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2017.8.釜石~陸前高田 [東日本大震災]

今回はロックフィッシュの雑誌取材で岩手県まで出向いてきました。

取材は強力な助っ人の皆さんのサポートにより無事に終了。タイムリミットが迫っており延期も難しく、どうしようかと頭を抱えていました。自分1人で進めていたら失敗した可能性も充分あったと思います。それが無事に終わって今はホッとしています。サポートして下さった方々には、ただただ感謝の言葉しかありません。

実際に釣りをしたのは陸前高田でしたが、宿泊施設が少ないので釜石に泊まっていました。震災以降、岩手県内をあちこち周りましたが釜石は初でした。で、どうしても立ち寄りたかったのが釜石のとある病院。

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釜石在住のKさんはスミスのトラウトテスターでした。しかし、津波で自宅が被害に遭い仮設住宅への入居を余儀なくされた。そしてKさんは病院で事務関係の仕事をしています。震災後は大勢の被災者が殺到したはずです。そうしたこともあってKさんは肉体的にも精神的にもかなり弱ってしまった。自分としても、きっと大変なのに違いないと思い、少し連絡を入れるのを自粛していました。しかしKさんとはその後音信不通になってしまい、自分としてもずっと気になっていたのです。

今回、別の用件だったとはいえ釜石を訪れることが出来ましたので、Kさんがお勤めの病院を訪ねてみました。音信不通になっていたくらいですからアポイントも取れていません。まだこの病院に居るのか?居たとしても会えるのか?はわかりませんでしたが・・・
しかし、お仕事中ではありましたが無事にKさんにも会え、近況を伺うことも出来ました。元気そうな姿を見れて安心もした。

そして、何となく予想はしていたのですがKさんは釣りを止めていました。Kさん以外のテスターでももう一人、ロックフィッシュのテスターだった人が海釣りを止めてしまった。関東以西の人にはなかなか想像が出来ないかもしれませんが、津波の被害を目の当たりにして海や水に対してのトラウマを持っている人が東北沿岸部には普通にいます。仮設住宅を周った際にも、海にはもう行けないと言っていた住人の方も複数居ました。そんな人に対して、海に行きましょうとか、釣りをしましょうとは、自分は言えない。

Kさんに対しては「もしまた釣りを再開したら連絡を下さい」と伝えましたが、この先にKさんが釣りを再開することはないと思う。

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取材を無事に終えた帰り道、陸前高田の道の駅に立ち寄りました。自分が古川沼での行方不明者の捜索に加わっていたのはもう4年前のこと。この街はその頃からほとんど何も変わっていない。他の地域と比べて復興の度合いが桁違いに遅いと思う。

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陸前高田では今でも203人もの人が行方不明のままです。慰霊塔に手を合わせてから帰宅の途につきました。

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