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シンクスパイダー 真っ直ぐ落ちていく [製品開発]

カタチあるものには全て理由があります。それを無視してデザインしても本来の機能は得られない。

おかげさまで人気を博しているパフォーマンスベイト・モッサ

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これは水面に水平に浮かせることを念頭にデザインしています。フライで言うところのパラシュートドライフライです。フックシャンクと平行に、そして高密度でハックルが巻かれていますよね。フックシャンクと平行にハックルが巻かれていることにより水面には水平姿勢で浮きます。ハックルが高密度で巻かれているのは表面張力を高めて浮力を稼ぐため。

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モッサに生えている14本の脚はまさしくパラシュートフライのハックルに相当するものです。これが表面張力を生んでいます。

ただ、ドライフライは基本的には放置して使うものです。とにかく自然に流すことが一番重要で、釣り人側が動きを付けるようなことはしない。バス用のインセクトベイトはその点が違います。こちらはある程度釣り人が動かして使うものですから。

しかしながら私の意に反して、モッサを沈めて使うという人が出てきました。わざわざネイルシンカーを刺して使うという人もいる。確かに、それでも釣れてしまうのは事実です。

そしてそんな人達からは、シンキング版のモッサを作って欲しいという要望が上がり始めました。
実は私の手元にはシンキングモッサがあります。何を思ったか工場が誤って塩入りの素材で試作してきたもの。試しに使ってもらった人によると良く釣れるらしい。でも自分はそれは作らないと決めていました。
モッサはあくまで浮かべて使うための設計です。これを無理矢理沈めて使っても釣れてはしまうけれど、少なくともデザインに合致した使い方ではありませんのでデザイナーとしてはお勧めできない。

それに、沈めて使うのだったらそれに適したカタチのものがあればもっと使い勝手が向上すると思っていました。

2020年に発売となるパフォーマンスベイト・シンクスパイダーは沈めて使うことを前提にデザインしたものです。本来浮かせて使うためのものを無理矢理沈めて使うよりも、その扱いやすさは段違いと自負しています。

(つづく)

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