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ボンベの緩みに要注意 [その他]

日本製の自動膨張救命胴衣は海外製品と比較して膨張しやすいと考えています。それはやっぱり日本という国のお国柄ということも関係していて、何か水難事故が起こり、その要因として救命胴衣が挙げられるようなことがあればその都度安全基準が上がっていくからです。型式認定の認可基準もこれまで何度か改訂され、審査基準はどんどん上がっています。

そうなると方向性としては、膨張しやすい方向に向かっていく。

結果、湿度の高い車中に放置しただけで膨張したり(汗)。そして近年はゲリラ豪雨などと呼ばれる猛烈な雨に見舞われることも多く、どうしても自動膨張の救命胴衣は暴発しやすい。でも構造を考えると豪雨時の誤作動は致し方ないかも。

というのも、日本製自動膨張救命胴衣の多くは「水感知」の部品を使っているからなのです。一方で海外製は「水圧感知」だったりします。ちなみに日本メーカー製の膨張式救命胴衣とはいってもボンベ自体は海外メーカー製だったりするので、造りというよりは設計思想の違いが大きい気がします。

豪雨でも暴発しない救命胴衣はないものか、もちろん型式認定品(桜マーク入)で。という方には、ちょっとゴツイですがセーリング用のこんな製品もあります。水圧感知式なので雨では暴発しないそうです。バスボート用にはこれくらいでもいいと思うんですけどね。

さて本題。

日本メーカー製の自動膨張式救命胴衣は膨張しやすいと記しましたが、ここ最近、落水したのに作動しなかったという話を何件か耳にしました。それだけでなく、作動索を手で引っ張っても膨張しなかったという話もあります。

私の知人が横浜のフィッシングショーで救命胴衣の点検を依頼した時の事。何と装着していたボンベが緩んでいたことが発覚。そしてそのボンベを回してしっかりと 装着させたところ・・・その場でシューッと膨張したというのです。

つまりその救命胴衣、本来であればどこかで一度膨張しているはずのものだったのです。所有者は落水したことはないようなので、豪雨か何かの時かもしれません。いずれにせよカートリッジが水を感知していた。けれどもボンベがしっかりと装着されていなかったことにより作動をしなかった。

もしも所有者が点検に出さずそのまま使用をして落水をしていたとしたら、救命胴衣が正常に作動することはありませんでした。命に関わった可能性もあります。

上記の事例とは別ですが、アニキ(千藤顕さん)もこれが原因で危ない目に遭ったようですね。やはりボンベが緩んでいたため落水時に作動しなかったとの事です。無事で何よりでした。

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浮き袋を拡げて畳んで、というフルメンテは手馴れた人でないと少し難しいですが、ボンベの装着が緩んでいないかどうかというのは誰でも簡単に確認できます。是非一度、ボンベが緩んでいないかどうかの装着確認をお願いします。これは自動膨張式だけでなく、手動膨張式の救命胴衣も同様です。

そして年に一度、フィッシングショーの際には無料点検に出してみることをお勧めします。ボンベの緩みもそうですし、他には空気室にピンホールが空いているのが見付かったりと、この点検で不具合が見付かるケースも結構あるんです。

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