズカラー、グリパン/ブルーフレーク辺りが人気ですね。

でも、昔はもっとナンジャコリャ?!というカラーもあったのです。その1つがコレ!カメレオングレープ。

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これをラインナップしていたのはレーベルのリングワーム、トーナメントワーム、ピーウィワームといった辺りですから相当昔のカラーと言えるでしょう。

光にかざすとグレープ。しかし水に入れると表面が薄い茶色に変わるという摩訶不思議なカラー。
でも見た目がちょっとミミズっぽくないですか?イイかもしれないと思ってピーウィワームのカメレオングレープを入手して使ってもみたのです。

ウッ、釣れねぇ(汗)。

実は自分、カメレオングレープでいい思いというのをほとんどしたことがない。他のカラーに変えるとすぐ釣れるのにカメレオングレープに戻すとバイトが止まる。そんな経験ばかり。なので自分の苦手とするカラーの筆頭だったりします。でも製品にラインナップされているということは釣れないカラーではないのでしょう。きっとこのカラー向きの状況というものがあるはず・・・と思いたい。

それにしても見れば見るほど不思議な色です。一体どのような顔料で着色しているんだろう。或いは何か特殊な工程を経て作られているのかな?そうした興味はそそられるカラーでした。

ですが実はこの色、とても簡単に作れるという事がわかってしまった。いや、正確には作るつもりはなかったのに出来てしまった。

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今はなきケンクラフトの染料(グレープ)。これを使えばきっとジューンバグに近いカラーが作れるのに違いない。そう思ってカバークローラーのパンプキン/グリーンフレークを染めてみたのです。そうしたら何とカメレオングレープになってしまった!!ゲッ!!
それではと、今度はウォーターメロンペッパーのワームで試してみてもやっぱりカメレオングレープに仕上がってしまった。

貴重な一軍ワームが、よりによって自分が苦手なカラーに仕上がってしまいガックリ。

そんなカメレオングレープも今ではすっかり見かけなくなりました。一度くらいこのカラーでいい釣りをしてみたかったな。

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