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シンクスパイダー 真っ直ぐ落ちていく・2 [製品開発]

モッサがパラシュートドライフライであるならば、シンクスパイダーはソフトハックルのウェットフライやウーリーバガータイプのニンフフライです。

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ウェットフライはハックルが少なめに巻かれています。これを多く巻いてしまうと浮力が発生してしまい沈下の妨げになる。
そしてウェットフライはリトリーブして使うものです。だからハックルは少量を縦に巻く。リトリーブに伴ってハックル自体がフワフワ開閉して魚を誘う。
テールも重要なパーツ。これがあることで水平姿勢を維持できる。

以上が沈めて使うためのフライが持ち合わせているディティールです。

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シンクスパイダーは
・まばらに生えた脚
・多方向に生えた脚
・テールの役割を果たす後方の脚
・微細に動く長さ、細さ、形状を兼ね備えた脚

モッサとは一線を画すシンキングインセクトベイト専用のデザインディテールを纏っています。
そしてもちろん素材も違います。モッサは微細な泡を多く含んだフォームPVCという素材で、シンクスパイダーは高比重のソルトインマテリアル。

とても不思議なことですが、ドライフライが水を吸って浮かなくなってしまうと釣れなくなります。見た目は大してウェットフライと変わらないのにです。だからフライの世界では、ウェットフライの代わりにドライフライで代用しようなんて人はいない。それぞれ専用のものを使う、それが最良というわけです。シンキングインセクトベイトに関しても、沈めて使うためのディティールがあってこそ最大限の効果を発揮できるものと考えています。

フローティングインセクトベイトとシンキングインセクトベイト。もし純粋に「虫」を意識して使うのだったら浮く方が断然いいです。その理由は水面に「置きっぱなし」に出来るから。
ここぞという場所があったらそれこそ提灯釣りでひたすらチョンチョンしてもいい。魚を寄せて喰わせることが出来るし、魚をじらしてバイトに持ち込むことも出来る。

一方、シンキングインセクトベイトは一点で誘いをかけることは苦手です。水面でチョンチョンやるのだったら浮く方が使いやすいですし。
では、フローティングでは出来なくてシンキングに出来ることとは何か?それはワーム自らバスの近くに向かっていけることです。だからこそ、ここぞという場所に撃ち込む際に重宝される。サイトフィッシングなどで多用される所以です。

流行っているから沈む虫、ではなく、それぞれに有効なシチュエーションを理解して使い分けることで武器になります。見た目が同じような感じだったとしてもフローティングとシンキングでは全く用途が違うルアーと認識した方が正しいかもしれません。

(つづく)

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