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10/20 佐野市災害ボランティア [災害ボランティア]

釣り業界の人間がこんな事を言うものではないというのは重々承知しているのですが、今は釣りに行きたいという気持ちには全くなれない。遊びに行く余裕があるのなら困っている人達に手を差し伸べるべき時だと思う。

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本日は栃木県の佐野市に出向いてきました。ちなみに私は埼玉県民ですが埼玉県内で災害ボランティアとして活動することが出来ません。埼玉県では多くの地域が「市内在住者」に限定しているためです。佐野市は県外の人でもウェルカムな地域です。今日は全国から有志のボランティアが大勢集まっていました。

自分が出向いた場所は佐野市の旗川という地域で、佐野市の中でも冠水被害の大きかった場所です。車ごと流されて亡くなった方もいる。

18名のチームで依頼主のお宅にお邪魔しました。1軒のお宅にお邪魔するには少し人数が多いんじゃないかと思いましたが、結果的にはこれだけの大人数を以てしても泥出しの作業を終えることが出来ませんでした。庭先も床下も途方もない量の泥が堆積していました。泥を詰めた土嚢袋は200袋以上になりましたがまだまだ泥が残っていました。残念ながら3割ほどを残して時間切れ。

冠水時には1m以上の浸水があったようで1階の家具などはほぼ全滅。仏壇を傾けたところ中から大量の泥水が出てきました。大事な足であろう車も駄目になり、レッカー業者に牽引されていきました。この家には一体あと何が残っているんだろう。大事なものはほとんど失くしてしまったのではないだろうか。

このお宅は高齢のお婆さんと息子さん夫婦が住んでいるようでした。今日は親戚の人も手伝いに来ており、6名ほどで作業していました。このお宅もそうでしたし、近隣の家で作業している人達には全く笑顔がありませんでした。皆深刻な表情をしていた。
それは当たり前だろう、と言われるかもしれませんが自分が以前に鬼怒川の水害で常総市内で活動していた時はそうでもなかったです。もちろん事態は深刻なのですが、諦めがついた人や開き直った人は笑ってくれる。また、ボランティアが訪問すると少し安心するのか笑ってくれる人もいました。
でも、佐野の被災者の人達は全く笑顔がありませんでした。なかなか現実を受け入れられず、ここにきてようやく実感し始めている段階なのではないかなと思いました。

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そもそも佐野市内でも被害が大きかったのは秋山川の西側が中心で東側はそうでもない。車で少し走れば皆がこれまでと変わらない普通の生活を送っている。どうして自分たちの地域が・・・という思いは少なからずあるだろうと思います。

自分も含め、台風19号は「あと少しで危なかった」という地域も多かったと思います。草加市や足立区も綾瀬川が氾濫寸前だった。被災者になる可能性がある人は多かった。もし冠水被害に遭っていれば多くの家財や車などを失っていたかもしれない。金額にしたら相当な額になる。それを免れたという幸運を、被災地の人に向けようと考える人がもっと増えて欲しいと心から願ってしまう。

自分如きが頑張ったところで微々たるものでしかないことは百も承知ですが、それでもまた行ける時間があったら行こうと思います。
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