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ロングA(B14A)スミスリミテッドカラー [プラドコ]

アメリカではI CAST SHOWが開催される夏に新製品の発表になることが多いです。そしてその時期になると、スミスにはPRADCO社から廃盤品も伝えられてきます。
2021年の夏、PRADCO社から送られてきた廃盤リストを見て驚いてしまった。そこにはBanditのフットルース、ヘドンのポップンイメージJr.、ボーマーのモデルA(B02A)、ファットA、そしてロングAのB14Aと明記されていたからです。

マジか!慌ててポップンイメージJr.、モデルA(B02A)、ロングA(B14A)を買い足したのは言うまでもありません。
そしてこの情報を得た販売店さんの中にも、在庫確保に動いた店が何軒かありました。そりゃそうですよねぇ、なくなったら困るルアーというのがありますからね。

そしてフットルース、ポップンイメージJr.、モデルA(B02A)、ファットAはWEBカタログ上からもその姿を消しました。ところがロングA(B14A)だけは5色が掲載されていました。廃盤じゃないじゃん!廃盤詐欺じゃん!と何度言われたことか。でも、ごめんなさい。

とはいえ・・・たった5色。ちなみにロングA(B15A)は現時点で41色もあります。想像するに、PRADCO社はB14Aを廃盤にするつもりだったんだろうと思います。ところが残り5色の在庫を思うように売り捌けなかったのではないかと。在庫が残ってしまったので、そのまま販売を続けている状況なのではないかなぁと思います。

小さめのミノーって、世界的にはあまり需要がないのかもしれません。何故なら、ロングAの最小サイズB13Aも、ラトリンログの小型サイズであるARA1200も、既に廃盤になっていますからね。だからB14Aに関しても在庫が無くなり次第に廃盤になっても何らおかしくはないのです。

ロングAに関してはB15Aの人気が高いのですが、自分はB14Aの方が好き。自分が中学生~高校生の頃にロングAは大ブームを巻き起こしていました。当時はロングAとフレックウィードウェーダー(スピナーベイト)が大人気で、牛久沼でも亀山ダムでも皆がこれを投げていたのです。そんな時代があった。その時のロングAというのがB14Aだったのです。当時はミノーの標準サイズは9cmでしたから。自分は今でも、関東のフィールドの多くでは11cmより9cmの方がサイズ的には合っていると思っています。

そしてスミス内PRADCOプロジェクトチームのMさんもB14Aが大好きな人です。今回、B14Aのリミテッドカラーを作りたいと提案したのはMさんでした。
確かに、現行カラー5色だけですからね。それも近いうちに無くなる可能性がある。それだったら使える色をスミスで作ってラインナップしてしまおうとのことでした。自分もその提案には賛成。B14Aは良いルアーですから。

カラーは私も含めプロジェクトチーム内で検討しました。自分はペイント系のカラーやメッキ系のカラーも提案したのですが、Mさんはどうしても全て反射板入りで行きたいと希望していました。それであればということで今回のカラー構成はMさんの希望で全て反射板入りカラーで構成されています。提案者が一番の思い入れや意図を持っているでしょうからそれを優先させたというわけです。ただこの時点では、どうしてMさんが反射板入りのカラーに拘っているのかは理解していませんでした(のちに知ることになります)。

そんなわけで、5~6月に発売となるリミテッドカラーは以下の7色です。今年のフィッシングショーでも展示していたのですが、一部のカラーが仕様変更となっています。

SLA1.XBL-Flash
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SLA2.XBW-Flash
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SLA3.XRS-Flash
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SLA4.XRW-Flash
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SLA5.XRY-Flash
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SLA6.Clown-Flash
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SLA7は欠番。試作段階で理想通りの仕上がりにならず、止めました。

SLA8.Florida-Flash
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後日、Mさんが反射板入りカラーに拘っていた理由を教えてもらうことが出来ました。それを聞いて、なるほど~と。

B15Aも同様ですが、現行のロングAには大きく分けて2種類あります。反射板入りのものと、そうでないものです。でもこれは単に反射板の有無だけの違いではありません。ウェイトバランスが決定的に違う。これが一番重要なのだと。

反射板入り:頭部に固定ウェイトが1個入っているのみ。
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ラトルとしてはワンノッカーです。そして前方重心です。固定ウェイトならではの安定感があります。

反射板なし:ブラスビーズが5個入っています。
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特にB14Aはウェイトルームの構造上、これが前方には移動しません。ボディー後部を自由にウェイトが移動するかたちになります。結果、シャラシャラ系のラトルサウンドです。そしてバランス自体がやや不安定なものになります。

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浮き力もまるで違います。浮力は反射板入りの方が断然強い。そして浮き姿勢に関しては、反射板入りは水平姿勢、反射板なしはやや尻下がりの姿勢で浮きます。

どちらが良いという事ではないのですが、Mさん的にはロッド操作に対するレスポンスが良い反射板入りの方が好みだという事でした。

B14Aの現行品は大きく分けて2種類なんて言いましたが、さらにクリアー素材とボーン素材の違い、年代別によって異なるモールド構造の違いなどを加味していけばさらに細分化されていくことになります。この辺りがまた、アメリカンルアーの奥の深さと言われる所以です。

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