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【再掲】釣り場で地震に遭ったら? [東日本大震災]

熊本地震の被害状況には心が痛むばかりです。そして規模の大きい余震が続いていることにも大きな不安を覚えます。一刻も早く終息に向かってほしいと願うばかりです。

東北もそうでしたが、九州は巨大地震に関してはあまりマークされていない地域だったと思います。日本という国自体が地震大国であり、そればかりはどうしようもない。いつどこで地震が起きてももはや何の不思議もありません。

地震が発生した際、地盤が弱く傾斜があったりする水辺というのは危険です。とはいえ釣り人たるもの、もしかしたら水辺で地震に遭遇することがあるかもしれません。

自分は東日本大震災後、水辺に近付く釣り人が危険な目に遭わないようにと「水郷危険箇所マップ」というものを作成しました。その作成にあたり、数多くの危険現場に出向いてきた経験から、おおよそこんな場所が危ないということを知っています。

本日掲載する内容は、数年前にも一度同じ内容を掲載したものです。今一度ご確認いただき、頭の片隅にでも入れておいていただければと思います。

【垂直な地形の場所は危ない】
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(2011年5月 野田奈川)
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(2011年5月 北野田奈川)
勾配が垂直もしくはそれに近い場所というのは崩れやすい。釣り場の護岸や土手においても然りです。こうした場所にいる時に揺れを感じたら即座にその場を離れて下さい。
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(2011年5月 新利根川)
表面が護岸されているからといっても危険であることに変わりはありません。東日本大震災の時はコンクリート護岸ごと崩れた場所も多いです。瓦礫に巻き込まれることを考えるとむしろ危険と言えるかもしれません。

【橋は危ない】
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(2011年5月 野田奈川)
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(2011年5月 新利根川)
橋はその構造上揺れが大きくなるのと、たもとに段差が発生しやすい。古い橋や簡素な橋は崩壊の恐れもあります。北浦の鹿行大橋の崩落には誰もがショックを受けたことでしょう。地震が起きた際には絶対に橋の上に居てはいけません。

【水門周辺は危ない】
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(2011年4月 北利根川)
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(2011年4月 前川)
水門はそれに通じる管などが埋設されている関係上、揺れるとその周囲の地形が大きく変形しやすく、陥没や段差などが生じます。同様に、砂利道にあるマンホールはキノコのように大きく飛び出る危険性があります。いずれも通り慣れた道だからと言って車を飛ばして走らない事です。

【堤防状の土手の上は危ない】
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(2011年4月 常陸利根川)
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(2011年4月 常陸利根川)
揺れの方向にもよるのでしょうが、震災では利根川や常陸利根川の土手上で大きな地割れや崩落などが発生しました。堤防状の地形ゆえ揺れを抑えるものがなく、南北方向に大きく揺れたためと思われます。

【継ぎ目は危ない】
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(2011年4月 黒部川)
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(2011年4月 前川)
護岸の継ぎ目、路面の継ぎ目などは大きな地震が来るとその部分に亀裂が走ったり割れたりします。斜め護岸と平護岸の継ぎ目にも注意。

【境目は危ない】
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(2011年4月 常陸利根川)
道路と建物、道路と土手、或いはコンクリートと土、コンクリートと砂利など、異なる構造物間、異なる素材間はそれぞれの揺れの周期が異なるため、亀裂が入ったり割れてしまったり段差が出来たりします。写真は常陸利根川ですが同様の事例は霞ヶ浦や北浦の湖周道路でも多発しました。車の運転では脱輪に要注意です。

【隅は危ない】
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(2011年4月 横利根川)
護岸の末端など、揺れの力がその場に集中するため損傷を起こしやすい箇所です。

非常時に100%安全な場所というのはないと思いますが、比較的安全性の高い場所に避難することが大事なのは言うまでもありません。もし釣り場周辺にいた際に大きな揺れを感じたら、まずは急いで水辺から離れて下さい。護岸や土手が崩落するかもしれません。そして上記に挙げたような危険箇所に留まることは避けて下さい。なるべく広くて平坦な場所に避難するのがベターです。

また上記は水郷エリアの例を挙げましたが、例えばリザーバーでボート釣りなどをしている場合に地震を感じたら、全力で岸際から離れて沖に逃げて下さい。急斜面で囲まれたリザーバーの場合はどこで岸際が崩落してもおかしくありません。崖下などは落石要注意と言えるでしょう。

釣りは楽しい遊びですが危険と隣り合わせということも忘れてはなりません。自分の身は自分で守れるよう、装備や心構えを怠らない事も大事な事です。

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