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気付かない膨張 [物申す!]

先日、日本釣用品工業会が主催する「ライフジャケット説明会」に出席してきました。この説明会には国土交通省、水産庁、海上保安庁、日本小型船舶検査機構の方々からもそれぞれ説明がありました。

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救命胴衣と言えば、昨年の2月からその着用が小型船舶において義務付けられるとともに桜マーク(国土交通省認定品)の付いた製品の着用が義務付けられるようになりました。それから約1年弱が経過。その間に生じた問題や疑問点など釣業界の中で情報を周知しようというものです。

その中で、自分が気になった点がありました。このブログ読者の皆さんにも是非知っておいてもらいたいと思い、ここに記します。

内容は「小型船舶用膨張式救命胴衣の不具合に関わる実態調査について」です。資料を公表してくれたのは日本小型船舶検査機構。

そもそもこの調査を行うに至った経緯というのは、船舶検査の際に膨張式救命胴衣に不具合が生じているケースが散見されるからだそうです。検査は平成28年1月6日~3月18日まで、合計1,351着の膨張式救命胴衣を検査したそうです。さて、どの程度の不具合があったと思いますか?

その答えは150着。おおよそ11%に不具合があった。命を守る装備品として11%というのはちょっと洒落にならない割合ではないでしょうか。10着に1着の割合で正常に機能しない可能性があるというわけです。

そしてその中で最も多かった不具合は何だったと思いますか?それを聞いて自分もびっくりしました。
何と、不具合のあった150着中59着は「ボンベ作動済」(ガスボンベの封板に穴が開いていた)だったというのです。

そしてそのボンベ作動済と判断された救命胴衣の所有者の人に聞き取り調査を行ったところ、膨張したことはないと答えた人が多かったそうです。そりゃそうですよね、作動しないとわかっていたら救命胴衣をわざわざ着用したりはしないでしょう。

つまり、過去に膨張したことがあるのに所有者が気付いていない可能性が高いということです。

落水時に救命胴衣が一気に膨張する。これが通常の作動です。ところが何らかの要因で、気室が膨らまない程度にガスボンベが作動しているというケースがあるようなのです。
そして一度作動してしまったガスボンベはもう使えません。救命胴衣としての役割を果たさないものとなってしまいます。

自分の救命胴衣は膨張したことがないから大丈夫・・・ではないということです。

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救命胴衣を安心して着用するならやはり定期的な検査が一番です。これには通常¥2,000程度(パーツ交換は別途)掛かるのですがフィッシングショーではこれを無料で点検してもらえる。この点検だけでも十分に元が取れてしまうのです。横浜開催のジャパンフィッシングショーは既に終了してしまいましたが、フィッシングショーOSAKAでも救命胴衣の無料点検をしてくれます。是非この機会を有効活用して下さい。

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