SSブログ

シンクスパイダー 真っ直ぐ落ちていく・5 [製品開発]

シンクスパイダーはスライドせず真っ直ぐ沈むことがコンセプトの1つです。狙った場所に確実に落とすためにはそれが不可欠でした。

本来このためにはボディー断面が真円であることが理想です。ところがそうしてしまうとオフセットフックのフッキングに難が出る。スッポ抜けやすくなってしまうということです。
そうした点では横方向に潰れた偏平であるのがいい。でもあまり偏平になりすぎると今度はスライドフォールしてしまいやすい。だからシンクスパイダーは、偏平率を抑えた楕円形状となっています。具体的には、モッサ2.2インチよりも偏平率は抑えてあります。

200218-1.jpg
真円 <---イモグラブ---シンクスパイダー---モッサ2.2in---> 偏平

また、オフセットフックのフックアップ率を向上させるためにスリットを設けてあります。

真っ直ぐに沈むということはサイトフィッシングだけに有効なわけではありません。垂直岩盤、単体の立ち木や杭など、狙ったスポットからいかに離れないように沈ませるかというのが極めて重要です。勿論、ラインテンションのコントロールありきの話ですが。

シンクスパイダーには生産工場が嫌がるレベルでソルトを混入させています。生産工程上これまでの限界とされていたレベルの、さらに上まで頑張ってもらった。それでもゲーリーヤマモトマテリアルほどの高濃度には達していませんが、それに近いレベルには達しています。自重も3.1g程度あります。現在市販されているシンキングインセクトベイトの中では私が知っている限りでは一番速く沈みます。



沈下速度についてはコンセプト自体にも関わる部分ですので随分と悩んだ部分です。そもそもスレっからしの見えバスを釣ろうと思ったら、あまり沈む速度は速くない方がベターである気もします。じらして喰わすのならその方が絶対にいい。
でもそうした使い方であれば既に発売されている他社製品に良いものが幾つかあります。用途がまるっきり被るものをあえて作る必要はない。

シンクスパイダーは沈みが速いので、湖岸沿いを比較的早い速度でクルーズしているような足の速い見えバスを狙い撃ちするのに向いています。さらに、浅い側から深い側に向かっていこうとするバスも捉えることが可能です。

そしてシンクスパイダーは普通にノーシンカーでバンク撃ちをしながら流していく事が出来ます。イメージ的には少し軽くなったイモグラブ感覚とでも言いましょうか。

自分が気に掛けていたのは、そもそもサイトフィッシング自体がかなり難易度の高い上級者向けの釣りだということです。沈む虫系が流行りとはいえ、皆さん本当にそんな難易度の高い釣りばかりをされているんでしょうか?
ただでさえ週末のフィールドは人出も多く、どうしても後手に回ることも少なくないはずです。朝なんてインレットの上流部目指してレース状態になることも多々ありますよね?ちなみに私のエレキは12V54lbですのでレースになると絶対負けます(涙)。

そう考えると、沈む虫系でサイトフィッシングが出来るのは1級ポイントに1番乗りする一握りの人達に過ぎず、そのタイミングも限られたものと言えます。つまり、沈む虫系のワームは本来あまり出番自体が多いものではないのです。

その点、シンクスパイダーは通常のノーシンカーバンク撃ちでも使えますので、比較的どなたにでも扱いやすいものに仕上げてあります。使い手のスキルは問わず楽しんでいただけるものと自負しています。

**********

ピンクスパイダーは真っ逆さま 墜落してゆく。
シンクスパイダーは真っ直ぐに水平姿勢で落ちていく。

このネーミング、ピンと来ている人が多いでしょうけれどあの曲が由来です。製品が完成する前から名前だけは決めていた。それならどうしてピンクがないの?と言われてしまうんですが。

gill-corot.jpg
nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。