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OFTさんの廃業に思うこと [物申す!]

今日は釣り業界に激震が走りました。
ルアー・フライフィッシング業界における老舗メーカーの1つだったOFT社が正式に廃業を発表されました。

なお、OFT社公式サイトは閉鎖となりました。

既にスミスから発表をしていますが、今後はスミスがプラドコ社製品の日本総代理店として販売を進めていきます。

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また、OFT様で販売されていたメバル用のワーム「スクリューテールグラブ」は今後はスミスにて販売を継続させていただきます。まだ最終確定していませんが、その他ソルトウォーター系のワームについてもスミスにて販売を継続することを検討中です。

OFT様で展開されていたフィッシングアクセサリーブランド「ピシーズ」につきましても、全てのアイテムではありませんが、プライヤーやメジャーなどを中心にスミスにて販売を継続いたします。

そして、OFT様と契約をされていたソルトゲームのプロアングラー・辻本ナツ雄さんとはスミスにて新規契約を結びました。OFT様で開発を進めていたライトゲーム用の製品に関してもスミスから発売する方向にて進んでおります。

日本のルアー・フライフィッシングシーンを支え続けてきたOFT様の製品を引き継ぐという事は、その責任もまた重いと考えています。これまでOFT社製品を愛用して下さった皆様のご期待を裏切ることがないよう、頑張っていきたいと考えています。

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自分がOFTさんの廃業予定を知ったのは昨年のことになります。以後、OFT・スミス両社の役職者間の会合によって、OFTさんの販売品を一部スミスにて引継ぐことになりました。
以後、各担当者がその準備に追われているところです。パッケージ変更、新規のJANコード取得、資材の仕入れ業者との折衝等々、いかんせんアイテムが多い為に目が回るような忙しさとなっています。

一人の釣り人として、OFTさんの廃業は残念でなりません。競合メーカーが減って喜んでいるなんてことは全くない。むしろ逆で、OFTさんが居てくれたからこそ実現出来たこともある。

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その一例が、ヘドンの210サーフェイス。いわゆる復刻物ですが、これをやるには相当な数量を生産しなくてはならない。1社だけではとても抱えきれないのです。
210サーフェイスは、OFTさん、魚矢さんと協力して3社で復刻させた。カラーに関しても重複が無いように話し合って、価格に関しても3社で検討をして決めていった。そうした製品もあるということです。

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そして個人的に一番お世話になったと思えるのは、やっぱりバグリー。バグリーはOFTさんの他、アングルさん、大丸興業さんなども輸入販売を手掛けていましたが、最後までしっかりと販売を継続してくれたのはOFTさんだけでした。
なお、バグリー製品に関してはスミスでも販売を引き継いでおらず、今後の日本での販売は全くの白紙状態です。

OFTさんは製品の販売だけでなく、日本のバスフィッシングシーンをも大きく変えた存在です。その1つが、池原ダムに放流されたフロリダバスです。勿論当時は外来生物法はなく、地元の下北山村の賛同を得て放流された魚ですが、この放流はOFTさんの協力があってようやく実現したものです。この放流がなければ、今頃は池原ダムも特別な湖ではなかったはずです。結果として、今でも池原ダムに足を運ぶ釣り人が大勢おり、地元の活性化にも貢献している。

やがて姿を現した池原ダムの大型バスを狙って、多くのルアーメーカーが製品プロモーションに凌ぎを削るようになりました。それ自体については別にいい。ただ、そうしたプロモーションを進めてきたメーカーで、OFTさんに対する敬意を見せるところが皆無だったのはいただけない。池原ダムで大型バスが釣れるのはOFTさんのおかげです。その恩恵を受けているのだということを忘れないで欲しい。

釣り人口は減り、強い逆風によってバス釣りも大きく衰退した。そしてとうとう老舗メーカーの1社が消えてしまった。
自分も将来、職を失うかもしれない。この業界に明るい見通しなんてほとんど立てられないのだから、釣り業界人は常にそうした可能性を頭の隅に入れておいた方がいい。

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