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攻めのムシ [製品開発]

モッサの開発に着手する際、重視したのはそのサイズ感でした。

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モッサは言うまでもなくインセクト系のワームです。虫を捕食しているバスをターゲットとして想定している。マッチ・ザ・ベイトの法則に則った製品です。

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フライフィッシングの世界ではこの傾向が非常にシビアです。ユスリカを捕食しているようなマスに対しては#18以下のミッジサイズのドライフライが選ばれます。夏季の高水温期になるとマスが大型の陸性昆虫を捕食するようになるので、そうなると#12以上の大型のフライも出番になります。でもフライの経験が無い人から見れば、きっと#12のフライだって充分に小さいじゃないか、と思えるはずです。それでもフライの世界ではNGなのです。

しかしながらミッジサイズのフライは取り扱いが大変です。自分レベルだと、キャストすると小さすぎてどこに浮いているのかさえ見えない(笑)。

マッチ・ザ・ベイトの釣りではそれも致し方ありません。魚が偏食している以上、メインベイトのシルエットやサイズ感にとことん合わせる。それがマッチ・ザ・ベイトの鉄則なのです。

だからモッサのファーストモデル、1.6インチはとにかくサイズ感を重視しました。このサイズならば昆虫類を捕食しているバスが違和感なくためらわずにバイトしてくる。

ただ、取り扱いは少し難しいのも事実です。小さいということは、すなわち軽い。飛距離も出ない。でも、それも仕方のないことです。マッチ・ザ・ベイトの釣りというのは釣り人側の取り扱いやすさよりも魚の嗜好を重視すべきものだからです。

ただ、それに限界があるのも事実です。

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満水のリザーバー。岸辺にはオーバーハングが覆い被さっている。水面と樹木の間に空間はない。オーバーハングの隙間からシェードの奥までルアーを撃ち込まなければいけない。ルアーのサイズが小さい方が喰うのはわかっている。でもそれだと奥まで届かない。こうした場合は奥まで届くことがあくまで大前提となります。サイズ感で喰わなければそれは致し方のないこと。まずは魚の居るところにルアーを届けなければいけない。

そして、最近多用されるブランチング・テクニック。岸辺の樹木の枝などに意図的にラインを引っ掛けてルアーをその真下へスルスルと落とし、チョンチョン誘う。普通の釣りならどうしてもルアーは釣り人側へ寄ってくる。でもブランチングならここぞというピンスポットで延々誘いを掛けられる。技術的には難しい釣りだけれども、これがある程度こなせるようになれば難易度の高い天才級のバスも喰わせられる可能性がアップする。

ただ、ルアーが軽すぎると木の枝からルアーを真下にスルスルと落としづらい。これにはやはり多少の自重が必要になるのです。

だから自分はモッサのサイズアップ版の必要性というのも確かに感じていました。というより、最初期の構想としてモッサは1.6インチと2.2インチの2サイズが私の頭の中にあったのです。2.2インチの発売が一年遅れになったのは、私がルアーテストに相模湖に行く途中で事故ってしまい、車を駄目にしてしまったので少しばかり実釣テストが出来なくなった時期があったから。無理して早急に仕上げるよりは翌シーズン向けにじっくり完成度を高めていくことにしました。この時点では2.2インチの方は完成度もまだまだだったからです。

(つづく)

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コメント 2

さと

昨日、今シーズン初モッサで2バイトありました
もう虫が効きはじめました
2.2インチ楽しみにしてます
by さと (2016-05-09 19:49) 

IKE-P

今年は季節の進行が早いのかな?これからますます良くなっていきますね。自分も楽しみです。
by IKE-P (2016-05-09 23:05) 

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